舞蛙堂本舗リターンズ!~スタジオMダンスアカデミーblog

ダンス(フラ・ベリーダンス他)と読書と旅行とカエル三昧の日々を綴る徒然日記。

栃木弁と私

2009-08-20 00:41:20 | 徒然話
いかんべ祭の「いかんべ」という栃木弁について触れた過日の記事に、興味深いコメントをお寄せいただきました。
マーク様(といっても20年来宇都宮にお住まいだそうですから、私の愛するMKHのマーク様ではないでしょう)、ありがとうございます。この場を借りてお礼を申し上げます。

ってか、この場借りてないでコメントにお返事しなさいよ。
...と思わず自分にノリツッコミを入れてしまいましたが、拙ブログを定点観測してくださっている皆様ならご存知のとおり、私は折角お寄せいただいたコメントに満足にお返事出来ないダメ人間です
本当に申し訳ないこの筆無精で...いえ、こうして毎日くだくだ文章書いてんですから、筆無精とは明らかに違いますね。

実は私、日常会話からして既に会話のキャッチボールがとても苦手なのです。
演説やスピーチなど、一方的に喋るのはまったく抵抗ありません。それも原稿を読み上げるのではなく、脳内で原稿書きながらその場で喋り、聴衆の反応を見てアドリブをかますことすらします。
だから会話能力の問題ではなく、人間関係の築き方のほうに致命的な問題があるとしか考えられません。

そんな私でも、お寄せいただいたコメントにはいつも感謝しながら拝読しております。
その感謝の気持をお返事としてきちんと表せないあたり、つくづくダメ人間だよなぁ
せめて、こうして後日の記事でお返事していければと......


さて、そのマーク様のコメントで、言語学の研究をなさっている方による栃木弁研究サイトをご紹介いただき、早速拝読してみました。
あぁ、私も大学でこういう研究やったなぁ。懐かしい。
そういう懐かしい手法で栃木弁が研究されているため、私にもたいへん分りやすい内容でした。
もちろん、言語学に特別縁のない方にも分りやすく解説されていると思います。こういう専門的な内容を、分野外の人にも分るように噛み砕いて説明出来るのって、優秀な研究者の条件のひとつですよね。


私の家は母まで4代続いた江戸っ子です。
特に祖母など江戸っ子中の江戸っ子、月島で生まれ育ち、魚河岸に勤める父親を持っていました。
私は栃木県で生まれたにもかかわらず、そういう親の元で育った上、ヲタクな性分ゆえに近隣の子供たちと遊ぶ機会もなく大きくなったものですから、栃木弁とろくな接点を持たずに自分の母語を習得してしまいました。

そんな私が初めて栃木弁に邂逅した(少なくともそう自覚した)のは幼稚園においてです。
先生方の話を聞いていると、「~べ」という語尾が使われていることに気づきました。
たぶん自分も会話に参加していれば無意識的にその喋り方を習得していったであろうと思われますが、私は前述のように人間関係の築き方がえらく不得手なせいで、積極的に他の園児や先生方と会話することはなかったため、周りの状況さえ許せば聞き手に回っていることが多く、まことに耳慣れない語尾だと思ったのを覚えています。


私は子供の頃から言葉に対して異常に鋭敏でした(そのぶん他がニブチンという説も)。
話し言葉における音・書き言葉における文字の好き嫌いが非常にハッキリしていて、そのせいか言葉を覚えるのがやたら早かった記憶があります。

好き嫌いで最初に自覚したのは、自分の「ふくだ」という苗字ですね。
ふくだ姓の方がこれを読んでいらっしゃったら非常に恐縮ですが、自分の名前なので言わせてください、私はこの発音および平仮名の連なりがフに落ちません。
それは丁度、悪臭ではないのだけどどうしても好きになれないニオイに近いです。

「ふ」「く」とウ音が二つも連なり、更に濁音である「だ」に続く組合せがどうにも落ち着かないのです。特に「ふ」から始まるとこがまずい。
だから同じ「ウ・ウ・ア」音でも、例えば「くすだ」なら「ふくだ」のような歯痒さは感じません。
同様に、「ふく」に続くのが「い」とか「やま」とかであれば、そちらに嫌なニオイが「逃げる」(この感覚説明しづらい)から大丈夫です。
ようは、あくまでも音の組合せ・相性の問題なのですね。

対抗策として、私は姓で名乗らなければならない際に、「ふ」を限りなく無音に近く発音することにしています。更に、二つのウ音をイ寄りの弱い発音にすることでニオイを軽減しています。


うあぁぁ。話がまたまたまた派手にそれてしまった。
いえ、じつをいえば逸れてないのです。この激しい脱線で申し上げたかったのは、「言葉にそういう変態的こだわりを持つ人間なので、耳慣れない言葉には人並み以上に敏感だ」ってことです。

幼少のみぎりから変態な私は、次に小学校で国語の教科書を声を合わせて朗読した時にまたこの未知の言葉にぶつかりました。
今度は語彙というよりイントネーションでした。どうも私だけ他の人とピッチが違う。

ピッチに関しては私はあまり偉そうなことは言えません。
なぜなら、言葉のほとんどを一人で読書した際に覚えたので、漢字の書き順と同じく、イントネーションも想像の世界で作り上げてしまったためです。

それにしても私の発音は他の人と違いすぎる。真逆と言ってもいい。
なんとか合わせようとしてみたら、今度はオンチの人が合唱に混ざっているごとく、一人だけ素っ頓狂な音を出してしまいました。

幼稚園で聞いた「~べ」と、小学校で聞いたイントネーション。これが私の栃木弁との邂逅です。
しかし、両方を自然に耳にしながら育ったので、東京下町弁と栃木弁を聞き分けることはできませんでした。ついでに当時の自分がどちらを使っていたのかも無自覚です。おそらく、ちゃんぽんだったのでしょうな。

ただ発音は、訛りの有る無し以前に前述のごとく独学の怪しい代物だったので、それを直そうとするにあたり、手本にしたのが母や祖母の発音でしたから、東京弁寄りの発音になったかもしれません。

「栃木弁」と「東京弁(共通語)」の区別が明確につくようになったのは、やはり東京女子大に入ってからです。
文字どおり東京の女子大ですから、先生方も学友も東京の人が多く、なおかつ言語文化学科なんて特殊な分野の影響で更に言語に対して鋭敏を通り越して過敏になった私は、ここへきてようやく自分のバックグラウンドである二つの方言を明確に区別することが出来るようになりました。
それで初めて、周囲の人達の「あの人は訛りが強い」とか「あの人のは栃木北部の方言だ」といった発言にも納得出来るようになったのです。

大学に入る頃には既に母語の体系が完成しているように思いきや、まだまだ大きな影響を受ける時期のようです。
そういや、大学時代を名古屋で過ごした同郷の友人は、マクドナルドをおもいっきし「マクド」と言っていましたっけ。
ちなみにマミちゃんは「マクダーナルズ」とほざきます。留学時代の影響というより、たんに自分の経歴を見せびらかしたい(聞かせびらかしたい?)だけのように見えます。
彼女はサーティーワンのことも「バスキンロビンズ」と呼んで憚りません。絶対わざとだろ。


