今日から公開のアニメ「ガールズ&パンツァー」の映画。
公開初日の朝イチで観てきました。
え? どうだったかって?
もーーーーーっ!! とんでも無いモノを見せられましたよ。
いや、見せつけられたというべきかな。
上映が終わっても直ぐには立ち上がることができませんでした。
奮発してプレミアムボックスシートにしておいて良かった。
前後幅が広いので座っていても横並びの人が出ていけますからね。
まるで腰を抜かしてしまったかのように脱力して動く気がまったくおきなかったんです。
こんなことは初めてかもしれません。
(ぼくはアニメオタだし、ガルパンファンだし戦車スキーなので一般的な映画としての評価ではないし、そんなの出来もしません。
偏った感想なのは承知のうえでネタバレ無しでツラツラと書き散らさせていただきます。 多分ダラダラ長いけど……)
あ、一応改めて説明しておくと「女子高生と戦車」と言っても殺伐とした殺し合いではありません。
古来の武具を使った武道という設定で、熱く燃えるスポ根物のようなさわやかアニメです(やっぱりヘンな世界観だ……)
観にいった映画館はTOHOシネマズ日本橋。
COREDO室町という大人のシャレオツスポット内にあります。
当然千葉にもいくつか上映館はあるのに、ここまでやってきたのは初日で満席となることが予想できたのでゆったりと余裕があるプレミアムボックスシートにしてみたかったからなんです。
そんなCOREDO室町の雰囲気に合わせたワンランク上感が演出された劇場ロビーは……
……っておい!!
いや…… ホントものスゴイ人でロビーの写真を撮れなかったので、過去描いたこの映画館のイラストでも載せて誤魔化そうかと……
実際にはかよちん凛ちゃんのような女子高生がいるはずもなく見事におっさんばかりです(もちろん自分もその中のひとり)
ガルパンファンは年齢層高めで、作品自体にもあまり女子に対するアピールポイントが無いのでしかたがありません。
今回はウチの娘も「連れてってー」とは言いませんでしたし。
若い女性もいるにはいるのですが、その方たちは「レインツリーの国」を見るようです。
有川浩さんの原作なのですが、この方の作品には「空飛ぶ広報室」以外にも自衛隊を舞台にした恋愛物はたくさんあるので、それらの映画化は出来ないものかね?
「海の底」なんか名作揃いの潜水艦物映画に対して「まったく動かない潜水艦映画」として衝撃を与えることができるんじゃないだろうか?
もちろんお話も面白いし……って今はそれは置いといて……
プーレミアムボックスシーーートぉぉぉ!!!(若本規夫さん風)
って偉そうに言っても1000円増しなだけですが。
幅が2席分ありバッグや上着程度の荷物を置くことも出来るスペース付きでゆったりゆったり。
これは癖になりそうです。
今回はグッズがあまり欲しい気を起こさせる物がなかったので、パンフだけにしてその浮いたお金でこのシートを買いました。
グッズを買わないと決めると来場時間も焦らずにすむために気が楽です。
アニメ映画恒例のお楽しみ、来場者特典のミニ色紙は……
ぼくはダージリン様への忠誠を誓っているので、もちろんきていただければありがたいのですが。
このピリピリと開封する瞬間のお手軽バクチ感は何度やっても楽しい。
今回映画での両チーム隊長さん揃い踏みが出ました。
これはこれで当たりですね。
嬉しい。
色紙を眺めているうちに程なくして上映開始……
もう貝社員はいいよー(ラブライブ!8回観てこの上映前ミニアニメがイヤになった。 多分TOHO限定だけど)
……………………
本編上映…………
……………………
映画館ではやっぱりスゲー音。
これは自宅でのBD/DVDでは味わえないなぁ……
!!!!!!!!
ヾ(@゜▽゜@)ノ w(゜o゜)w (┬_┬)
……………………
で、冒頭のありさまですよ。
最後のひとりになってやっとヨロヨロと退館。
その足取りはまるで生まれたばかりの仔牛のよう。
ああ、大声出したい。
心が叫びたがっているんだ。
今はまだ回りにはおそらくガルパンを観て出たであろう人たちがいっぱいいる。
ここでブラボォー!!とか叫んだらみんな応えてくれるんじゃないだろうか。
もちろんこんな日本橋でそんなことはしないけれど……
「ガールズ&パンツァー」TVシリーズはその濃密な映像とは裏腹に制作は常に綱渡り状態で、とうとうラスト2話を残して放送期間を過ぎてしまいました。
その為にその第11話、そして最終回の第12話がOAされるまでには後3カ月を待たねばならないとなってしまったのは、今となっては有名な話。
確かにその時は打ちひしがれましたし、憤りもしました。
それでも、ここまで好きになってしまったのだからと、その3カ月を納得できないながらも切ることも出来ずに待ちました。
プラモを作ったり大洗に行ってみたりしながら気を紛らわせてね。
そして満を持してのラスト2話OAはみんなも知っての通りの出来栄えでした。
これには打ちのめされましたよ。
3カ月を待たされた甲斐があるものを見せられたのですから。
そして映画化決定の報。
当初の予定より遅れに遅れ、2014年中から2015春、そしてこれでは冬になってしまうとのかと、なかなか上映予定が発表されません。
やっと発表されたかと思うとすでにTVシリーズ最終回から2年と8カ月もの時間が過ぎてしまっている日が上映開始となっていました。
でも、もうその事に失望したり憤ったりはしません。
多くのファンは黙って待ちました。
それどころか皆わかってた…と笑いながら話すでしょう。
だって3カ月であれだけのものを見れたのだから……と。
いや……この大幅な遅延はむしろ僥倖ともいえるのではないか。
2年以上っていったらどれだけのものを作っているんだ!?
