「 池辺に昔のままではないがオッポリという池が残っている。昔大男がこの池に突然現われて、ノッシノッシとやってくる中に、たまたま小便をしたくなったので、一方の足を小ヶ谷(川越市)の田甫の中に、一方の足を大葦(狭山市下奥富)の山林の片端について小便をした。
その小便の勢いが大へんはげしかったので、小便の落ちた池辺地内には底知れない池ができた。この池を誰いうとなくオッポリと呼ぶようになった。」
この本には、オッポリ池の写真も掲載されていたが、地図で探してもどこか分からなかった。
掲示板で情報を依頼したところ、すぐR254さんから投稿があった。
R254さんのお父さんが、子供のころ釣りに行ったことがあるとのことであった。
場所は、三明院という寺の裏側(北側)で、現在はゲートボール場になっていると教えてくれた。
地図で見ると、確かに三明院の裏手にゲートボール場のマークがあった。
場所は分かったが、見に行く機会がなく、そのままになっていた。
ある日、R254さんのブログ「川越スケッチブック-R254に進路をとれ」を見ていたら、オッポリ池の写真が掲載されていた。お父さんと車で通ったとき、場所を教えてもらったと書かれていた。
その写真を見て、実際に自分の目で確認したくなった。
川越の端っこめぐりの帰りに近くを通ったので、オッポリ池の跡を見にいった。
三明院の直ぐ脇の狭い道を入っていったら、行き止まりだった。
もう一つ西側の広い道を北に行き、この辺かなというところで右折し細い道に入った。
すぐ右手に、ブログの写真と同じ景色があった。
ブログに書かれていた通り、道路より一段低くなった平らな土地があった。
東西に細長く、東に行くほど狭くなっていた。南側と東側は樹木で遮られ、その木々が影を落としていた。
「埼玉伝説集成(別巻)」には、面積約4〇〇坪と書かれていたので、もっと広いと思っていたが、意外と狭かった。
この広場はその一部なのかもしれないと思った。
東側に柵が見えたので行ってみると、柵の直ぐ脇は小さな池になっていた。
水が湧いているのか、用水路の一部なのか分からなかった。
柵の近くに入ってみると、地面は柔らかく、靴がめり込んだ。
あまり近くによると危険なように思えた。
昔、オッポリ池は、近くの田圃に水を供給していたらしいので、その名残かも知れない。
小さな池の先には、水田が広がっていた。
・オッポリ池
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