ヒトリシズカのつぶやき特論

起業家などの変革を目指す方々がどう汗をかいているかを時々リポートし、季節の移ろいも時々リポートします

ミステリー作家の有栖川有栖さんの新作「真夜中の探偵」を読み始めました

2011年11月19日 | 
 ミステリー作家の有栖川有栖さんの新作の単行本「真夜中の探偵」を読み始めました。この本は、朝日新聞紙の日曜日に掲載される書評欄に、珍しくミステリーが紹介されたことが、頭の片隅に残っていたようです。大型書店に行った際に、思い出して購入しました。発行元は講談社です。

 この「真夜中の探偵」は、小口(こぐち)と呼ばれる、綴じられた紙を開く側に濃紺色に染められていて、とても目立つ装丁のデザインです。もちろん、ページをめくると、ページそのものは普通の白い紙です。



 この本は特別書き下ろしだそうです。現在、半分ぐらい読んだところです。とても変わった架空の日本が舞台です。平世22年の日本は、法律ですべての探偵行為が反社会行為として禁止されています。

 主人公の空閑純(そらしずじゅん)は17歳の若い女性です。両親がともに有名な探偵です。母の朱鷺子は4年前から行方不明になっています。父の誠は昨年、禁止されている探偵行為をして“警察類似行為”で逮捕され、収監されています。純は大阪で独り暮らしをしながら、行方不明の母の手がかりを探します。父母に探偵の仕事を仲介していた押井照雅という人物と会った1週間後に、押井の別宅で水に満たされた木箱に入った溺死体が発見されます、その容疑者のリストに入れられた純は、自ら「水の棺」の謎を解くために調査を始め、探偵としての一歩を踏み出します。前半部は、意外と淡々とした話が続く感じです。普通のミステリーファンは戸惑うような雰囲気の話の流れです。

 実は、知らずに購入したのですが、この単行本は単行本「闇の喇叭」の続編です。



 この前作では、戦争で南北に分裂された架空の日本の世界が説明されています。大東亜戦争後に、日本は占領軍によって南北に分断され、北海道は“日ノ本共和国”として独立しています。日本国内では北の日ノ本共和国のスパイが暗躍し、南側の政府は警戒を強めています。平世21年に私的な探偵行為を禁止する法律が成立し、探偵狩りが行われているという設定です。主人公の空閑純は、母の出身地である奥多岐野に父とともに移住し、母の帰りを待っていました。そこで発見された身元不明の他殺死体によって、父子の日常生活が破壊されるというストーリーだそうです。

 この単行本「闇の喇叭」は当初、2010年6月に理論社から発行され、今年9月に講談社から再発行されるという、本の発行元が途中で変わるというミステリーを経たミステリー本です。

 ミステリー作家の有栖川有栖さんは、単行本「有栖川有栖の鉄道ミステリー旅」を出すぐらいの鉄道ファンです。ローカル鉄道を乗るだけのために、過密なスケジュールを工夫して地方に行って、ローカル鉄道に乗ってとんぼ返りする話が書いてあります。一度は乗ってみたいローカル線の旅がいくつも紹介されています。廃線になる前に乗りに行くことが必要かもしれません。 

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1 コメント

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有栖川有栖の創作塾 (古今東西)
2011-11-26 08:56:02
推理作家の有栖川さんは、推理小説などの書き方などを教える創作塾を開講しています。
小説、シナリオ、エッセイなどの書き手になる方が学んでいます。
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