朝に 1
きのうの朝が どれほど美しかったか
それを知っているのは私だけ
雨の雫が檸檬の木の枝先を輝かせ、
木々の緑のえもいわれぬ香りを含んで
しっとりとした空気が流れていく
バイオレットブルーのサルビアの先端から
静かに移動した朝の光は
赤いルビスターの花を開かせたばかり。
自然の息づかいにとけ込めた一刻
痛む身体への素晴らしいプレゼント
朝に 2
きょうの朝が どれほど涼やかだったか
きっとどこかで誰かも知っていそう
あげられない布団から見上げる空は
まだうすい雲のヴェールの奥
カーテンが ゆったりゆらぐ
あなたがつけてくれた簾もかすかに揺れる
風が 痛みの走る体をなでていく
猫たちが枕元で 足元で くつろいでいる
手にしたメモ帳も ゆらぐカーテンの影をうつしだす
宝物のような一時の朝の涼やかさ
今日もきっと真夏日
きのうの朝が どれほど美しかったか
それを知っているのは私だけ
雨の雫が檸檬の木の枝先を輝かせ、
木々の緑のえもいわれぬ香りを含んで
しっとりとした空気が流れていく
バイオレットブルーのサルビアの先端から
静かに移動した朝の光は
赤いルビスターの花を開かせたばかり。
自然の息づかいにとけ込めた一刻
痛む身体への素晴らしいプレゼント
朝に 2
きょうの朝が どれほど涼やかだったか
きっとどこかで誰かも知っていそう
あげられない布団から見上げる空は
まだうすい雲のヴェールの奥
カーテンが ゆったりゆらぐ
あなたがつけてくれた簾もかすかに揺れる
風が 痛みの走る体をなでていく
猫たちが枕元で 足元で くつろいでいる
手にしたメモ帳も ゆらぐカーテンの影をうつしだす
宝物のような一時の朝の涼やかさ
今日もきっと真夏日