舞蛙堂本舗リターンズ!~スタジオMダンスアカデミーblog

ダンス(フラ・ベリーダンス他)と読書と旅行とカエル三昧の日々を綴る徒然日記。

エジプト舞踊(!?)

2008-02-04 02:20:20 | ダンス話&スタジオM
最近はベリーダンスの人気がそうとう高まってきたようで、本やテレビでもよく見かけるようになりましたね~。

あ、ちなみにうちでは「オリエンタルダンス」と呼んでます。「ベリーダンス」はその中の一ジャンルという位置づけで、ほかに「ジプシーダンス」などもこのオリエンタルダンスの時間内で踊ってます。
元々ベリーダンスをやりたくて入ってきたけれど、ジプシーダンスをやってみたら気に入ってくれたという生徒さんも意外と多いですよ♪
ちなみにうちでは「ベリー」とは呼びません。「フラダンス」は「ダンスダンス」の意味になっちゃうから「フラ」でいいと思いますが、「ベリー」じゃたんなる「腹」だもんねえ。略しすぎ。

さて、今夜も偶然見かけたテレビでオリエンタルダンス特集を発見しました!!!
ここでの呼び名は「エジプト舞踊」。先生も進行役のアナウンサー達も、ベリーダンスではなくガラベーヤ(エジプトの民族衣装の貫頭衣)のような装いにコインのヒップスカーフを巻いてます。

しかし、ここにとんでもない問題が。
先生の踊りが問題です。問題ありまくりです。
何が問題ってこの人、おそろしく動きがカタ過ぎるのです。


固いのなんのって、踊りとして優雅じゃないとか素敵じゃないとかのレベルを超えて、このまま長年続けると健康を害する領域まで達している状態です。
だから腰のムーブメントをやってるのに胸まで連動しちゃってるんですね。ついでに手まで固まっているため、影絵のキツネさんが麻酔銃で撃たれたような形状のまま、動きにあわせてピクッ、ピクッと引き攣れています。

ベリーダンスおよびこの辺りの地域の踊りの特徴のひとつは、ほかの部分にきょくりょく影響を与えず身体のパーツごとに動かすことにあります。
それこそこの踊りをセクシーたらしめているゆえんですね。でなければ伝家の宝刀ショルダーシミも、「小島よしおの「ウィ~~~」になってしまうのです。

そのためこの踊りはしばしば頭上に重いものや巨大なもの(剣、壷、蝋燭が何十もついた燭台など)を載せたまま踊られます。
というか、それが可能な踊りなんですね。特に踊り方を変えなくても、それらが落ちることはありません。
私は一度、アメリカのダンサーが剣を頭や腰や腿に5本乗っけて踊っているのを見ましたが、彼女は何本増やしても飄々と踊っていて凄かったですねえ。踊りも素晴らしかったです。

でも、この番組に出ていた先生は壷を持って踊っていましたが、この人はたぶんこれを頭上に載せて踊ることは出来ないと思います。この踊りでは無理です。それでもなんとか載せて踊ろうとすると、きょくたんに動きが小さくなるでしょう。
それだとエジプト舞踊としてはダメなんだな(アメリカナイズの果てに劇的に形を変えたベリーダンスならいいかもしれないけど、もっともらしく「エジプト舞踊」と名乗るからには尚更です)。正しく踊られているとはいえません。
そして、正しくないものは素敵でもないというわけです。

ようは「テレビに出てる人=ホンモノ」と思いこまない方がいいですね。
そういえば大学の先生から何度も「メディアに書かれていることを鵜呑みにするな、まずは疑ってかかれ」と聞かされましたっけ。
最終的にはやっぱり自分の見る目を養うべきってことですな。

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