まず最初に謝っておくと、会場そんなに寒くなかったです。ごめんなさい。人がいない時は寒いんですよ…人が増えるだけであんなに気温が上がると思わなかったんですよ…。
***
そういう訳で、遅くなりましたが去る4月9日に行われた神戸チャリティー演技会です。
結論から言うと行って良かった。豪華なセットも照明もない突貫工事の手作りのショーでしたが、とても暖かい素晴らしいショーでした。
いつもは(という程足しげく通っている訳ではないけど)自分が滑りに行くポーアイのスケートリンク。ずらっっと並ぶ人の最後列に付いて、普段は使われていない2階の入り口から中へ。やけにロビーに人がいるなと思ったらオークションの商品が展示されていました。チケットのもぎりの時に入札用紙が渡されて、それに希望の商品と金額を記入して入札するシステムです(お一人様1点限り)。
客席に座った感じ、大きさ的には名古屋のガイシアリーナに近い感じかなーと思いました。サブリンクと飛び込み台のせいでそう感じるのかも。
私の席はサブリンクの前だったので、メインリンクの演技はホッケーのフェンス越しに見る形に。
…いいんです。今回は、この場所にいる、それが一番大きな目的だったので。
***
■出演者■
高橋大輔、羽生結弦、村元小月、上野沙耶、新田谷凛、國分紫苑、田中刑事、安原綾菜、田村岳斗、本田武史、荒川静香、太田由希奈
予定より少し遅れて開始。…と言ってもオープニングの群舞はありません。
スケーター全員がお揃いのTシャツを着てリンクに集合。最初に東日本大震災で犠牲になった方へ黙祷を捧げました。
それから、出演者を代表して大ちゃんの挨拶。このショーの開催された経緯を説明し、「心を込めて滑りたい」と。そして「危ないから前に乗り出さないように…」と言おうとして「のめり込まないように」と言ってしまい、笑ってごまかす(笑)。
確かに段差が大きくて転ぶと危なそうな座席ではありますが、幸い転げ落ちる人はおりませんでしたよ。
***
太田由希奈選手の「ミュージック・オブ・ザ・ナイト」で開幕。
神戸出身のスケーターと東北出身のスケーターは、演技の前のアナウンスで出身地が紹介されます。
まとめてしまうのもどうかと思うけど、神戸の女の子たちは皆実年齢よりも大人っぽい雰囲気で、表現にも気持ちが入っているように見えました。紫衣裳の「SAYURI」可愛かったです。タンゴも素敵でした。
八戸出身の田村岳斗氏、最後はちょっとバテてましたが盛り上げの上手さは流石です。福島出身の本田武史コーチ、しっとりした曲で見せ場のイーグルをたっぷり堪能。
***
休憩時間にトイレに行って戻って来ると、リンクの上でぺんすけくんが滑っていました。
同じペンギンなのに、岡山国際のペン吉くんとえらい違いだ。
***
連島の新星・田中刑事くんは「仁義なき戦い」です。おなじみのあのフレーズで曲が始まった瞬間、場内に笑いとどよめきが…。でもシリアスにかっこよく滑ってましたよ。大きゅうなったなあ…。
仙台のリンクで練習中に地震に遭ったという羽生結弦選手が登場。SPの白鳥の湖。終了後、会場はほぼ総立ち。とても気持ちの込められた演技だったことに加え、観客が皆その気持ちを理解して受け止めた、そういう空気がありました。
滑り終わった後、メモを手に再度リンクに上がって挨拶。練習中に地震が起きた事、助けてくれた人たちへの感謝等を語り、アンコールで先シーズン?のフリーの後半を。再び、暖かい拍手に包まれていました。
最後から2人目で荒川さん登場。白い衣装でアヴェ・マリア。ヨーロッパから帰って来てすぐに避難所を訪問。休む間もなく神戸に来た…とは全く感じさせないクオリティ。
滑り終わった後、避難所を訪問した際のお話を。大人たちは厳しい状況を分かっていて大変だけど、子どもたちの笑顔を見れば勇気づけられる、子どもたちも傷ついているけれど、私たちが子どもたちを笑顔にできるよう頑張れば、それが東北に力を送ることに繋がるはず、というような事を仰っていたように思います。
アンコールではトリノの感動が甦る「誰も寝てはならぬ」。神々しいオーラが出てました。
***
そして大トリ、一際大きな声援の中高橋大輔登場。柄シャツ衣装でマンボ。最初のジャンプがコンビネーション。つまり試合仕様の本気モード。
3月23日に合わせてピークを調節していたのが宙に浮いてしまい、この時はピークを外した状態だったのかも知れませんが、にも関わらずすごくジャンプが安定していました。きっと福井で良い練習が出来ていたんだと思います。
ジャンプで「キャー」。ポーズを取る所で「キャー」。ステップでノリノリ。そしてドーナツスピンでどよめきが(笑)。分かっていても実際に目にするとびっくりするじゃないですか…。
