ウロコのつぶやき

昭和生まれの深海魚が海の底からお送りします。

バチェラレットの正しい見方

2007-07-31 01:24:35 | 日記
…なんてもんはありません。多分。
寧ろ、「正しい答えなどどこにもないのだ」と割り切った方が分かりやすいかも知れません。何やら禅問答みたいになって来ました。

いや、前回の記事で分かったような事を書き散らしてそのまんま出かけちゃったんですが、別に私もなんも分かってないですよってことで。

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という訳でこんにちは、虹川です。3日ほど海外に行ってきました。お隣の国なので時差はありませんでしたが。言葉が通じないのはしょうがないとして、文字すら全然読めないのに参りました。せめて漢字かアルファベットなら、まだとっかかりもあろうものを。

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話をバチェラレットに戻します。別にビョークを知ってるとか知らないとかはあまり関係ないと思います。だって私もぜんぜん知らないし。
ただ、「フィギュアスケートのあるべき(だと思われていた)カタチ」を敢えて崩している動きが多い(らしい)ので、従来の「フィギュアスケートのあるべきカタチ」と違うことに違和感を感じる人、ちょっと乱暴に言うと固定観念にとらわれている人には不快な表現かも知れません。
私は逆に大好きですけどね、そういうの。

そういう固定観念を一旦外して見れば、後の見方は自由だと思います。別に何を表しているかなんて考える必要もないし。
「バチェラレット」という曲の、暗いような怖いような不気味なような雰囲気が感じられれば、それで十分成功だと思うし、得体の知れない不思議な動きを純粋に楽しんでも良いわけだし。
その上で受け付けないと感じる人も当然いると思います。好みの問題ってものもありますしね。方向性が強力に固定されてて、汎用マシンとしては作られてない。万人にウケることはあり得ない。

池に石を投げ込むみたいに、とにかく問いを投げかける、答えは聞いてない、肯定であれ否定であれ、何がしかの反応を引き出し、揺さぶりをかける。
それができればまずはOKかも知れません。

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そうはいいつつ、深読みするのが楽しいです。いくらでも想像が広がります。ネタになりそう。
ていうか、まんま小説のネタなんですよね。
踊りによる、超自然の存在との意志の共有。幻のように浮かび上がる異世界。
フィクションの世界にしか存在しないと思っていたものを、リアルな世界で見てしまったような、そんな気がする今日この頃。
いつものように私はアホです。

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そうこう言っている間に、長くてハードなスケジュールもようやく一息…ですか。
お疲れ様、本当によく頑張ったと褒めてあげたい所ですね。
色々と忙しいでしょうがなるべくここで疲れを取って、そしてFOIではまたステキな演技を見せて下さい♪

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拍手コメントへの返信

7月27日

>8時頃の方
そうですね。言葉で色々語るより、ビジュアルで表す方が的確に表現できるかもですね。

>11時頃の方
こちらこそ、いつも読んで頂いてありがとうございます。良かったらまた覗いてやって下さい。

>15時半頃の方
確かに彼は、一旦踊り始めると「自分」という枠をとっぱらってしまうような所がありますね。それが観る人間を、傍観者では終わらせてくれない由縁なんでしょうか。
こちらこそ、貴重なご意見ありがとうございました。

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2 コメント

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Unknown (ちろ)
2007-08-04 16:42:56
虹川さん、お帰りなさい。
ネットが繋げないってどんな所かしら、と想像をたくましくしておりました。

怒涛の7月、大ちゃん本当にお疲れ様ー!ですね。移動距離もすごいし、慣れているとはいえ、時差調整も大変だったのでは、と思いました。いろいろなことがあって心身ともに消耗したと思いますが、疲労からくる故障などもなかったようでひと安心しました。

昨夜、久しぶりに「バチェラレット」を見返しました。ほんとに最初から最後まで不可思議な動きで、でも本能のままのようにも見えてしまい・・・、何度見ても固まってしまう、というか、ただただ凝視してしまいます。(だから何度も見られないんですよね)
バチェラレットとノクターンを滑っている人が同じ人には見えないのですが、でもプログラムとしては、全然別物というか対極にあるものという印象ではないんですよね。どちらにも言葉では言い表せない何か根源的なものを感じるという点で。
ノクターンの時は、黒い衣装の大ちゃんの後ろに、小さい少年大ちゃんの姿が見えるような気がします。感受性が人一倍強かったであろう子供の大ちゃんが、わけもなく不安になったり寂しくなったりして、夕暮れの田んぼ道で泣いている姿が。
バンクーバーEXのアンコールでノクターンを滑ってほしいなぁ、と思っているんですよね。演技後、本人も気づかない内に涙がひと筋・・・というシーンが見られたら・・・。願望が飛躍しすぎですね。(笑)

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Unknown (虹川 章)
2007-08-05 21:33:08
>>ちろさんこんばんは。お気遣いありがとうございます。
ネットは国境を超えられるはずなんですが、私は言葉の壁を越えられませんでした…。
たかが1時間そこらのフライトでも飛行機に乗るのって大変なのに(ちなみに私は10年振りの飛行機…)、何時間もかかるヨーロッパやアメリカとの往復&休む間もなくショーや合宿と、大ちゃん(始め選手の皆様)本当に大変だったと思います。
まずは一山無事に越せたようで何よりでした。

前のエントリーにも書いたように、私は「ノクターン」と「バチェラレット」の間に繋がる線が割とはっきりと見えています。「ノクターン」の時は余裕のない状況だったみたいなので、ここまで突き詰める余力はなかったんだろうなと。だけど同時に、あそこまで追いつめられていたからこそ、プリミティヴに表現の原点に帰って、自分の持っているものを再発見できたんだろうなとか思ってます。
あくまで私の勝手な憶測ですが。
曲も動きも変則的な「バチェラレット」ですが、徒に奇を衒っている印象がないのは、彼が借物ではなく、最初から自分の内部にあったものを表現しているからだと思います。

未来のことは誰にも分かりませんが、「ノクターン」はもしかすると彼の表現のコアなのかも知れませんね。迷ったらそこへ戻ればいいという場所。
今は過去を振り返るつもりはない、という大ちゃんに、感慨深く過去を振り返る時がくれば、そこでもう一度、今までとは違う「ノクターン」が見られるかも知れませんね。
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