2019年7月20日に発行された日本経済新聞紙の朝刊の最終面にある「文化」欄に掲載された見出し「近代日本の 苦難の自画像 松方コレクション展」を拝読しました。
現在、東京都台東区の上野公園内にある国立西洋美術館で開催されている「松方コレクション展」ができた経緯を分かりやすく解説しています。
日本経済新聞紙のWeb版である日本経済新聞 電子版では見出し「『松方コレクション展』が映し出す近代日本の苦悩の自画像」と詳しく伝えています。
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松下コレクションと呼ばれている名画などの美術品の収集は、神戸市にあった川崎造船所(現在の川崎重工業)の初代社長を務めた松下幸次郎が欧州などで収集した美術品のことです。
この松下幸次郎は、薩摩藩出身で明治時代に蔵相や首相を務めた松下正義の三男です。1866年に生まれ、18歳の時から米国に6年間留学し、30歳の時に、川崎造船所の初代社長に就任します。
1916年ごろから約10年間の間に、ロンドン市やパリ市などで、美術品を買い集めます。その総計は1万点を超えると推察されています。
この美術品を収集した理由は、西洋絵画の本物を見たことも無く、日本の絵描きは油彩画を描いている方たちに、本物の西洋絵画が並ぶ美術館をつくろうと考えたからです。
このことは、西洋に追いつこうと近代化を急いだ日本の姿が重なると解説しています。
1916年ごろから約10年間の間に収集した絵画の中には、現在、国立西洋美術館が所蔵するモネの「睡蓮」やルノアールの「帽子の女」などがあり、またロダンのブロンズ像の「考える人」などがよく知られています。
さらに現在、東京国立博物館が所蔵する江戸期の浮世絵のコレクションも松方コレクションの一部です。1916年にパリ市で一括購入した浮世絵など8000点がそのルーツです。
現在、国立西洋美術館と東京国立博物館が所蔵する松方コレクションは、その中の一部に過ぎないそうです。問題は、昭和の金融恐慌時に川崎造船所が経営破綻した際に、松方コレクションの一部を銀行などが差し押さえ、その後の売り立てによって約1000点が国内外に散逸しています。
また、ロンドン市の倉庫に預けていた約900点が、1939年の火災で灰になっています。
たまたま、この松下幸次郎がロンドン市やパリ市などで美術品を買い集めたことを小説にした単行本「美しき愚かものたちのタブロー」が2019年5月に文藝春秋社から発行されています。
著者は、原田マハさんです。週刊誌の「週間文春」に連載されたものです。
現在、国立西洋美術館開館60周年記念として開催中の「松方コレクション展」は、2019年9月23日(月・祝)まで開催されています。人気が高く、入り口には入場者の列ができています。
現在、東京都台東区の上野公園内にある国立西洋美術館で開催されている「松方コレクション展」ができた経緯を分かりやすく解説しています。
日本経済新聞紙のWeb版である日本経済新聞 電子版では見出し「『松方コレクション展』が映し出す近代日本の苦悩の自画像」と詳しく伝えています。
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松下コレクションと呼ばれている名画などの美術品の収集は、神戸市にあった川崎造船所(現在の川崎重工業)の初代社長を務めた松下幸次郎が欧州などで収集した美術品のことです。
この松下幸次郎は、薩摩藩出身で明治時代に蔵相や首相を務めた松下正義の三男です。1866年に生まれ、18歳の時から米国に6年間留学し、30歳の時に、川崎造船所の初代社長に就任します。
1916年ごろから約10年間の間に、ロンドン市やパリ市などで、美術品を買い集めます。その総計は1万点を超えると推察されています。
この美術品を収集した理由は、西洋絵画の本物を見たことも無く、日本の絵描きは油彩画を描いている方たちに、本物の西洋絵画が並ぶ美術館をつくろうと考えたからです。
このことは、西洋に追いつこうと近代化を急いだ日本の姿が重なると解説しています。
1916年ごろから約10年間の間に収集した絵画の中には、現在、国立西洋美術館が所蔵するモネの「睡蓮」やルノアールの「帽子の女」などがあり、またロダンのブロンズ像の「考える人」などがよく知られています。
さらに現在、東京国立博物館が所蔵する江戸期の浮世絵のコレクションも松方コレクションの一部です。1916年にパリ市で一括購入した浮世絵など8000点がそのルーツです。
現在、国立西洋美術館と東京国立博物館が所蔵する松方コレクションは、その中の一部に過ぎないそうです。問題は、昭和の金融恐慌時に川崎造船所が経営破綻した際に、松方コレクションの一部を銀行などが差し押さえ、その後の売り立てによって約1000点が国内外に散逸しています。
また、ロンドン市の倉庫に預けていた約900点が、1939年の火災で灰になっています。
たまたま、この松下幸次郎がロンドン市やパリ市などで美術品を買い集めたことを小説にした単行本「美しき愚かものたちのタブロー」が2019年5月に文藝春秋社から発行されています。
著者は、原田マハさんです。週刊誌の「週間文春」に連載されたものです。
現在、国立西洋美術館開館60周年記念として開催中の「松方コレクション展」は、2019年9月23日(月・祝)まで開催されています。人気が高く、入り口には入場者の列ができています。