同郷の人が私の言葉を聞くとあまり訛っていないように聞こえるかもしれませんが、それには以上のような訳があるのです。
こないだ書いたように、栃木弁を喋ろうとしてもニセ臭さ満載の代物になってしまうので喋らないだけで、聞き取りはまあまあ完璧です。

ついでに言うなら、過敏な私の言語感覚をもってしても、栃木弁は決して汚い方言じゃありません。
もし私のような怪しい似而非発音ではなく、本物の栃木弁を喋れるなら、それを恥じる必要はないのです。
それはすべての方言に言えることですね。言葉遣いに教育水準がそのまま出てしまう言語(英語など)と異なり、日本語の違いは純粋な地域差ですから、どんな地域の人であっても、もっと自分のバックグラウンドである言語に誇りを持って良いと思います。

待ち鹿来らず

2009-08-19 01:04:29 | 徒然話
今日、ついに新しいテレビが我が家にやってきました。

付け焼き刃的に片付けた棚の上に、ついに置かれた液晶テレビ!!
期待をいやがうえにも高める、つややかな黒いパネルの大画面(※当社比)!!!
配送業者さんがコードを繋ぎ、さぁいよいよ待ちに待ったスイッチオーーーーン!!!!


って、なんで画面がこんな砂嵐なんだーーー!?!?!?



......そうなのです。十数年ぶりにやってきた最新式のテレビだというのに、映し出された画像ときたら今までどおり...いえ、ひょっとすると今まで以上に激しいビロビロ状態じゃないすか。
どうも、なまじ性能がいいせいで、余計なノイズまで律儀に拾ってしまうらしいです。拾わんでいいっちゅうに。

あんのじょう、「チャンネル自動設定」機能を使っても、どの放送局として当てることが出来ません。
この辺は木々が多いせいか異常に電波状況が劣悪で、自動では受信出来ないらしいのですね。
仕方なく、昔のラジオのチューニングを合わせる要領で、私がひとつひとつ手動で設定しました。
それでもこのとおりの砂嵐なんですけどね。

ところで、肝心の鹿...つまり地デジの方はものの見事に入りません
これに関しては、やはり電波が劣悪だからなのか、何か必要な器具(アンテナとかチューナーとか)が足りないのか、サッパリ分りません。
とりあえず、業者さんに診てもらうまではってことで、今までどおりの何かビロビロしたアナログ放送を観ております。
上部の謎の白線が無くなっただけでも、有難いと思わねば......。

そしたら、今まではラジオ状態とはいえ少なくとも音声は(悪天候の日を除き)聞くことが出来ていたのに、今日は一時期なぜか音声すら入らなくなってしまいました。
画面までイヤに白くなり、まるで天国のテレビを観ているかのようです。

仕方なく、いつも観ている番組が終わったところで、BSに切り替えました。
今まで入らなかったBSチャンネルが入るようになったことだけが、せめてもの救いです。
見慣れていないBSなので、どこでどんな番組をやるかサッパリ分らず、とりあえずつけたWOWOWでは今、通販番組をやっております。

そしたらこの通販番組が面白いのなんのって。
おもいがけない未知との遭遇に、目から鱗がポロンポンポンと落ちてます。


何たって売り子役のお姉さんのキャラが濃い。めちゃ濃い。

第一に口調。商品を勧めるにあたっての、ムダに前のめりな姿勢が、「ジャパ●ットたか●」の社長すら草食男子にみえて来る迫力です。
更に、その気迫が一挙手一投足に込められているため、紹介しているのは健康靴なんですが、靴をさし示す手つきも歩いてみせる仕草もいちいち大仰でわざとらしい。
「デニムの下に履けば、お洒落なブーツか何かのように見えて、健康のために履いてるようには見えません!!」と言っている本人の歩き方が既に健康目当てな感じバレバレです。んな高く足上げて歩いてる人いるかい。

あまりにもリキ入っているため、言っていることがときおり支離滅裂なのも素敵です。
一番受けたのは、「今売り切れたら今度はいつ手に入るか分りません!!」という台詞です。
当り前やん。世の中の商品はたいがいそうだと思います。私の好物の金谷ベーカリーのマフィンだって、売り切れてたら次はいつ買えるか分りませんよ。

さらに、電話で注文を絶賛(※当社比)受付中な訳ですが、注文のために電話してきた人(真偽のほどはナゾ)とおもいッきり生電話としゃれ込むところがトドメです。
電話してきたお客さんと濃すぎる売り子さんが直接会話し、しかもこの濃すぎる売り子さん、お客さんのことを名前に様づけで呼ぶのです。
「ありがとうございますうぅノブ子様あぁ(※ホントにこういう口調)」とか、「二本のマジックがヨウ子様のお足にぴったりフィットいたしましてえぇ(※小指をピーンと立てた手を添える)」とか、濃すぎるセールストークが展開されます。
...間違っても店頭でこういう店員さんには遭遇したくない......。

濃いのは中身だけではありません。
この内容を、私とマミちゃんが交代でシャンプーしている間ずっっっと流し続けているのですから。
しかも、取り上げているのはひたすら靴です。靴のみです
マミちゃんなど、「こんな同じ内容をこんなに長く喋り続けるなんて私にはムリ」と断言してました。

通販番組を見たのは初めてではないけれど、ここまで濃いのは未知の領域でした。
そんな珍しいものを観られたのも、まぁひとえに地上波がすんなり受信出来なかったからってことで、ここはひとつ前向きに、アンテナ工事が終わるまではBSの未体験ゾーンを楽しむといたしましょう。

学習能力の不安

2009-08-18 01:42:42 | スタジオM発表会
私もたいがい学習能力に乏しい人間です。

たとえば、昨日の記事に書いたとおり片付けるのが苦手なくせに、使ったそばからその辺に放っとく。
たとえば、体型の悪化が目に見えているのに、肉も甘味も揚げ物もやめられない。
たとえば、片付けられない上に最近じゃ読む暇さえないくせに、つい本を買ってしまう。

...ほとんど病的です(笑)。


この病的な学習能力の欠如を改めて思い知ったのは、今しがた時分の書いた記事を見返していて、前回の第14回発表会に関する記述を見つけた時でした。

いわく、「1,000席じゃまったく足りない」と。

っひぃぃぃ~~~!!! 1,000席で足りないんじゃ、今度の会場はどうなるのッ!?!?