滑り終わると同時にスタンディングオベーション&アンコール。「ブエノスアイレスの冬(&春)」後半。最初のジャンプが素人目にも、「軸が細いジャンプってこういう事を言うのか!」な感じ。
***
フィナーレでは出演者全員で「ひとりじゃないから」という歌詞が印象的な曲(AIのStoryという曲らしい)で群舞。おそらく宮本さん振付けと思われます。シンプルだけど優しい振りでした。
その宮本さんは、リンクサイドで終始忙しそうにしてました。
大ちゃんは最後にも挨拶を。協力してくれた関係者各位を紹介し、謝辞を述べていました。元々関西のスケーターだけで計画を立てていたけれど、荒川さんや羽生選手にも来て貰えたと二人にも感謝していました。
***
ショーはとても楽しくて時間が経つのがあっと言う間でしたが、その後は長かった。
終わった後に選手たちが募金箱を持って並ぶんですが、これがすごい行列で。私たちはトータルで2時間くらい並んだかな…。「選手たちは皆さんの募金が終わるまで必ず残りますから、落ち着いてお待ち下さい」っていや…私たちは良いんですよ。時間に余裕もあるし。でも選手たちは大変じゃないですか?と寧ろそっちが心配になります。
でも皆偉かった。ずーっと立ちっぱなしでしんどいだろうに、笑みを絶やさずお客さんに応えながら募金箱を持っていました。
後、宮本さんが重くなった選手たちの募金箱を、空の箱と取り替えてました。宮本さんも本当によく働いてたなあ…。
とにかく、滑ってくれたスケーターたちに一言ずつくらいはお礼をいいたい、でも私たちの後ろにも沢山人が並んでるし、時間をかけると選手たちにも負担になるしで、歩きながら早口で声をかけながらお財布からお金を出しながら…な感じで進んで行く訳です。そして大ちゃんは、こっちから話しかけるより前にばっっ!と振り返って、こっちの目を見て満面の笑みを浮かべて「ありがとうございます!」って言うんですよ。完全に先手を取られてしまいましたよ。辛うじて「世界選手権応援してます!」とは言えたけど、正直、動揺しました。
***
今回の大ちゃんは演技ももちろん素敵だったのですが…。
それ以上に、ショーのホスト役を立派に務めていたのが印象的でした(ちょっと台詞は噛んでたけど)。
色々なインタビューなどから想像するに、宮本さん、本田コーチ、田村コーチ、そして大ちゃんが今回のショーの企画・実行の中心メンバーだったと思われますが。宮本さんは裏方に徹し、そして大ちゃんは明らかに、ゲストとして招かれたスケーターではなく、運営側の代表として責任を背負う立場でリンクに立っていました。
思えば5年前。私が初めて生で観たアイスショー、第1回フレンズオンアイス。今回中心メンバーとなった先輩たち、そしてホステス役の荒川さん等の諸先輩に囲まれて、大ちゃんは一番のひよっ子でした(中野さんは同い年だけどしっかりしてたしなあ…)。あの時、「呼んでもらえてうれしくって!」とふにゃふにゃした口調で言っていたあの頼りない男の子が…。
フレンズの荒川さんの仕事や、子どもたちのための活動を立ち上げた森下雄一郎さんを間近に見たり、リンク存続運動の先頭に立ったり、フレンズでコーナーを持たせて貰ったり、本当にそういう経験を糧にして大人になったんだなあとしみじみしました。
***
今回こういう、試合を控えたタイミングでショーをやる事には、色々な声もあったようです。
アスリートは結果を出す事がなによりの復興支援と割り切って、練習に邁進するのがある意味最も正しいのかも知れません。でも大ちゃんの性格的に、そういう訳にはいかなかったんだろうなと思います。
私たちファンに取っても、観に行こうと思って準備していた東京での世界選手権がなくなって宙に浮いてしまった気持ちと、被災地の為に何かしたいけど何をすれば良いのか分からない、という2つの気持ちを拾い上げて貰ったようで、とても救われた気持ちになりました。
***
本当にありがとう、お疲れ様でした。…と私がのんびり書いている内に、もう世界選手権がすぐそこまで迫っていますね。
今迄も何も無駄にして来なかった大ちゃんの事なので、今回の事も、回り道のように見えて結果正しい道だった、とそのようになる事を信じています。
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拍手コメントへのお返事:お役に立てたかどうか分かりませんが、ご丁寧にありがとうございます♪
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そういう訳で、遅くなりましたが去る4月9日に行われた神戸チャリティー演技会です。
結論から言うと行って良かった。豪華なセットも照明もない突貫工事の手作りのショーでしたが、とても暖かい素晴らしいショーでした。