その高まりすぎる期待感に、これはちょっとやばいんじゃないかとさえ思いました。
さすがにここまで上がってしまったハードルを超えることなんてできないんじゃないかと。
ところが、そんな高められたハードルさえも低く感じるほどのこの素晴らしさって何?
どうしてこんなとてつもないものが出来上がったの?
その3年近くも待ったということはこういうことかの連続。
もう涙が次から次へと溢れてきます。
それも別に感動的なシーンやお涙頂戴な演出でも無いのに。
T34が稜線を超えて飛び出してくるシーン。
「リパブリック讃歌」にあわせてM4シャーマンが隊列を維持しながら進む姿。
そしてティーガーIとケーニッヒスティーガーが重厚な音を立てながら疾走するバックにかかる「パンツァー・リート」
そんなシーンに涙がドバドバですよ。
だって3年近く待ち焦がれたモノが目の前で繰り広げられているのですから。
もちろん魅力溢れるのは戦車ばかりではありませんよ。
キャラクターたちも、みんなが見たかったあんなシーン、こんなシチュエーションが盛りだくさん。
人によってはファンに媚びすぎだと評されるかも知れません。
でも、ぼくはこのバランスは心地よいと感じました。
ここで他作品を引き出すのはマナー違反かもしれませんが、アニメ版「艦これ」はそこが行き過ぎてただの同人・創作ネタを繋げただけに感じてしまいました。
でも、この映画版ガルパンはそこまではいかない、まさにみんなが見たかったシーンを見せてくれた!というギリギリの所に踏みとどまっている…… 逆に言えばここまでは大丈夫だろうとその線引き位置を確信してのシナリオなり演出だったように思います。
そんな魅力あふれるキャラクターたちのドラマですがメインはやはり戦車戦。
とくにラスト近くのシーンは圧巻でした。
ヒトコトで言うならば「戦車の円舞」です。
まほ・みほ姉妹の息のあった華麗なダンスがそこにありました。
このふたりならば、仮に無線封止や強力なジャミング影響下にあってもそれをものともしない協調戦闘を行えることでしょう。
そんなシーンがTVの30分枠で無く映画ですから何分も何分も続くんです。
もう心拍数は上がる一方なのに逆に息は詰まり呼吸数は落ちていく。
観客の身体が傷めつけられる。
もうこれ以上はヤバい……
ちょうどそんな身体の限界を見ていたかのようなタイミングで決着がつきました。
なんて映画だ!!
パンフレット裏のデザインです。
実はこれ、映画「バルジ大作戦」パンフのパロディになっているんです。
内容もそんな気の利いたパロディーが満載でした。
TVシリーズでは「戦略大作戦」ネタに大いにウケたのですが今回はまさか「1941」の大観覧車ネタがくるとは!
「ブルムベア?」「シュトルムティーガー?」「いや…この破壊力は@*&%$#!」
幅が広すぎて門を通れないと思いきやその張り出し部分をパージ(本来は輸送時の手段)するその戦車は?
アキ、ミカ、ミッコの名前とBT系戦車の特徴を活かした戦い方は……
などと知らなくてもなんら問題はなく楽しめる映画だけど、知っていればそれだけ嬉しくなるネタも満載。
TVシリーズでは弱小チームを優勝に導くために奇策を次々と繰り出した西住みほ隊長ですが、今回は1年生を含めみんなが成長していてそれぞれ自らその奇策を編み出し戦っていきます。
それは逆に言えばみほ隊長の存在が薄れてしまうということ……
でも、ラストの決着の付け方はそのどれもを上回る、相変わらず自戦車を大事にしない(笑)とんでも戦法を繰り出し西住みほここにありとばかりの奇想天外なクライマックスでした。
前売り券はまだ2枚あります。
でもあともう1枚くらいは買っておくべきだったと少し後悔。
もう……どうしましょう。
これだけのものを見せられてほかのアクションアニメ観て満足できるのかな?
ちょっとそこが不安ではありますが、昨夜の「ラブライブ! μ'sスペシャルライブ」に続き今日のガルパン映画とアニオタやっていてよかったー!と思える週末です。
……と戦車カッチョいーな120分でしたが実はさらにもっとカッコ良い演出が活きていたのはサンダース高のC5スーパーギャラクシー輸送機……
だって巨大な翼が空気を掴んでいる感じが出ているんですもん。
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