今回の会場は、かなり広いとはいえ1,000人はとても入れません。なのに「1,000じゃ足りない」ってアンタ...。

......一瞬意識が遠のき、次に己の学習能力のなさを呪いましたが、よくよく考えたらこれでいいのだ。
第15回発表会ということで、いつもどおり劇場で大勢の方にお見せする形式の発表会ではなく、みんなで和気藹々とお祝いしましょうという企画なのでした。
...キャパの件で動揺しすぎて根本的な理念を忘れるなんて、やっぱり激しい学習能力の欠如.......。


そういうわけで、今回の発表会はそもそも一般の方にお見せすることを想定したものではありません。
うちの場合大所帯なので、お互いに見せ合うだけでも観客の数はかなりのものになるわけですが...。

いつもの発表会や春の骨髄バンクでは、一般の方に広くご覧いただける代わりに、出演者が他の人の発表をじっくり観ることはなかなか出来ません。
舞台袖で観たり、客席にいっても自分の出演があるのですぐバックステージに戻らなければならなかったりして、落ち着いて観られないのが現状です。
そこで今回、敢えてキャパの小さな会場を使い、プログラムにも工夫して、観客と出演者両方の楽しみを満喫出来るような企画にしているのです。

もちろん、一般の方への門戸を閉じているわけではありません。
むしろ出演者と観客の距離はいつもより近いので、出演しない方でも、一緒に発表会に参加しているという感じを味わっていただけると思います。

ただし、いつものような「純粋に発表のみの観覧チケット」はまったく作らないか、あるいは作っても非常に少ない可能性大です。
先程述べたように、いつもの劇場のようなキャパがないため、観た時の臨場感は比べ物にならない一方で、入ることのできる人数はどうしても限られてきます。

そして、もっとも重要なことですが、我々はせせこましいのが嫌いです。
Bモールの映画館のシートさえ、すぐ隣が埋まると落ち着かなくなる私です。レストランの相席やカウンターでは、旺盛な食欲が一気に萎えるこの私です。
そんな思いをうちの生徒さんたちにさせたくありません。もちろん、その生徒さんたちを観に来てくださるお客さまにもです。広い会場をゆったりと使ってくつろいでいただきたいのです。
ステージとの距離が近い会場を広々と使う...環境としては理想的な反面、収容人数はあまり多くできませんね。

そんな我々の好みを察してか、スタッフの方の計らいで、部屋割りも定員に対してゆとりを持ってしてくださるそうです。

お。部屋割り。とんでもない大ヒントが出ましたね(笑)。
まぁ、本番まであと一ヶ月無いですし、ここをご覧になってる方はほとんどご存知のことと思いますので、今更勿体ぶる必要もないですが。

会場のヒントも出たところで、そういう会場の性質上、少なくとも「当日券」は用意しない予定です。
参加される方に安心して長時間過ごしていただけるように、発表会に使うエリアは関係者だけが入れるようにしようと思っているので、当日券やら何やらで誰が入ったか分らない状況になると、安全面が保証されなくなってしまいますものね。

したがいまして、もしうちの生徒さんでお知り合いに観覧希望の方がいらっしゃる場合や、発表会をご覧になりたい一般の方は、どうか事前にご一報くださいね。
一緒に楽しんでいただけるよう、取り計らわせていただきますぞ。

鹿接近中

2009-08-17 00:42:07 | 徒然話
我が家のテレビ画面の謎のビロビロが、いよいよもって悪化の一途を辿っております。

昨日言及した「画面上部のビロビロした謎の白線」は、単に細い横線が入っているだけでなく、白線の下の映像が変な具合に伸びたり反転したりして、画面内の人物が上に伸ばした腕などがまことに気持の悪い状態になったりします。

既に十分厳しい状況なのに、更に今日、ピンク色のポツポツまで加わってしまいました。
白線がビロビロと入っているところの右下に、インクを点々と垂らしたような赤だかピンクだかの横線が新たにお目見えしたのです。
もう、そうとう悲惨な状態です。

ここまで来ると、さしもの私も「ラジオドラマと思って我慢せい」とか言ってられなくなってしまいました。
最早これまで。ついにテレビを買い替える決心をした次第です。

そうそう、昨日と今日の鹿関連のタイトルは、もちろん「地デ鹿」に引っ掛けた代物です。
マミちゃんの正体はトナカイですので、鹿にも親戚じみた愛情を持っている我々は、あくまで最後までアナログを続けようと意地を張りつつも、地デ鹿には一抹の親しみを覚えています。
デジタル放送を入れるのは、なんか政府の陰謀に巻かれているみたいで気分が悪いですが、まぁ鹿に免じて良しとしましょう。
尤も、これが「地デジにカエル」であれば、私は喜んで政府に魂を売り、政府の手先となって普及活動に尽力したかもしれません。

ともあれ、電器屋さんでどのテレビにするか決め、やたら長い手続きもなんとか終えました。

我々の(というよりマミちゃんの)ことですから、もちろん決め手はヴィジュアルの美しさです。
それは画面の映りの問題だけではなく、マミちゃんの「あっちのテレビは枠に黒じゃない色が入っている。こっちは枠が黒一色だ。こっちにケテーイ」の一声で、どのメーカーにするか決まりました。

マミちゃんは更に音質にまで手を加えようとし、縦型スピーカーに触手を伸ばしておりましたが、そこは流石に「ホームシアターで映画を見る暇がウチにあるか、もう一度考えよう」と説得しました。

何を隠そう、我が母はダンサーである以前にシンガーでもあります。
ダンスも乳母車の頃から踊っていましたが、プロデビューとしてはむしろ歌の方が早いのです。小学生の時分にテイチクレコードの合唱団に所属し、レコード出したこともあるのですね。
今でもこの人は感覚としてはプロなので、マミちゃんは練習の不十分な曲をカラオケで歌うのをもっとも忌み嫌いますし、そもそもカラオケで(=仕事でなく素人の遊びで)歌うことをしたがりません。

ま、そんなことはどうでもいいんですが、そういう母なので、あまねく質のいい音を好むのです。
私がどんな小さなイベントでもやたら音質にこだわって音を作るのも、母の影響が強いです。
だから、たとえ我が家に「上質なホームシアターで映画やコンサートDVDを見る」なんて暇がなくても(※じっさい無い)、ただのニュースすらいい音で観たい、いえ聴きたいと思うのがマミちゃんです。
......ただでさえ散らかった部屋に(←それは私のせいだが)母がスピーカーぼこぼこ置く気にならないよう、注意しておかねば.....。

そう。クイーン・オブ・片付けられない女=私のせいで、我が家は「整頓されている」とは対極をいく有様です。
それはテレビ近辺でも決して例外ではなく、今回新しいテレビが来るのを機に、一発大掃除しようということになりました。

というわけで、今日前半は私にとって苦行のひとときとなりました
ただし、私は「片付けられない女」であって「掃除出来ない女」ではないので、むしろ掃除の方はあんがい好きだったりします。
有り得ない夢ですが、片付けを一手に引き受けてくれる天使のような人がいたら、私は喜んで掃除を担当し、ピカピカに磨き上げちゃいます。

私はそういうピカピカに磨き上げるためのグッズをいろいろ持っていて、それらでガラスや鏡や家具を色艶が変るまで磨くのが好きです。
※えらそうに言ってますが、これって材料を切れない人間が「料理が得意」と嘯いているのと同義なので、完全なる莫迦の戯言です

そんな莫迦でも、前半の辛い片付けさえ終われば、お楽しみの時間がやってきます。
今日も壁や床や窓の色が変わっていくのが楽しくて楽しくて。ほんと、片付けさえしないで済むなら、毎日だって掃除したいものです(※莫迦発生注意)。

