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上野の森美術館で開催されている「蒼樹うめ展」を観てきました。
キャッチコピーは「どこにでもいる女の子から、神さまになった女の子まで」とこの絵柄にマッチしていてなかなか気が利いているじゃないですか。
このメインビジュアルでもわかるように4期にわたりアニメ化された「ひだまりスケッチ」の作者であり、「魔法少女まどか☆マギカ」のキャラクター原案を担当された作家さんです。
この可愛らしく少し横に伸びた顔の造形で目が行きにくくはありますが、そのディフォルメも実は確かなデッサン力が基になっていて特に指の表情を非常に豊かに描くことができる方なんですね。
ぼくも趣味でちょこちょこっとイラストを描きはしますがこの指の表情というのはとても難しい。
例えば表情はにこやかに笑っているのに指先の力や関節の曲げ方で実は心の中での怒りを隠しながら微笑んでいるといったようなドラマ性を1枚の絵で表現することができるのですよ。
このメインビジュアルも代表作のヒロイン2人をただ描いただけではなく中心に置かれたスケッチブックにより線引をした、ひだまりスケッチとまどか☆マギカではあまりに世界観が違うために安易に交わらせないための処理だそうです。
ぼくもそんな計算に基づいた細やかな絵が描けるようになりたいものです。
この「蒼樹うめ展」は9日間しか開催が無い上に限定グッズも販売されていることから連日大賑わいで、平日朝から長蛇の列で今日も開館時間の10時過ぎについたというのに既に30分待ちとなっていました。
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ひだまりスケッチ「ゆの」ちゃんの部屋であるひだまり荘201号室が再現されていました。
多くの美術展がそうであるようにここも作品等の撮影は禁止で、写真がOKなのはこの「お部屋」の中だけです。
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いつもアヒルと一緒のお風呂。
薄いスクリーンを通しそれがまるで湯気に見え、なかなかの好アイディア。
この展覧会はアニメとしてのひだまりではなくあくまで漫画家としての「蒼樹うめ展」なのでリアルな浴室ではなくこうして画稿を基にした線で構成されているのが面白い。
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なので台所もこうです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/17/d1/7a2ca8d837a54d454692eae315757f7e.jpg)
テレビから流れる「シンヤ君~!!」が何なのかがわからないぼくはひだまらー失格でしょうか?
ファンであれば見たことがある画稿も多いのでしょうが、それぞれにうめ先生手書きのキャプションが添えられており、その上にこの展示後に書き足されたと思われる落書きやヒトコトなどもあちこちに見られなかなか楽しく時間もかなりかかります。
ただ、やっぱり狭い順路で流れが悪いのがね……
ぼくは利用しなかったのですが有料で音声ガイド(ゆの:cv阿澄佳奈さん&まどか:cv悠木碧さんによる)をつかっている人が当然その解説の間はそこからは動かなくなるために後ろに列が詰まってしまっているんですね。
そのへんがなんとかなれば良かったのですが。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/21/08/5113d69f864ce52cd5f59d8b3ea831e7.jpg)
図録も買いました。
3000円と非常に高額。
さすがにその金額から購入を躊躇っていたのですが、グッズ売り場が1時間以上の長蛇の列。
それだけ並んだのだからクリアファイル1枚というだけでは収まらずあれやこれやと買って結局かなりな出費になってしまいそうに。
それでも希望の商品が買えれば良いのですが目の前で売り切れとなってしまえばぼくのソウルジェムも真っ黒に濁ってしまうことでしょう。
ならいっそグッズは一切やめにしてこの図録を買ったほうが満足度が高いのではないかと思えたんですね。
これなら順路途中で並ばずに買えたし、200P近い厚さの中に展示されている画稿のほとんどが収録されているのですから。
これが大当たりでした。
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展示では全部を読みきることができなかった手書きキャプションもこうしてちゃんと収録されていてとても楽しくけっこう時間をかけて読むことができます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/03/5e/f0695a1eccffc95d0020d2649d56a06c.jpg)
基本デジタル画稿なのですが、こういった鉛筆によるスケッチなどは汚れなどが艶めかしく、その迫力に息を飲むほどです。
この「蒼樹うめ展」はとても楽しくそして圧倒されました。
展示形式や運営にはいろいろと言いたいことはあるのですが、大きく引き伸ばしても尚も多くの情報量を持った作品を生み出せる蒼樹うめ先生はやはり素晴らしく、もう気安く「うめてんてー」などとは言えません。
それに……悔しい……自分の年齢が……
もしこれを10代20代の頃に見ていたら刺激も多く必ず自分の血や肉となり絵のスキルも確実上がっただろうに、もうぼくの歳ではそれも叶いません。
それがとても残念なのです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5a/cc/ccd067855f5b77a1c3610255c6873831.jpg)
なぜかうめ先生自筆による焼きビーフンレシピが配布されていたので早速作ってみました。
美味しゅうございました。
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