小さな声で、アマガエルとも違う。
猛暑の午後になっても、まだ鳴いている。
むしろ、朝よりも頻度が高く、声も大きく聞こえた。
夕方近くなっても、まだ鳴き続けている。
さすがに気になったので、鳴き声の主を探した。
家々に反射するのでなかなか見つからない。
そのうちやっと、その主らしきものを見つけた。
近所のアパートの屋根に、首の長い鳥がいて、それが鳴いているようだった。
シルエットだったが、鳴き声と合わせるとカモのように見えた。
見ている間もずっと鳴き続けていたが、陽が落ちるとともに止んだ。
もうどこかへ行ってしまったと思ったが、翌朝まだ薄暗いうちから、また鳴きだした。
同じアパートの屋根で、その北東の角に立って鳴いている。
次第に明るくなると、少しの間その鳴き声が聞こえなくなった。
今度は飛び去ったかと思っていると、また鳴き始めた。
今度は、すこし鳴き声が変わって、弱弱しく聞こえた。
どこにいるか探すと、屋根の対角の位置に移動していた。
朝日が当って、その姿が見えた。
全身茶色で、名前は分からないが、カモの雌のようだった。
そのうち、気が付くと鳴き声は止み、屋根からカモの姿は消えていた。
炎天の中屋根の上で一日中鳴き続け、翌朝まで同じ所にいた。
何をしていたのか全く分からないが、何かを探しているような、訴えるような、そんな声に聞こえた。
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