舞蛙堂本舗リターンズ!~スタジオMダンスアカデミーblog

ダンス(フラ・ベリーダンス他)と読書と旅行とカエル三昧の日々を綴る徒然日記。

三つ子の魂シリーズ

2007-10-19 02:22:03 | 創作活動
一昨日の記事の話題に関連して、もう13年も前、自分が小学5年生だった時に描いた絵のことをフト思い出して載せてみました。

これは実物ではなく、絵を撮影してパネルにしたものです。
「未来の学校」かなんかのテーマでこの絵を描いたところ、全国規模の賞をいただきまして、はるばる北海道に渡って展示されたところを写していただいたのです。

嗚呼、北海道!!
何を隠そう、私はただただ自分の絵を北海道に飾ってもらいたい一心でこの絵を描きあげたのです。
それも当時私が師と仰いでいた人物が北海道出身だというただそれだけの理由で(※しかも当人は現在東京に住んでいる)。もちろん受賞したからといって北海道に行けるのは絵だけであり、作者が行けるわけでも何でもありません。

なのに担任の「受賞作は北海道に飾られる!!」という一言に目の色を変え、私は俄然やる気を燃やしました。
バカです。動機がなんかものすごいバカです。
これは小学5年生という若さゆえじゃなく、私自身が単純バカなんだな、明らかに。

しかしこの単純小学生は強い動機に突き動かされ、ほかの授業中も一心不乱に描き続けた結果(←あっ、単純以前に人間性の問題が)、本当に受賞して己の作品を北海道に送り出したのでありました。


当時の私はヒロ・ヤマガタさんに傾倒していて、もともと一枚の絵の随所にいろんなストーリーが詰まっている作品や、メインのお話と平行して挿絵の片隅で別の物語がさり気なく進行していくような絵本が大好きだったこともあり、こういういわば「一コマ漫画」みたいな絵を好んで描きました。

図工や美術の時間というのはどうしても人物を写実的に描くことや指導のねらい通りのものを描かせようとする傾向があり、その上時間も限られているので、私みたいなマイペースの天邪鬼にとってあまり快い時間ではありません。
私には私の描きたいタッチがあり、取り上げたいテーマは自分の中からわき出てくるものなので、与えられたものを指示された描き方で描くのがとても下手なのです(与えられたテーマについて果てしなく妄想を膨らませて描くのは得意ですが)。

特に「友達の顔」なんてほんと描きたくなかったですね。自画像や架空の人物の絵ならいくらでもデフォルメして描けるけど、実在の(しかもある程度親しい)人間など迂闊に描けません。なのに毎年一度は描かされるんだよなあ。なんで先生だか指導要領だかはあのテーマが好きなんでしょう。ハッキリ言って拷問でした。
だからクラスメイトなどを描くように求められれば豆粒のように小さく描いたし、学校行事を描けといわれれば、人の顔を描かないで済むように手元のアップを描いたりしてました。

そんな私ですから、実在しないものを妄想し、架空の人物が登場する絵を描くのは大好きで、「理想の学校」というテーマはまさにうってつけ。こうなったら徹底的に好きなように描かせていただこうと、人物の描き方も画材も自己流を貫きました。
つまり、図工の時間に描かされるあのわざとらしく人間臭い顔ではなく徹底的にマンガチックな顔立ちの人間を、絵の具ではなく愛用の水性カラーサインペンで描いたのです。

普段やっているように、まず大した構図もないまま下絵を鉛筆で描きました。構図は頭の中で描けばいいのです。描いてみて、もしバランスが悪かったら清書しながら軌道修正すればよいのです。
それから色をサインペンと色鉛筆と絵の具でつけ、最後に細字の油性ボールペンで輪郭をなぞって出来上がりです。ま、今のお絵描きのしかたとほぼ一緒ですな。意外と基本の芸風(?)って変わらないものですよね。

もちろんこんな描き方を学校の図工の授業ではさせてくれませんが、これが賞をもらったところをみても、感性のままに自分が最も良いと思える描き方で描くのが、いちばんゴキゲンな絵を描ける方法だと思います。

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