masumiノート

何を書こうかな?
何でも書こう!

請負人 越後屋 №12

2010年05月08日 | 作り話
ー数週間後ー

石崎は日の丸石油本社の誰も居ない廊下で、義理の息子の正志と顔を合わせた。

「お!・・正志君、おはよう」
「あ、お父さん、おはようございます」」
「今日は何があるんだい?」
「これから、新しいブランドマークを決める会議です」
「そうか」
日の丸石油とダイヤキラキラ石油が合併して、今は日の丸ダイヤ石油という商号(社名)を使っているが、ブランドマークは以前のままで別々だ。商号は「太陽光線グルグル石油」になることは決定済みだがそれはまだ一部の人間しか知らない。

合併の際、キラキラダイヤ側の人員削減があまりにも酷いので、正志が先頭に立って撤回を交渉した。
結果は想像した通りの無残なものだったが、どんな思惑があるのか、正志は新たなブランド立ち上げの為のチームの一員として日の丸石油に迎えられている。

「ところで、引越し荷物はもう片付いたかい?」
「すみません、早くご招待しなきゃいけないんですが、まり子の仕事も忙しくて、まだ片付いていないんですよ」
「そうか。私は良いんだが明子が楽しみにしているんでね。幸太の顔もみたいしね」
「幸太もジイジとバアバはいつくるの?って楽しみにしてますよ」
「ハハハ、また、お土産持って行くからって伝えておいてくれ」
「はい」

その時、会議のメンバーが現れ、二人に挨拶した。

「それじゃあ、失礼するよ」と石崎はその場を離れた。
社内で、ふたりが親子だということを知るものは少ない。

つづく


※この物語はmasumiさんの被害妄想に基づくフィクションです(^^;
実在の人物及び団体とは一切関係ございません。

尚、加筆修正及びキャラの変更等もあるやも知れませぬことをお断り申しておきまする(^^;