テレビのポジションおよびその周囲がすっかり綺麗になり、あとはテレビの到着を待つばかりです。
うちに無事鹿が降臨...もとい、デジタルの電波が入ると良いな。

家に鹿が

2009-08-16 02:24:39 | 徒然話
今日の『オトメン』を見逃してしまいました(泣)。

ううぅぅ...面白いと思えた、数少ない夏ドラマの一つだったのに。
今夏のドラマで面白いのは、このオトメンと『任侠ヘルパー』の二本くらいです。
任侠ヘルパーは、面白いというより黒木メイサ様が素敵なんですけどね。あと、草彅君の演技力も流石です。

吸血鬼のドラマ(←タイトルさえ覚束ない)も見ていた筈なんですが、そういやアレ、どうしたっけ(笑)。
なんかいつも「やってるなぁ」くらいに横目で観つつも、つい別の用事にかまけてしまいます。
吸血鬼って「怪盗紳士」と並んで私の好きなネタの一つなのに、なぜ心の琴線に触れないのだろう...。

そして(ある意味)特筆すべきドラマがもう一つ、そう、バスケ(と言いながら恋愛ばっかりの)ドラマ・『ぶざーびーと』です。
相変わらず中2レベルの色恋沙汰ばかりなので、「バスケのシーンはカメラを素早くパンしてスピード感を誤魔化してるぜ」とか「今のシュート絶対スタントだな」とかそういう目でしか観てません(ヲイ)。

そんなグダグダ感満載のドラマは、どうテコ入れすべきか?
余計なお世話ですが考えさせていただきました。っつーか、これしかないでしょう。
どうせ色恋しか描かないなら、男子同士の色恋沙汰も描きなさい。

ぶっちゃけ、男女の色恋はもういいです。お腹いっぱいです。
一応バスケドラマなんですから、本当はもっとバスケの技術とか選手としてのキャリアなんかについて各自が悩んでドラマを展開していって欲しいものですが、どうしても恋愛描写がしたいなら、バスケチームの合宿とか二人だけの入浴シーンとか部屋は二人部屋とか、使えるシチュエーションはいくらでもあるので、これはもう使うしかないでしょう。

何より、私の好みであるかどうかはさておき、一般的な感覚で言うと出ている男優さんたちは皆さんイケメンだと思いますので、ヘタに女が絡むより美しく爽やかな恋模様が展開されること請け合いです。
そういう展開になった暁には、私もテレビの前で正座して拝見したく思います。


ああいかん、私の趣味妄想が爆裂してしまいました。
今日したかったのは番組ではなく、テレビそのものの話です。

うちのテレビ(電波が入るものは一台のみ)は私が小学生の時分に雷が入った際に買い替えて以来、ずっと同じものを使ってきました。
もちろんアナログ、ブラウン管のテレビです。

私の感覚では「壊れた」とはまだ言えない状態のため、買い替えを渋り続けてきたのですが、いよいよ画面上部にビロビロと怪しい白線が入って視聴が阻害されるようになってきたので、「ラジオドラマと思えばまだいける」という私を押し切って、マミちゃんが「買い替えようよ買い替えようよ」とゴネ始めました。

仕方なく、昨日・今日と電器屋さんに赴いて、新しいテレビを物色しました。
地デジになることに加え、エコポイントだか言うまどろっこしい制度まで始まってしまったので、買い替えもなかなか煩雑みたいです。

そういうわけで、しばらくラジオドラマを観て?聞いて?いた我が家にも、いよいよ十数年ぶりに新テレビがお目見えすることになりそうです。
本当はアナログ放送が終了するその瞬間まで買い替えたくなかったけれど、こうなったら仕方ないわね。

たとえ今回デジタル放送が入るものに買い替えたとしても、2011年の放送終了の瞬間には、ぜひともチャンネルをアナログに合わせ、立ち会うといたしましょう。

いかんべ祭2009・時刻ケテーイ

2009-08-15 23:21:26 | ダンス話&スタジオM
8月22日(土)の「いかんべ祭・本祭」
今日、実行委員会の方からスケジュールの最終決定版が届きました。
微妙に出演時刻が変わったとのことです。それによると、

スタジオMダンスアカデミー
(9) 6:20~
(26) 8:20~


となってました。
括弧内は出演ナンバーです。これも微妙に変わってる...。
でもまぁ、どちらも「20分」からとなりましたので、こちらの方が分りやすいかも。

そうそう。「いかんべ」とは地元の言葉で、「良いだろう」くらいの意味なのだそうです。
ネイティヴスピーカーの方によれば、微妙に発音をカエルことによってニュアンスも変化するとか。
でも、なかなかこの発音が難しいです。いくら練習しても「...それじゃ伝わらないと思うよ」と言われてしまいます(笑)。
そういや私、大学のゼミで栃木弁を披露しようとした時も、思い切りイントネーションをハズして滑ったからなぁ。

で、うちのMacも同じくらい栃木弁に暗いとみえ、当初は「いかんべ」と入力すると「異神部」と変換されていました。
ど、どこからそんな漢字を...。ってか、なんだかカッコ良くないか、その当て字。

異神部...いえ、いかんべ祭のあとは、今年もお泊まりに繰り出します。
しかも今年は、地元の生徒さんが勤めているホテル併設の温泉施設にお世話になることになりました
いかんべ祭会場にとても近いから安心ですし、相談の結果、お食事も特別美味しくしてくださるそうで、今から楽しみです。


そして、只今はもっか9月の発表会の準備をしております。
マミちゃんは衣装作り。先日お話ししたとおり、生地は無事見つかったのですが、それをどのように縫うかというのを、いつものように糸でマーキングして説明するためのサンプルを作っています。

マミちゃんが洋服屋さんにする要求ときたら、「なら自分で作れよ」と突っ込まれてもおかしくないような重箱の隅系の要求ばかりなのですが、皆さん寛大で(今のところ)匙を投げられずに済んでいて、有難いかぎりです。
これからも重々宜しくお願い申し上げます。

それから私は何をしているかというと、発表会のプログラム作りですね。
プログラムを決めるにあたっては、考慮しなければならない要素が沢山あり、しかもそのすべてをおろそかにしてはいけないため、慎重に考えなければなりません。
したがって、だいたい考えたら暫く間をおき、もう一度見直してマズいところが見つかったら直し...というのを何度も繰り返して完成します。
再々手直しを加えているうちに、別の場所で矛盾が生じちゃうこととかもあるので、適当には決められません。
前もウッカリ「手直しによって生じた矛盾」に気づかず入稿してしまって、あとで気づいてあわてて訂正してもらったことがありました。
こ、今回も気をつけよう...。

おおっと。そういえば、ハワイ・カルチュラル・コンファレンスの準備というか予習もしなくちゃならないぞ。
やっぱり、お盆休みと聞くと(実質はちっとも「休み」じゃないのに)すぐ気がダレてしまって、やることがはかどらなくて参ったなぁ。

使用前使用後(笑)

