業転玉にも分析表は添付されています。
そのことで以前こんな事がありました。
ある得意先企業は地下タンクの灯油は大阪の業転業者から購入し、機械やポリ容器は小回りの利く当店から購入というスタイルを取っておられます。
あるとき、分析表を求められ、数日の猶予を頂戴しました。
業者間転売ルートは言ってみれば都度取引ですのでその度毎に分析表が添付されるのかも知れませんが、系列では流通経路が確定している関係かどうかは分かりませんが一々分析表が添付されてくることはありません。
その事が誤解を生んだのか、「○○(大阪の業転業者)は直ぐに渡してくれるのに、お宅には無いのですか?」と不審がられたのです。
そしてここからが肝心なのですが、当店が取引先企業から求められるのは分析表だけではありません。
平成11年に制度化された化学部室排出把握管理促進法(化管法)により、「環境負荷化学物質含有の有無について」もです。
そしてこれは先日こうちゃんからの又聞きですが、対象物質が増えたか何かで(ちょっと忘れました(汗))、今は製造業が主に関係しているこの化管法ですが、今後の動向としては塗装業にも及ぶだろうということ。又、それに関しての責任者を置くことも企業に求められてくるのではないか、ということでした。
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公取委の見解発表やエネ庁の通告を得て、「お墨付きが出た」と喜んでいる人や、それなら業転玉を仕入れようかと考えている人には、
「まだ元売りの答えは出ていませんよ」と言っておきます。
もしかしたら『答え』は決まっていて、
もしかしたら『正直者が馬鹿を見る結果』になるのかも知れないけれど、
それでも私は「まだ元売りの答えは出ていませんよ」と言っておきます。
※masumiさんの独り言。
弱者切り捨ての世の中だから、上の方の方々は表では供給網の確保とか安定供給とか、良い格好を言っていても、実はまだまだガソリンスタンドの数を減らしたいのかもしれない・・・
実は元売りも化石燃料(精製)から手を引きたいのかもしれない・・・
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当店では顧客から、(上の化管法により)「取引している商品諸々の証明を元売りから発行してもらいたい」という依頼を過去数回受けました。
その中には広く一般的に流通している灯油も含まれます。
私は「玉の出処が重要なのではない。」で、その流通過程が問題なのだと書きました。
流通証明書を添付してもらえばその問題は解決するかも知れません。
しかしちょっと待ってください。
全ての元凶は、過当競争下での、この大きな仕切り格差です。
「利幅が薄いから」
系列販売店が業転玉を仕入れる。
「利幅が薄いから」
ガソリンや軽油に灯油を混ぜる。
系列店が業転玉を仕入れることが「公認された」となっても、
世間がそれを後押しする理由が“安値(価格競争)”なのだとしたら、そういった不正は無くならないのではないでしょうか。
>世間がそれを後押しする理由が“安値(価格競争)”なのだとしたら
※今ふと思ったのですが、マスコミではブラック企業なるものが取り上げられていますが、疲弊した3者店の存在やこの業界の姿を知った上での事なら、それは世間がブラック(人間)ですね。
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こんなこと考えるのもバカバカしいのですが(==;
元売りが全面的に公取やエネ庁に従った場合
先日コメントくれた「これから業転を買おうと思っているさん」のように、製油所の近辺に在る系列店はとても有利になりますね。
しかし系列店が元売りカードの恩恵を保ちながら安い業転玉を仕入れられるようになれば、商社系PBは別として、1店舗の無印店は?
或は・・・
公取の見解を受けての元売りの「買うのは仕方ないが、元売りとしては認められない」という、含みのある何かを示唆したかのようなコメント・・・
これは一体どういうことかと考えるに・・・
「公取委やエネ庁、そして世間の風当たりから(自社系列の業転仕入れを)認めないわけにはいかないが、だがしかし、元売りとしては、保証は出来ない(保証書は出せない)」
だとしたら・・・それらを必要とする顧客がいる系列販売店は、高い系列仕切りを呑まざるをえない。
ということは、車を持たない高齢者等、遠方にまで買いに行けないその地域の住民も、高値でも諦めるしかない。
そして、
高値を敬遠する顧客流失により販売価格差は拡大する一方であっても、証明書を必要とする製造業や塗装業者等はそれを受け入れるしかない。
・・・ということになりますよね?
このように「系列でも業転OK」は世の中全体のためにはならないのです。
業界の是正どころか更なる混乱と歪を生じさせることになると思います。
<誰もが 大多数の人間が納得すると思う方法>
それは流通の1本化
系列店はリッター当たり1円程度の商標使用料を元売りに支払う。
特約店の中間マージンも同じく1円。
証明書類の発行の際には手数料という形を取る。(そうすることで販売店も顧客に転嫁出来るし、顧客も“普段の高値”というデメリットがなくなる)
そして消費者に向けてCM等で元売りがPB(無印)との “違い(ブランド価値)”を説明。
即ち、棲み分けによる共存共栄。
これしかないと思うのだけど、・・・ボリュームインセンティブもあるし、市場原理主義の世の中では不可能なのかな・・・(――;
ん?話がズレタ?
「masumiさんは分析表っていうけど分析表なら業転玉にも付くよ」みたいなコメントがありますが、
そういう、出荷時点で自動的に付帯されるようなものではない“証明書”を必要とされる消費者(企業)の存在を知って下さい。
いくら業転玉に流通証明書が添付されたとしても、それは品質証明書ではない、ってことです。
※出荷時点での品質が同一なのだから流通証明は品質証明でもある、とするのなら、流通ルートに系列と非系列の2つのルートが存在する必要はなくなりますよね?
長々としょーもないことを書きましたが、要は「系列店でも業転を仕入れても良いように一定のルールを策定すること」などと回りくどいことを言っていないで、
「格差を縮めなさい」と、
そう通告すれば良いだけのハナシだと思いませんか?
・・・・・近未来のエネルギー政策は一体どんな青写真が描かれているのだろうか?????