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老袋の弓取式(県指定・無形民俗文化財)で有名な、下老袋の氷川神社へ狛犬の写真を撮りに行った。
参道を進み、社殿のある一段高くなった所に行くと、右隅に赤茶色のものが見えた。
縦長の白い石の上に錆びた砲弾があった。
インターネットで、神社に奉納されてた砲弾の写真を見たことがある。
それが川越の神社にもあることに驚いた。
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砲弾の高さは約45cm、直径は約20cmあった。
石の上部には、大きな文字で「奉納」と彫られている。
中央縦には、読み難かったが「武運長久郷土出征兵士」とある。
左には、「昭和十四年四月十五日健之」と記されている。
岩波の日本史年表を見ると、昭和14年(1939)には、
2/10 日本軍、海南島に上陸。
5/12 ノモンハンで満・外蒙両軍衝突(ノモンハン事件の発端、日・ソ両軍の戦闘に発展、8/20 第23師団壊滅)。
6/14 日本軍、天津の英仏租界を封鎖。
等の記事が並ぶ。
下老袋から出征した兵士たちは、いったい何処の戦場に送られたのだろうか。