2009-08-14 22:48:26 | 徒然話
今朝がた、ふとしたことで小中学高校の卒業アルバムを開いてみました。
そしたらワタクシ、久々に見た己のスッピン写真にほとんど卒倒
ぎゃぎゃぎゃぎゃ。在学中なんだから仕方がないとはいえ、こんな顔を人前にさらしていたとは...。

問題の写真群は、あまりにもおぞましくてとてもここではご紹介出来ません(笑)。
そこで代わりに使用後...つまり、化粧武装したあとの画像を掲載して、お茶を濁しておきましょう。
って、ちっとも濁せてないよ。こんな当り前の顔見せられたって面白かないですね。

まさか、10年後にこんな「濃い顔にピンときたら」な顔になっているとは、当時おぞましいスッピンを晒していた自分には想像もできませんでした。
だって、その頃の私ときたら「一生化粧する気無いもん」とまでのたまっていたのですから。

なぜそんな決意をしていたのかは不明ですが、たぶん化粧のために早起きするのがイヤだったからじゃないかと推察されます。
じっさい、高校1年時に既にスッピンを晒さないようにしていた同じクラスの女性は、夏期勉強合宿(そういう悪質なギャグとしか思えない企画が宇短附特進コースにはあったのです)で一人だけ早く起きて顔を作っていましたっけ。
それを見ながら布団の中で「嗚呼、私にはあんな早起き無理」と呟いていた記憶がイヤに鮮明に残っております。

そんな無精な女も、いよいよ己の顔は武装が必要な類の顔だと自覚するに至ったのか、大学在学中に化粧を始めることになりました。
っつーか、あの素顔で大学行ったのかよ。先ほどのアルバムの写真が脳裏をよぎるにつけ、我ながら戦慄を覚えずにはいられません。
確かに世の中には素顔で無問題な女性も大勢いますが、あいにくこの私はそうじゃないのですから。


そんなくだらない話をしていてもしょうがないので、こないだの「ラ目の作り方」の続きといたしまして、本日も化粧ネタをひとくさり。

化粧するにあたって大切なのは、自分がどういう風になりたいかを明確にイメージすることだと、私は思います。
マミちゃんなど、女優さんなどの理想の顔の写真を鏡の横において化粧を研究すると言っています。

そこまできょくたんじゃなくても、目指す方向性はある程度ハッキリさせておいた方が良いですね。
可愛くなりたいのか、セクシー路線にしたいのか、エレガントな雰囲気がいいのか、いずれにしてもこれはあくまでも理想ですので、高くて結構です。なんならビヨンセだって良いのです。

ちなみに私は、化粧に「武装」という言葉を使うことからも分るとおり、「強い・媚びない・自立した女」が理想です。
アイラインを猫のようなアーモンド型になるように引くのも、チークやアイシャドウにほとんど色を使わないのも、ブラウンやボルドーの渋い色の口紅を好むのも、たぶんこの理想からきています。
ま、理想は理想に過ぎないってことで、どう顔を武装しようとも、現実の私は皆さんご存知のとおりなんですけどね(笑)。

かように自分の方向性を確定した上で、化粧のポイントをいくつか挙げましょう。
あ、ここで説明するのはたぶんに舞台向けの話ですから、カタギの方が普段の化粧に取り入れると若干アレだと思います(笑)。

(1) 化粧はキャンバスに絵を描くことと心得る。
つまり、あるがままをなぞるだけじゃなくて、より望ましい姿に近づけるようにコントロールすることが必要だってことです。
自分の好きな部分は強調して、イヤな部分は軌道修正を加えるんですね。
ただ、軌道修正が過ぎるとわざとらしくなっちゃうので、そこを自然にするのが難しいところです。この辺、ダンスと通じる部分がありますよね。
私を例にすれば、眉毛と鼻は元の出来が非常に気に入らないので手を加えている一方で、口は麻生首相並みに曲がっているのですが、それが自分の個性でありイヤとは思っていないため、敢えてそのままなぞるだけです。

(2) 立体感を重視する。
たとえばファンデーションは2色かそれ以上使うことをお勧めします。私はファンデーション2色に加え、ハイライトとチーク代わりのシャドウの計4色で肌を作っています。
しかしチークも2色使うという人もいるそうで、私など立体感の点ではまだまだですね。

(3) アイシャドウは「シャドウ(影)」である。
当り前ですが重要です。つまり、シャドウを入れる時は、無闇矢鱈に色を入れるのではなく、「目に立体感を持たせる」という目的を忘れないで入れるようにしましょう。
迂闊な色を迂闊な場所に入れると、却って目が小さく見えてしまうこともあります。
また、特に舞台の上では、色物のアイシャドウは照明で飛んで消えてしまいますので注意が必要です。

(4) 口紅は縁取りからしっかり入れる。
口紅(リップスティック)をリップクリームと同じように塗って終わりにしちゃう人がいますが、舞台ではこれだと「口なし女」になってしまいます。
まずペンで唇の輪郭を描き(この時点で、自分の口の形が気に入らない人は修正を加えます)、リップブラシを使って丁寧に中を塗ります。
あと、グロスのつけ過ぎにも注意ですね。グロスをつけるなら中央部分に少しだけで充分です。
ちなみにマミちゃんは口紅も2~3色使って立体感を出しています。その場合、もちろん各色が同じトーンのグラデーションであることが大事ですね。


以上が一般的な武装法ですが、次に挙げるのはどちらかというと私の個人的な好みです。

★パールを使わない。
私はアイシャドウやリップクリームの「パール」があまり好きではありません。なんとなくボヤーンとしてしまい、私の理想とする「強い女」なイメージとは異なるからです。
あと、パールの光沢が顔のところどころにあると、とっちらかった感じにテカテカするのもちょっと...ただでさえしつこい顔なもんで(笑)。

したがって、アイシャドウは完全にマットな色を使いますね。シャドウの色はブラウンかグレイです。本当は黒も使いこなしたいけど、なかなか難しいですね。
ただし、部分的にラメの入ったものを使うことはあります。その場合はオーロラではなく単色のラメに限りますし、それも一部にしか使わないようにしています。

★チークは絶対に使わない。
先程述べたとおり、私はピンクやオレンジや赤のチーク(特に淡い色の物)をまったく使いません。淡い色のチークは舞台照明ですっかり飛んでしまうので意味がないことに加え、「赤みが差した頬」は私の理想の顔には存在してはいけないんです、いろんな意味で(笑)。
頬の赤みが差しがちな部分はコンシーラーで隠したりファンデーションを乗せたりして、赤みの痕跡を消し去っているほどです。

そういう有様なので、正直申しまして、最近のオレンジなどのチークを頬骨の高い位置に乗せている人は、どういう理由で乗せているのか私には理解出来かねます。
理解出来かねるというのは「センスを疑う」という意味ではなく、文字どおり「何の効果があるのか私には分らない」のです。
れっきとした理由があるなら、別にいいのです。そういうタレントやモデルを見た人が真似するにあたっても、「なぜ、どういう効果を求めてやっているのか」を理解した上で真似するのなら、それで良いと思います。

