つれづれに

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今はすでに戦時中と。

2006年07月10日 | Weblog
昨日、石坂啓さんの話を聞く機会がありました。石坂さんは女性漫画家です。
でも私は名前は知っていましたが、漫画を見たことがありません。

漫画家というのは、ユーモアにあふれ機智に富み、ユニークな表現方法、何よりも独創性がなくてはなりません。
研究者にも独創性は必要ですが、ユーモアや機智といったものはなくても済みます。

何よりも一人で勝負でしょう。

その彼女がユーモアたっぷりに、時に風刺を交え、今の日本という国の現状について話しました。

そしていまや日本は戦後ではなく、戦時中であると表現しました。

その言葉がとても印象的でした。
憲法9条はまだ残ってはいる。
ここを守るしかない、そのためにやれることをやりたい、でも今は戦時中ですと、そんな意思表示でした。

その一つの例として、イラクで人質となり、殺された、香田さんの遺族の対応を挙げました。
香田さんは、頭から交渉の余地を拒否した;殺してくださって結構という意味をもつコメントを発表した政府の姿勢により、早々に殺されたのです。
普通は、どんな国でも人命を考えて引き伸ばしを図るのだそうです。

遺族は涙することも、抗議することもなく、むしろ謝りと国に感謝の言葉を述べました。
石坂さんは自分の息子の死を悲しむことを許さない雰囲気ができていたのだと指摘されました。
その前に高遠さんや今井君が自己責任という言葉の元に、すざましいバッシングにあった後でしたから。


それはまるでかって戦争の時、息子の死を
悲しむことができなかったのと同じ状況だというのです。
その視点は私にとっては新鮮な指摘でした。

今東京都で進行している君が代を歌わない教師に対する処罰、矯正のための講習などは、やはり戦時中を思わせるものだと私も思いますが。


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