いつもは(という程足しげく通っている訳ではないけど)自分が滑りに行くポーアイのスケートリンク。ずらっっと並ぶ人の最後列に付いて、普段は使われていない2階の入り口から中へ。やけにロビーに人がいるなと思ったらオークションの商品が展示されていました。チケットのもぎりの時に入札用紙が渡されて、それに希望の商品と金額を記入して入札するシステムです(お一人様1点限り)。
客席に座った感じ、大きさ的には名古屋のガイシアリーナに近い感じかなーと思いました。サブリンクと飛び込み台のせいでそう感じるのかも。
私の席はサブリンクの前だったので、メインリンクの演技はホッケーのフェンス越しに見る形に。
…いいんです。今回は、この場所にいる、それが一番大きな目的だったので。
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■出演者■
高橋大輔、羽生結弦、村元小月、上野沙耶、新田谷凛、國分紫苑、田中刑事、安原綾菜、田村岳斗、本田武史、荒川静香、太田由希奈
予定より少し遅れて開始。…と言ってもオープニングの群舞はありません。
スケーター全員がお揃いのTシャツを着てリンクに集合。最初に東日本大震災で犠牲になった方へ黙祷を捧げました。
それから、出演者を代表して大ちゃんの挨拶。このショーの開催された経緯を説明し、「心を込めて滑りたい」と。そして「危ないから前に乗り出さないように…」と言おうとして「のめり込まないように」と言ってしまい、笑ってごまかす(笑)。
確かに段差が大きくて転ぶと危なそうな座席ではありますが、幸い転げ落ちる人はおりませんでしたよ。
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太田由希奈選手の「ミュージック・オブ・ザ・ナイト」で開幕。
神戸出身のスケーターと東北出身のスケーターは、演技の前のアナウンスで出身地が紹介されます。
まとめてしまうのもどうかと思うけど、神戸の女の子たちは皆実年齢よりも大人っぽい雰囲気で、表現にも気持ちが入っているように見えました。紫衣裳の「SAYURI」可愛かったです。タンゴも素敵でした。
八戸出身の田村岳斗氏、最後はちょっとバテてましたが盛り上げの上手さは流石です。福島出身の本田武史コーチ、しっとりした曲で見せ場のイーグルをたっぷり堪能。
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休憩時間にトイレに行って戻って来ると、リンクの上でぺんすけくんが滑っていました。
同じペンギンなのに、岡山国際のペン吉くんとえらい違いだ。
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連島の新星・田中刑事くんは「仁義なき戦い」です。おなじみのあのフレーズで曲が始まった瞬間、場内に笑いとどよめきが…。でもシリアスにかっこよく滑ってましたよ。大きゅうなったなあ…。
仙台のリンクで練習中に地震に遭ったという羽生結弦選手が登場。SPの白鳥の湖。終了後、会場はほぼ総立ち。とても気持ちの込められた演技だったことに加え、観客が皆その気持ちを理解して受け止めた、そういう空気がありました。
滑り終わった後、メモを手に再度リンクに上がって挨拶。練習中に地震が起きた事、助けてくれた人たちへの感謝等を語り、アンコールで先シーズン?のフリーの後半を。再び、暖かい拍手に包まれていました。
最後から2人目で荒川さん登場。白い衣装でアヴェ・マリア。ヨーロッパから帰って来てすぐに避難所を訪問。休む間もなく神戸に来た…とは全く感じさせないクオリティ。
滑り終わった後、避難所を訪問した際のお話を。大人たちは厳しい状況を分かっていて大変だけど、子どもたちの笑顔を見れば勇気づけられる、子どもたちも傷ついているけれど、私たちが子どもたちを笑顔にできるよう頑張れば、それが東北に力を送ることに繋がるはず、というような事を仰っていたように思います。
アンコールではトリノの感動が甦る「誰も寝てはならぬ」。神々しいオーラが出てました。
***
そして大トリ、一際大きな声援の中高橋大輔登場。柄シャツ衣装でマンボ。最初のジャンプがコンビネーション。つまり試合仕様の本気モード。
3月23日に合わせてピークを調節していたのが宙に浮いてしまい、この時はピークを外した状態だったのかも知れませんが、にも関わらずすごくジャンプが安定していました。きっと福井で良い練習が出来ていたんだと思います。
ジャンプで「キャー」。ポーズを取る所で「キャー」。ステップでノリノリ。そしてドーナツスピンでどよめきが(笑)。分かっていても実際に目にするとびっくりするじゃないですか…。