ただ、理由が分らないままに真似だけしても、そういうメイク・テクニックは顔の中で浮いた存在になってしまいます。
これもダンスと共通していると言えますね。ダンスだって、誰か素敵な人の目立った特徴を真似しても、「なぜそう踊るのか」を理解せずに真似だけしたのでは、たんなる異物になってしまいます。

化粧もダンスも、まず自分の理想を見極めて、それから「その理想に近づくためにはどうすべきか」を客観的に研究していくのが上達の近道ですね。
少なくとも、頭でっかち・能書き担当の私は、そんなふうにやっておりますです。

ナイトミュージアム2

2009-08-13 17:38:25 | 徒然話
世間はお盆休みに突入しました。

なぜ「世間は」が太字なのかって、そりゃもちろん、我々には盆休みが無いからです
基本的に、ゴールデンウィークとお盆は、表面上はレッスンがお休みだったりするけれど、実質的には休みが「無い」ことの方が多いですな。
今回もまた、休みとは言いがたいお盆休みになりそうな感じです。

タチが悪いのは、普通のレッスンがないためにすぐダレてしまうことですね(笑)。
なんとなく休みみたいな気分になっちゃって、本当はそんな暇など無いのに、ついうだうだソファで寝たり横になったりしたくなってしまいます。
レッスンもイベントも無い日はなぜか化粧も決まらないし(笑)。やはり気合いが違うんですかね。

そういえば私がまだ気楽な小中学生だった頃、家人がみな出張レッスンで出払っている間に下校して来ると、みんなが帰るまで何時間も昼寝した記憶があります。
ああ、何時間も昼寝...これに勝る贅沢があるでしょうか。

何時間も昼寝出来ない分、せめてものプチ贅沢としてお盆前の昨日、映画を観てまいりました。
「プチ」贅沢なのでもちろんレディーズデーです(笑)。夏休みの、しかもお盆前だというのに、いつもどおりレディーズデー価格にしてくれるなんて親切ですねぇ。

観たのは『ナイトミュージアム2』日本語吹替版です。
『G.I.ジョー』と悩んだ結果、上映部屋の大きさでこちらにしました。

ハリーポッターみたいなドル箱映画の場合、一日中大きな部屋で上映してくれるものもありますが、そうでない作品は他の上映作品の合間を縫っていろんな部屋で上映されるため、時間によって部屋が違うことがあります。
ハナから小さい部屋でしかやってくれないようなマイナー作品だったら仕方ないけど、折角大きな部屋で観る機会があるなら、そこにしたいじゃないですか。

それなのに、私達が観た回ときたら驚くほどに空いてました。
こないだのハリポタの3分の1とか4分の1とかそういう感じです。それも、ハリポタは字幕版で、こちらは吹替えだというのに(※一般的に吹替えの方が人気が高いようです。たまに字幕版は最初から上映してくれない作品も。グッスン)。
普段字幕版しか観ない私さえ、時間と部屋の関係で吹替え版にしたのに、この空き方は何なんだ~~!?
凄く面白い作品なだけに、勿体ないな~。


『ナイトミュージアム』は娯楽作品です。それもアメリカの。
アメリカの娯楽作品ってことは、深遠なるメッセージも芸術性も無いってことと同義ですが(笑)、映画はただひたすら面白くて上等なのです。少なくとも私はそう思います。
おもいっきし笑えて、終わり方も爽快なハッピーエンド。最高です。

1作目も非常に面白かったです。
いろんな点でダメで奥さんに見捨てられ、息子からも愛想を尽かされた主人公が警備員として就職した自然史博物館は、なんと展示物の魔法の石盤の力で、夜になるとあらゆる展示物が動き出す博物館でした。
そこで起きた盗難劇を、命を持った展示(人)物たちと力を合わせて解決し、犯人は無事捕まえられたし、博物館は人気沸騰だし、息子の尊敬もゲットするし、いいことずくめで閉幕しました。
(※こういう私の稚拙で乱暴な説明でだいたい説明出来てしまう単純明快さが娯楽映画の良い所です。ただし、映像で観た方が遥かに面白いですが)

それなのに、2作目開始時の主人公は博物館の警備員をやめ、会社のCEOとして多忙な日々を送っていました。
黒塗りの高級車で運転手に送迎してもらえる地位なのに、息子は昔の仕事の方が「カッコよかった」と思っています。
本人も決して博物館(の人々)への情を無くしたわけではなかったのですが、ある日久しぶりに行ってみたら、博物館の改装が決まり、かつての仲間たちは明朝に遠くスミソニアンの倉庫に送られて、今後また日の目を見られるかも分らない運命にあることを知りました。

実業家としてのコネクションを使っても一晩ではどうすることもできず、運び出されていく展示(人)物たちを切なく見送ったその晩のうちに、なんと彼らの一人から電話がかかってきました(※「なぜ博物館の展示物が電話番号を知ってたのか」なんて野暮は娯楽映画にはナシです)。
どうやら、到着地のスミソニアンでとんでもないトラブルに巻き込まれているらしいのです。
主人公は即座にワシントンへ飛び、ニューヨークに残ってマッキントッシュを駆使する息子から携帯電話でオペレーションを受けつつ(息子なにげに天才ハッカー)、スミソニアンの地下倉庫に潜入しました。

夜になると、博物館から一緒にやってきた魔法の石盤によって、往年の仲間ばかりでなくスミソニアンのありとあらゆる展示物が命を吹き返しました。
その中に古代エジプトのファラオがいて、彼が石盤を使って冥界の兵士を呼び戻し、世界征服を企んだからさあ大変。
主人公はかつての仲間たちと、スミソニアンで新たに出会った人々(っつっても展示物ですが)と結束して、ファラオの野望を阻止することが出来るのか!?
...というのが、今回の物語の骨子です。

結論を先に行ってもつまらなくならないから言っちゃいますが、大丈夫です。大方の予想を裏切らず、彼らは無事、邪悪なファラオに勝利します。
だからハラハラしつつも安心してご覧ください。
結論ではなく、「どうやって勝利するか」という過程が遊び満載で痛快なので、こちらの方を存分にお楽しみ下さい。

今回初めて出て来る重要なキャラクターは、アメリア・イアハートです。
彼女は女性として初めて大西洋横断に成功した飛行機パイロットで、スミソニアンにおかれていた等身大の像が、石盤の力で動き出すのですね。
彼女を演じているのは『魔法にかけられて』のヒロインを演じた方です。好奇心旺盛でチャーミング。こういう役がピッタリの役者さんですね。

アメリアは囚われの身となった自然史博物館の仲間たちに代わって、主人公と一緒にスミソニアン中を奔走して解決に尽力するのですが、そんな中で主人公といい感じに...。

っつーか、周りの連中ハッパかけ過ぎ(笑)。
3体の天使像はぴよぴよと二人の頭上を飛んで死ぬほどベタなラブソングを歌うし、リンカーン(巨大)は二人の仲を誤解したままエールを送るし、果ては敵方のナポレオンまで詮索する始末。

ナポレオンに至っては「好きなのに今の友達関係を壊したくないから言えない臆病者だろう」とか五月蝿いです。余計なお世話じゃけんね。放っといてやれよ。

まぁ、周りから見ればどう考えても相思相愛なのになかなか踏ん切りを付けないじれじれカップルには、周りがハッパをかけてやるしかない...って待てー!!! この二人、出会ってからまだ数時間じゃないのさー!!!
一晩限りのアヴァンチュールにしたって、いくら何でも急き過ぎだろー!?!?

