⭐️⭐️浅野まことのここだけの話⭐️⭐️

浅野まことがここだだけの話をブログで大公開!!

中国経済の翳りを示す証拠

2015年06月11日 | 経済
鉄鉱石船、用船料7割安
中国需要減、荷動きに陰り
2015/6/11 3:30 日経朝刊

 鉄鉱石を運ぶ大型ばら積み船、ケープサイズのスポット(随時契約)運賃が軟調だ。運賃の算定基準となる用船料(船会社が船主に支払うチャーター料)は1日あたり4200ドル前後で、前年の同じ時期に比べて7割安い。
 直近の高値を付けた5月中旬から3割近く下がった。世界最大の鉄鉱石輸入国である中国需要が減少し、荷動きに陰りが出ている。
 用船料に連動する鉄鉱石のスポット運賃も代表的な航路のオーストラリア西部―中国間で1トンあたり5ドル前後で推移し、前年の同じ時期に比べて4割安い。
 中国の5月の鉄鉱石輸入量は前年同月比8%減で、4月に続いて前年実績を下回った。2カ月連続で前年実績を割り込んだのは、ほぼ5年ぶりだ。中国の粗鋼生産の伸びは頭打ちで、鉄鉱石の輸入量にも減速感が強まっている。

パナソニックヘルスケアの動向

2015年06月11日 | 企業研究
ビジネスTODAY バイエルの医療機器事業を1380億円で買収
パナソニックヘルスケア、海外展開を加速 糖尿病関連、販売まで一貫 
2015/6/11 3:30 日経朝刊

 パナソニックヘルスケアホールディングス(東京・港)は10日、独医薬大手バイエルから糖尿病患者向けの血糖測定器事業を買収すると発表した。買収額は約1380億円。全量をOEM(相手先ブランドによる生産)供給してきたが、世界に広がるバイエルの販路を手に入れ、製販一貫体制を築く。柔軟な価格設定などで新興国需要をつかみ、世界トップを狙う。



 バイエルが実施した血糖測定器事業売却の入札に応札していた。同事業の売上高は約1200億円(2014年12月期)。約40カ国に販売拠点を持ち、営業地域は120カ国以上に及ぶ。15年度中に買収を完了させる。
 バイエルの世界シェアは15%程度とみられ、スイス・ロシュ(シェア30%程度)、米ジョンソン・エンド・ジョンソン(同25%程度)に次ぐ3位グループに位置する。
 パナソニックヘルスケアの売上高は約1100億円(15年3月期)。もともとパナソニックの子会社だったが、同社が住宅や自動車関連分野に事業を集中するなか、昨年3月に米投資ファンドのコールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)に売却した。現在KKRが株式の8割を握る。
 「念願を果たせた」。同日、パナソニックヘルスケアの山根健司社長は日本経済新聞の取材に高揚感を漂わせた。血糖測定器は同社の売上高の3~4割を占める中核事業だが、自社ブランドを持たず全量をOEM供給している。バイエル向けがその7割強を占める。
 念願とは製販一体化のことだ。糖尿病患者は世界に4億人近くおり、血糖測定器市場は1兆円規模とみられる。今後20年でさらに2億人程度増える見通しで、経済成長に伴う食生活の変化などで中国、インドなど新興国でも急速に増える。だが製販が分離していたため、「(バイエル・パナソニックヘルスケア陣営は)意思決定の遅さが課題だった」(山根社長)。
 なるべく高く売りたいバイエルと、機能を絞った低価格品でも量を稼げば量産効果で元が取れるとみるパナソニックヘルスケア。新興国戦略で調整に手間取ることが多かったようだ。ロシュなど製販一貫の上位勢に出遅れ、パナソニック傘下だった当時から社内に「統合論」があったという。
 海外市場を開拓して成長を実現するというシナリオはKKRの思惑とも合致していた。それだけに、バイエルが大衆薬などを強化する一方で血糖測定器事業の売却を決めたときから、負けられない入札だった。念願成就には安堵感もにじむ。
 KKRジャパンは「(買収で)世界中に販路を広げられる意義は大きい」と評価する。パナソニック傘下では積極的な投資が手控えられていた同事業の価値を高める土台ができた形だ。KKRは資産査定などで買収に向け積極的に関わったもようだ。米製薬大手ファイザーの医薬品カプセル事業を傘下に収めた経験があり、今後そのノウハウも生かしていく。
 買収でパナソニックヘルスケアの売上高は倍の2千億円規模になる。だが5千億円に迫るテルモなど国内医療機器大手との差は大きい。各社もM&A(合併・買収)で規模拡大を進めている。「自らの将来は自ら切り開く」(山根社長)。成長への挑戦はスタートラインに立ったばかりだ。
(新田裕一、川上穣)