滑り終わると同時にスタンディングオベーション&アンコール。「ブエノスアイレスの冬(&春)」後半。最初のジャンプが素人目にも、「軸が細いジャンプってこういう事を言うのか!」な感じ。
***
フィナーレでは出演者全員で「ひとりじゃないから」という歌詞が印象的な曲(AIのStoryという曲らしい)で群舞。おそらく宮本さん振付けと思われます。シンプルだけど優しい振りでした。
その宮本さんは、リンクサイドで終始忙しそうにしてました。
大ちゃんは最後にも挨拶を。協力してくれた関係者各位を紹介し、謝辞を述べていました。元々関西のスケーターだけで計画を立てていたけれど、荒川さんや羽生選手にも来て貰えたと二人にも感謝していました。
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ショーはとても楽しくて時間が経つのがあっと言う間でしたが、その後は長かった。
終わった後に選手たちが募金箱を持って並ぶんですが、これがすごい行列で。私たちはトータルで2時間くらい並んだかな…。「選手たちは皆さんの募金が終わるまで必ず残りますから、落ち着いてお待ち下さい」っていや…私たちは良いんですよ。時間に余裕もあるし。でも選手たちは大変じゃないですか?と寧ろそっちが心配になります。
でも皆偉かった。ずーっと立ちっぱなしでしんどいだろうに、笑みを絶やさずお客さんに応えながら募金箱を持っていました。
後、宮本さんが重くなった選手たちの募金箱を、空の箱と取り替えてました。宮本さんも本当によく働いてたなあ…。
とにかく、滑ってくれたスケーターたちに一言ずつくらいはお礼をいいたい、でも私たちの後ろにも沢山人が並んでるし、時間をかけると選手たちにも負担になるしで、歩きながら早口で声をかけながらお財布からお金を出しながら…な感じで進んで行く訳です。そして大ちゃんは、こっちから話しかけるより前にばっっ!と振り返って、こっちの目を見て満面の笑みを浮かべて「ありがとうございます!」って言うんですよ。完全に先手を取られてしまいましたよ。辛うじて「世界選手権応援してます!」とは言えたけど、正直、動揺しました。
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今回の大ちゃんは演技ももちろん素敵だったのですが…。
それ以上に、ショーのホスト役を立派に務めていたのが印象的でした(ちょっと台詞は噛んでたけど)。
色々なインタビューなどから想像するに、宮本さん、本田コーチ、田村コーチ、そして大ちゃんが今回のショーの企画・実行の中心メンバーだったと思われますが。宮本さんは裏方に徹し、そして大ちゃんは明らかに、ゲストとして招かれたスケーターではなく、運営側の代表として責任を背負う立場でリンクに立っていました。
思えば5年前。私が初めて生で観たアイスショー、第1回フレンズオンアイス。今回中心メンバーとなった先輩たち、そしてホステス役の荒川さん等の諸先輩に囲まれて、大ちゃんは一番のひよっ子でした(中野さんは同い年だけどしっかりしてたしなあ…)。あの時、「呼んでもらえてうれしくって!」とふにゃふにゃした口調で言っていたあの頼りない男の子が…。
フレンズの荒川さんの仕事や、子どもたちのための活動を立ち上げた森下雄一郎さんを間近に見たり、リンク存続運動の先頭に立ったり、フレンズでコーナーを持たせて貰ったり、本当にそういう経験を糧にして大人になったんだなあとしみじみしました。
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今回こういう、試合を控えたタイミングでショーをやる事には、色々な声もあったようです。
アスリートは結果を出す事がなによりの復興支援と割り切って、練習に邁進するのがある意味最も正しいのかも知れません。でも大ちゃんの性格的に、そういう訳にはいかなかったんだろうなと思います。
私たちファンに取っても、観に行こうと思って準備していた東京での世界選手権がなくなって宙に浮いてしまった気持ちと、被災地の為に何かしたいけど何をすれば良いのか分からない、という2つの気持ちを拾い上げて貰ったようで、とても救われた気持ちになりました。
***
本当にありがとう、お疲れ様でした。…と私がのんびり書いている内に、もう世界選手権がすぐそこまで迫っていますね。
今迄も何も無駄にして来なかった大ちゃんの事なので、今回の事も、回り道のように見えて結果正しい道だった、とそのようになる事を信じています。
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拍手コメントへのお返事:お役に立てたかどうか分かりませんが、ご丁寧にありがとうございます♪