しかしまぁ、悠長なこと言ってる場合じゃないのは確かです。
アヴァンチュールどころか、この夜のうちにファラオの野望を阻止しないと、仲間の一人(極小サイズのカウボーイ)の命も危険です。
どう考えてもキッスとかしてる場合じゃないだろ、あんたら!?!?

...周りのケシカケに押されてすっかりソノ気の二人にはいい加減気ィ揉みますが、ともあれ事件は解決したんですから、まあよしとしましょう。

敵将とはいえ、悪い古代ファラオもなかなか茶目っ気があって良いです。
改心して仲間になれば良かったのにな。いや、改心が無理ならショッカーやバイキンマン的なポジションで、何も報われないのに果敢に世界征服を企み続けるキャラになっても良かったかも。

惜しむらくは、同じくニューキャラのアル・カポネの活躍があまり見られなかったことですね。
気障な台詞吐いたり、もっとかっちょ良い所を見せて欲しかったと思います。

かなり面白い作品ですし、展示物たちは無事故郷?の自然史博物館に戻れたし、主人公は一連の騒動によって決心して警備員に戻ったし、こりゃ更なる続編への布石も万端というところですね。
その時は、今回直接相対出来なかった人達にもぜひ顔合わせ願いたいものです。

ラ目の作り方

2009-08-12 02:31:10 | ダンス話&スタジオM
最近、生徒さんから「どうやって化粧するんですか」と訊かれることが多いです。
実を言うと、ちょうど一昨日のいかんべリハーサルの時も訊かれました。それも母ではなく私に。いったい何故なのでしょう?母も十分濃いと思うんだけど...

ま、ちっちゃいことは気にしない。わかちこわかちこ~。
濃い顔にピンときたらスタジオM、ということで(しかし素晴らしいキャッチフレーズだな)、お役に立つかは分りませんが、今日は私のマスカラの塗り方を解説いたしませう。


えらそうに解説とか言ってるけど、実は私自身が化粧を始めたのは、世間一般の女の子より遅い方だと思われます。
なんせ20歳になってからですもの。それまでは化粧をしたいとさえ思ってませんでした。

でも世の中の男性はナチュラルな顔の(少なくとも化粧が薄い)女性の方が好きだと聞いて以来、私は化粧による武装を始めました(笑)。
まあそこまで言っちゃうとウソだけど、男性ウケする顔ではなく、自分ウケする(=自分が良いと思える)顔を目指して、私は自分の顔を造っております。
変に異性の目を気にするより、そっちの方がたぶんポリシーの一貫した良い顔になると思います。
あ、同性の目を意識するのはいいんですよ。なぜなら女性の目は、女性の美しさに対して冷静で客観的だからです。


閑話休題。早速マスカラ実践編に入りましょう。

私が睫毛に使っているのは、現在のところ画像の4本のマスカラです。
正確には「マスカラ」は下の2本。上の2つは美容液と下地です。

まず洗顔後、最初に塗るのが一番上の透明の美容液です。
今はこの種類ですが、DHCのを使っていた時もありますね。
睫毛の育成効果のあるものが良いです。個人的な好みを言えば、あまりサラサラしているものより、ジェル状のものが好きです。

その後、肌に保湿クリームを塗ったりしながら美容液がある程度乾いた頃に、2番目の赤いボトルの下地を塗ります。
これは白い下地で、ランコムからも良いものが出ていますね。
美容液同様、というより私の場合化粧道具全般において、ブランドへのこだわりはありません。
もちろん各ブランドごとに得意商品(ランコムならマスカラ、など)やお気に入りの品もあるので、それらは優先的に選びますが、少なくとも何かのブランドに偏ることのないよう、いつもブランドに囚われずに良いものを探すようにしています。

マスカラ下地はほぼマスカラと同じように塗ります。
つまり、睫毛同士をセパレートするように、長さを出すように心がけながら塗るのです。

これが少し乾いたところで、ビューラーで持ち上げます。
「少し」なのがポイントですね。あまりカパカパに乾いてしまうと、却ってビューラーで睫毛を傷めることになりかねません。
程よくしっとりしている段階が、カールをつけるためにも睫毛を傷めないためにも丁度いいです。

ビューラーを使わない人や化粧品ブランドもありますが、私はビューラーは必須アイテムだと思いますね。
やはり、マスカラだけで持ち上げるのには限界があります。
ビューラー自体が睫毛を傷めるのではなく、使い方の問題なので、睫毛に負担がかからないよう注意しながら使えば大丈夫です。

ビューラーに関しては、人それぞれの目の大きさや形状によって合うものが異なりますので、これはもう自分で探すしかないですね。
私も、化粧を始めてからの数年間で、かなり何代もビューラーを代えました。
特に私の場合、目の幅がそうとう長いので、左右に分けて使わずに済むサイズのビューラーと巡り合うのに時間がかかりました。
同じく、カーブの角度も合う合わないによって使いやすさがまるで違うため、諦めずに探し続けることが大切です。

ビューラーで充分に持ち上がったら、黒マスカラを開始します。
最初はコーセー「ファシオ」のウォータープルーフマスカラ(ロングタイプ)です。
ブランドにこだわらない私も、ファシオだけは不変の指定ブランドです。なぜならば、流石シンクロナイズドスイミング御用達というだけあり、ウォータープルーフのレベルが桁違いだからです。

このウォータープルーフマスカラは、その後の一日のマスカラをキープするだけでなく、今ビューラーで作ったカールをしっかり固めることにこそ意味があるので、丹念に塗ることがポイントです。
ここを怠るとカールが落ちてしまいます。
それも、一度にたっぷり塗るのではなく、少しずつ塗っていくことによって、マスカラの水分や重みでカールが落ちてしまうことなく、カールを保存することが可能になります。
ちなみに私は、天気や温度によってこのウォータープルーフの使用割合を変えています。
なにせ自前の睫毛がとにかく長くて重いので、ちょっと気を抜くとすぐ落ちてきてしまうのです。

ウォータープルーフが完全に乾いたのを待って、トドメのランコム・電動マスカラを塗ります。
ランコムのマスカラの問題点は重いことです(その分しっかり濃厚につくわけですが)。したがって、最初からあまり沢山つけてしまうと、折角ウォータープルーフで固めたカールがここで落ちてしまいます。これは凹むよ~。
そこで私は、この電動ランコムのみ下睫毛からつけるようにしています。それである程度ブラシが軽くなってから、少しずつ上睫毛に塗っていくのですね。


