掘り炬燵式のテーブルに並んで座っていた三沢が、突然石崎の手を掴み自分の股間へ押し当てた。
「な、何を?!」
石崎が慌てて手を振り解くと、
「だってマー君、今私のことを本当に男なのか?って思ったでしょ」
ケラケラ笑いながら「確かめさせてあげたのよ」とウインクする。
「ハッハッハ、石崎君、その男の餌食にならんように気をつけ給えよ」
固まってしまった石崎に向かって中藤が話を続ける・・・
「そういえば、我々の合併話が始まった頃、ふふ(含み笑い)・・」
「勇敢と言うか無謀と言うか、新たに労組を立ち上げて我々に要求をぶつけて来た男が居たね」
「名前は確か・・・」
「・・・大木でございます」
「そうそう、大木と言ったかな。まあ、社内でもあの男の人事に対しては意見が分かれてねぇ・・・」
「まぁ、あれほどの気骨のある人材は惜しいからね。・・・それに石崎君の息子さんだと言うじゃないか。何でも奥方の連れ子なんだってね(笑)姓が違うから分からないところだったよ。」
「・・この度の寛大なご処置には何とお礼を申し上げれば良いのか・・・」頭を下げる石崎。
「いやいや。彼のような人材を新しい会社に活用しないのは惜しいからね。それだけだよ。」
「ありがとうございます」
「ところで、君自身のお子さんは居ないのかね?」
「・・
「あーっ!忘れてたあ~!!」
突然、三沢が大声を上げた。
「何だ、イキナリ!びっくりするじゃ無いか!」
「ごめんなさーい!S嬢から電話があったのをすっかり忘れていたわ」
「何?S嬢から!何だって?」
「うん、今日のパーティなんだけどぉ・・・キャンセルが入ってメンバーに空きが出たから、8時までに例の館に来れたら、な~ちゃんも寄してあげるって(笑)」
「何でそれを早く言わないんだ!」と、落ち着きがなくなる中藤常務。
時計を見ると何とか間に合いそうだ。
「石崎くん、すまんが私は急用が出来たのでこれで失礼する。」
「後の話はこの男から聞いてくれ給え」
そそくさと部屋から出て行こうとする中藤常務の背中に向かって三沢が声を掛ける。
「あ、な~ちゃん! S嬢からの伝言!」
「ちゃんと時間に間に合ったら、一晩可愛がってあげるって!」
「しっ!ばか!そんなこと、人前で言わんでよい」
「あら、どうして?単なる趣味、娯楽でしょ」
ケタケタ笑いながら「早く行かないと間に合わないわよ~」と手指を揺らす三沢。
「クソっ」と毒づきながらも、今夜の事を想像して身震いする中藤であった。
つづく
※この物語はmasumiさんの被害妄想に基づくフィクションです(^^;
実在の人物及び団体とは一切関係ございません。
尚、加筆修正及びキャラの変更等もあるやも知れませぬことをお断り申しておきまする(^^;
「な、何を?!」
石崎が慌てて手を振り解くと、
「だってマー君、今私のことを本当に男なのか?って思ったでしょ」
ケラケラ笑いながら「確かめさせてあげたのよ」とウインクする。
「ハッハッハ、石崎君、その男の餌食にならんように気をつけ給えよ」
固まってしまった石崎に向かって中藤が話を続ける・・・
「そういえば、我々の合併話が始まった頃、ふふ(含み笑い)・・」
「勇敢と言うか無謀と言うか、新たに労組を立ち上げて我々に要求をぶつけて来た男が居たね」
「名前は確か・・・」
「・・・大木でございます」
「そうそう、大木と言ったかな。まあ、社内でもあの男の人事に対しては意見が分かれてねぇ・・・」
「まぁ、あれほどの気骨のある人材は惜しいからね。・・・それに石崎君の息子さんだと言うじゃないか。何でも奥方の連れ子なんだってね(笑)姓が違うから分からないところだったよ。」
「・・この度の寛大なご処置には何とお礼を申し上げれば良いのか・・・」頭を下げる石崎。
「いやいや。彼のような人材を新しい会社に活用しないのは惜しいからね。それだけだよ。」
「ありがとうございます」
「ところで、君自身のお子さんは居ないのかね?」
「・・
「あーっ!忘れてたあ~!!」
突然、三沢が大声を上げた。
「何だ、イキナリ!びっくりするじゃ無いか!」
「ごめんなさーい!S嬢から電話があったのをすっかり忘れていたわ」
「何?S嬢から!何だって?」
「うん、今日のパーティなんだけどぉ・・・キャンセルが入ってメンバーに空きが出たから、8時までに例の館に来れたら、な~ちゃんも寄してあげるって(笑)」
「何でそれを早く言わないんだ!」と、落ち着きがなくなる中藤常務。
時計を見ると何とか間に合いそうだ。
「石崎くん、すまんが私は急用が出来たのでこれで失礼する。」
「後の話はこの男から聞いてくれ給え」
そそくさと部屋から出て行こうとする中藤常務の背中に向かって三沢が声を掛ける。
「あ、な~ちゃん! S嬢からの伝言!」
「ちゃんと時間に間に合ったら、一晩可愛がってあげるって!」
「しっ!ばか!そんなこと、人前で言わんでよい」
「あら、どうして?単なる趣味、娯楽でしょ」
ケタケタ笑いながら「早く行かないと間に合わないわよ~」と手指を揺らす三沢。
「クソっ」と毒づきながらも、今夜の事を想像して身震いする中藤であった。
つづく
※この物語はmasumiさんの被害妄想に基づくフィクションです(^^;
実在の人物及び団体とは一切関係ございません。
尚、加筆修正及びキャラの変更等もあるやも知れませぬことをお断り申しておきまする(^^;