神奈川・溝の口にある洗足学園音楽大学でのコンサートに行ってきました。
キャンパス内にある前田ホールでの開催です。
ここはドラマ版「のだめカンタービレ」でも撮影に使われていたところですね。
この音大の声楽出身である新田恵海さんのコンサートです。
ライブではなくコンサートです。
いつものコールもないし煽りもなく当然ブレードやサイリウムといった光る棒を振ることもせず、最初から最後までずっと着席での鑑賞。
そう、「参加」や「参戦」ではなく「鑑賞」です。
1曲目の「スピカ」、2曲目の「ツバサ(アニメ18if第9話ED曲)」こそえみつん自身の楽曲ですがその後はすべて国内外の名曲ばかり。
特にピアノ伴奏のみでの独唱はマイクやスピーカーを使わない本当の意味での「生歌」を聴くことができる貴重な機会でした。
今時はアニソンシンガーだけでなく声優アーティストでも歌が上手い人は数多くいます。
それどころかメディアミックス花盛りな昨今では声優であってもある程度の歌唱力を求められる時代でもあります。
キャラクターソングCDをリリースするアニメは多いですし、イベントで歌ったりもしますからね。
でもさすがに低音から高音までまったくの淀みもなく自分の体から発せられる音のみでホールの隅々まで響かせられる声優アーティストというのは数少ない存在なのではないでしょうか。
声楽の方たちがよく「自分の体を楽器にして鳴らす」と言っていますがまさにこういったことだったんだと実感できたイベントでした。
この50周年記念コンサートは土曜日に米良美一さん、日曜日には平原綾香さんといったこの音大卒アーティストによるコンサートが続くのですが、このお二人のビッグネームに対しててはさすがに平日開催となってしまうのも仕方がないこと。
それでも「凱旋」とも言えるこのコンサートに臨むえみつんの顔を見ていると恵海人としてこちらまで誇らしい気分になってしまいました。
こんな名門音大であっても少子化による学生集めは頭の痛い問題なのか「声優アニメソング」コースなる学部が昨年出来たようです。
確かに音に関しては絶大な信頼がおけるここで学べることは少なくはないのでしょうが、えみつんの声楽スキル、みもりんのミュージカル役者としての経験といったような、数多いる声優の中で埋もれること無く抜きん出るものをこの声優アニメソングコースで磨くことができるのか。
やはり少し違う道を歩んだからこそその人独自のアドバンテージとなるのではないのかなぁ?と高校1年生の娘を持つ父親としては気になるところです。