これでめでたく付け睫毛やエクステと見紛うばかりのゴージャス睫毛が完成です。
とはいえ、舞台のためにはこれでもまだ不十分です。更に重ね塗りをしたあげく、付け睫毛を装備しないと舞台では映えません。
逆に言えば、普段ステージメイクに慣れていない人でも、丹念に睫毛を塗ってから付け睫毛を付ければ、それだけでかなり舞台映えする顔になることが出来ます。
ぜひ、いかんべ祭や発表会の際に、ステージメイクをお試しくださいね。

乙男(オトメン)

2009-08-11 00:21:53 | 徒然話
先々週の土曜からドラマ『乙男(オトメン)』が始まりました。

「オトメン」とは「乙女ちっくな男子」のことで、主人公はふわふわキラキラしたものが大好きな高校生の少年です。
このように大雑把に説明したら、マミちゃんが「で、その少年は男が好きなの」と、凄まじい誤解(※私好みの方向に)をしてしまいました。

確かにそういった展開の方が個人的には嬉しいですが、まことに遺憾ながら(?)主人公アスカ君は女の子が好きな男の子です。
つーか、オトメンってまさしく我が母、マミちゃんの逆バージョンじゃないすか。
一番の理解者であるべきアンタが誤解してどうする。

母マミちゃんは完全なる逆オトメンでした。
子供の頃から餓鬼大将で、転校したその日に子分を従えて下校して来るし、遊ぶときは帯刀しているし、不気味なほど喧嘩に強いし、父親と一緒に何かを買いにいったら肝心のものは買わずにトラックの玩具を買って来るし、遊びの種類からして完全に男でした。

強者祖父・良美さんは決して人のやることに文句を言わないタチなので、自分の娘がどれほど凛々しく雄々しく育っていっても温かく見守っていたようで、マミちゃんは逆オトメンの要素をたぶんに残したまま大人になりました。

しかしながら、ドラマの(ホントは原作である漫画の)主人公アスカ君は、そういう幸せな家庭環境ではありませんでした。
なんと彼が子供だった頃にお父さんが「本当は女になりたいんだ」と言ったきり家を出てしまい、そのトラウマでお母さんはアスカ君が誰より男らしく育つことを過剰に求めたため、アスカ君は母の望むとおりに振る舞い、可愛いぬいぐるみやスウィーツを愛する心を押し殺して生きてきたのです。

なんてこった。
可哀想だ。
アスカ君、あまりにも可哀想すぎやしないか。


えてして親は自分の理想を子供に押し付けてしまいがちですが、その中でもとりわけ、「男(女)らしさ」を強要するのは罪深い。
と、逆オトメンの母を持ったゆえの生来の価値観に加えて、ジェンダーフリー教育で文科省からお墨付きをもらった大学でみっちり鍛えられた私は思います。

だいたい男(女)らしさって何ですか。いつも言っているように、服装やダンスの点では確かに性差がハッキリしていた方がいいけれど(でないと宝塚はあんなに魅力的にはなり得ない)、性格や好みにおいて、性差なんてモノは太古の昔から存在していないのです。

たとえばアラブの男性など、スタバで見るとがっつり甘いフラペチーノを飲みつつ、ケーキを一緒に召し上がっていたりします。
ちなみにアラブのフラペチーノは日本のそれより遥かに甘ったるい代物で、ケーキと一緒に食べるなんて、ハッキリ言って胸焼けがしてきそうな甘さです。
服装の点では「男は白、女は黒」ってほど色からして対極的な格好をしているアラブの人たちでさえそうなのですよ。「スウィーツ好きなのは女」なんて、どこかの誰かが思い込んだ先入観に過ぎません。

なのにアスカ君と来たら、男らしい男を装うために、甘いものが苦手なフリをしているのです。
あああ、なんて可哀想なんでしょう
本当は、食べるのはもちろん可愛いお菓子を自分で作るのも大得意なのに

私は、お菓子作りの得意な男性なんて、最高に素晴らしいと思いますよ。
いえ、お菓子じゃなくて普通の料理でも良いんです。料理の上手な男性が増えれば増えるほど、「料理は女がするもの」というコンチクショウな先入観が薄れ、私のような料理出来ない女が生きやすくなる筈です(笑)。

って、そんな自己中な理由はどうでも良いんです。
女性にモテたいと思っている男性は少なくないと思うけれど、何をするより料理の腕を磨くのが一番の早道だと私は思いますよ。
で、意中の女性をデートに誘い、腕によりをかけたお弁当でも披露しようものなら、もう効果覿面です。
フランス料理屋なんかに連れて行くより遥かにポイント高いし、おまけに大声じゃ言えないけど安上がり!(笑)

今は「フランス料理が食べたきゃ自分で行く。スポーツカーに乗りたきゃ自分で買う」って女性が増えてると思うので、そういう女性にとって癒しとなり、家事や料理を女性より遥かに上手にこなすタイプの男性なら、引く手数多なのじゃないかしら。


いかん。放っとくとどんどん脱線してしまう。アスカ君の話だよ。
そんなアスカ君が好きになったのは、私の期待に反して男の子ではなく(しつこい)同じクラスに転校してきた女の子です。
しかも美形で、おまけに武芸に秀でたかっちょいいオンナだったりします。
この役はぜひとも高校時代の黒木メイサ姐様にやってほしかった...。

最近の(いや、じつは私が現役だった頃の同級生たちもそうでしたが)中高生と来たら、色恋沙汰に関しては、やれ関係が進展するのしないの、やれ手を出したの足を出したのと、『24』のジャックバウアーなみに急転直下の展開を欲します。
自分の恋愛をどうしようと勝手ですが、他人の恋路にまで口を出すようになるとタチが悪いです。

暑い。暑苦しい。そんなに焦らんでも、人生は「一話でも視聴率悪かったら即刻打ち切りのアメリカドラマの世界」と違って長いんですよ。っつーか、その長い人生を有意義にするためには色恋に終始してちゃダメですよ(笑)。

その点アスカ君は、爽やかに乙女ちっくに憧れの彼女とじれじれな関係を築いています。
どんだけじれじれって、なんだかんだと随分一緒にいるのに未だにお互い敬語なんですよ。なんかもう「じれじれ」とかいう以前の段階です。

しかし、中高生の恋愛は、それで良いのです。じれじれ上等です。
ムダに恋愛に発展させようとすることによって、ダメになる友情が幾つあることか。
本当に恋愛関係に相応しい間柄なら、焦らなくたって壊れませんってば。ま、「永すぎた春」って言葉があるのも確かですが(笑)。

それにしてもアスカ君の恋路は気が長すぎです。
まだ2話しかやってないドラマはともかく、原作本の方はだいぶ巻を重ねているようなのに、裏のあらすじ読むかぎり色恋方面での進展は見られません。
いやいや、人間関係における「進展」を色恋に限るほど愚かなことはありません。アスカ君と憧れの彼女は、彼らなりに友情を深めている筈です。それでいいのです。

男子なのに近年の過激な少女漫画よりよっぽど少女漫画らしいピュアな恋を貫くアスカ君、非常に好感が持てるではないですか。
ぜひ、焦ること無く友情を大切にし、なおかつ乙女ちっくな自分をもっと解放出来るよう、願ってやみません。

ブログランキング参加してみました。クリックして頂けると幸甚の至りです。