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新型コロナ感染症対策で外出自粛の日々、平日朝のNHK連続テレビ小説『エール』が数少ない楽しみになりつつあります。ドラマはここまで大筋ほぼ史実通りに展開されているようで、5月1日からは作曲家・山田耕筰さんがモデルの小山田耕三(志村けんさん)も登場との事で、史実通りなら主人公は結婚すぐに山田耕筰さんの推薦で日本コロムビアの専属作曲家になるようですね。
という事で、1980(昭和55)年に制作リリースされた手持ちの「日本コロムビア創立70年記念 流行歌のあゆみ」3枚組レコードBOXを改めてチェック!同社の歴史と共に日本の近代音楽史等も記され、さらに同社の「ヒット曲70年のあゆみ」著名作品一覧もリリース順に掲載されてます。
主人公のモデルである古関裕而さんのヒット曲は、山田耕筰さんや古賀政男さん、服部良一さんら同時代の作品と共に音源が収録されてます。昭和初期の作品の作曲者は山田さんや中山晋平さんが多かったようですね。福岡・柳川ゆかりの詩人・北原白秋作詞、山田耕筰作曲の「この道」も見つけました!昨年、北原白秋と山田耕筰の逸話は映画化(映画「この道」)されていて、私も劇場で観たことを思い出しました。
なぜ私がこんな記念盤を所有しているかといえば、ライフワークで研究している鳥瞰図絵師・吉田初三郎が1931(昭和6)年に描いた「コロムビア川崎工場」の鳥瞰図がLP盤ラベルになっているからという単純な理由^_^。今はレコードプレーヤーが手元にないので聴けませんが、以前何度か通して聴きました。私の世代にとって、古関裕而さんのお名前とお顔を知っている理由のひとつは、子供の頃に観ていた「オールスター家族対抗歌合戦」の印象かもしれません。
また、古関さんといえば、作家・火野葦平さんと組んで制作された福岡県内の高校校歌がたくさんあるので、その点でも私的には興味があり色々と調べてますし、母が歌手・岡本敦郎さんが大好きで古関さん作曲の「あこがれの郵便馬車」「高原列車は行く」などを一緒に聴いてました。
コロムビアの新工場完成に合わせて吉田初三郎が描いた「コロムビアレコード川崎工場鳥瞰図」が製作されたのは、ちょうど古関裕而さんが専属となり古賀政男さんが初ヒット「丘をこえて」を放った頃です。
少し脇道に逸れますが「丘をこえて」の作詞は詩人・島田芳文さんで、いまの福岡県豊前市出身。大川市出身の古賀政男さんの初ヒットは福岡県人同士のタッグで生まれていました。ちなみに、島田さんは私の母校(福岡県立築上中部高等学校)の校歌なども作詞していて、島田さんの実妹さんが先輩にいて同窓会でお会いし、作品制作の秘話などもお伺いしました。
同曲ゆかりの群馬県・浅間牧場には「丘を越えて」の歌碑もありますが、妹さんいわく島田さんが心の中でイメージしていたのは、故郷の福岡県豊前市から隣の大分県中津市へ向かう途中の「丘」だといいます。学生時代に毎日通った丘からみる中津市の街並みを思い出しつつの作詞だったそうで、実際に島田さんの事を調査した本にも書かれ、また以前は中津市で「丘をこえて〜24時間リレーマラソン大会」なる24時間テレビ的なイベントもあっていたと記憶してます。
コロムビアレコードの作品の一覧をみていくと、まさに日本のポピュラー音楽の進化が見えますね。
ちなみに、吉田初三郎は日本コロムビアが創立30周年の際に発行した記念カレンダーのデザイン作画も担当していました。1980年が70周年だったということは、それから40年、今年秋に110周年を迎える日本コロムビアにとっても朝ドラはメモリアル…古関裕而さんの作品CD集も続々再発されるので、一枚欲しいなと思います。
調べると古関裕而さんは同社サイト内に「専属作曲家・古関裕而の紹介」サイトがありました。配信限定アルバム『古関裕而初期作品集』は発売されたばかり、さっそくダウンドード!
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