人気ミステリー作家の逢坂剛さんの最新単行本「百舌落とし」を読み終えた話の続きです。
逢坂剛さんの人気ミステリーシリーズの「暗殺者百舌」シリーズの最後の作品です。狙った相手の後頭部を千枚通しで一突きで殺す暗殺者“百舌”(もず)の話です。
この単行本「百舌落とし」を読み終えた話を弊ブログに載せてから約3週間強も経っています。野鳥・水鳥観察などにかまけていたからです。
閑話休題。この単行本「百舌落とし」は、2019年8月30日に集英社が発行しました。価格は2000円+消費税です。正味のページ数は474ページという長さです。
前回の弊ブログ(2019年11月16日掲載)で、この最新単行本「百舌落とし」を読み終えたことをご紹介した際に、この単行本の冒頭で、元民政党の茂田井茂(もたいしげる)が後頭部を千枚通しで一突きされて殺される事件から始まるとお伝えしました。
この「暗殺者百舌」シリーズは、大まかには政治家、特に政党の幹事長が、国家公安委員会や検察庁などの警察組織の権力を増大させて、“警察省”などに格上げし、自分たちに都合がいい公安組織・国家権力に作り替えることを画策していることが背景にあります。
こうした国家権力を手に入れようと画策した一人が 元民政党の茂田井茂でした。一方、暗殺者である百舌は、こうした政治家の手先の“暗殺者”だという役割です(そして各単行本ごとに百舌は最後は亡くなりますが、その後継者が現れるという仕組みです)。
実際には、暗殺者である百舌の実態は紆余曲折(うよきょくせつ)があります。この変化球が面白い趣向になっています。
この「暗殺者百舌」シリーズでは、警察庁警務局の津城俊輔(つき しゅんすけ)特別監察官(階級は警視正)は、佐賀県東松浦郡肥前町の沖合にある鷺(わし)の島で、悪投である民政党幹事長の馬渡久兵とその手先の紋屋貴彦(もんやたかひこ)警部補を射殺し、自分も亡くなります。警察組織の中に“正義派”もいれば、権力にすり寄る“悪党”もいるという設定です。
この事件は、警察組織にもみ消され、証拠品もなくなります。事件そのものが不祥事として闇に隠され、事件は事実上はなかったことになります。ここまでが、「暗殺者百舌」シリーズの単行本「よみがえる百舌」のあらましです。
その後に、この闇の中に葬られた事件を記事として暴き出そうとする東都ヘラルト新聞社の残間龍之介(ざんまりゅうのすけ)記者が次第に命を狙われます。、
この「百舌落とし」の事実上の殺人事件の舞台は、民政党幹事長の三重島茂(みえしましげる)の別邸です。東京都府中市白糸台にある複雑な構造・建屋です。
ここは、前作の単行本「墓標なき街」の事件の舞台となった邸宅です。前作の「墓標なき街」でも、ここで数人が殺されました。その犯人は州走まほろです。この州走まほろは、第5作目「のすりの巣」(注、単行本では、のすりは漢字です)の悪徳女性刑事だった州走かりほの妹です。
設定がややこしいのですが、三重島茂の別邸の管理者は、オフィスまほろの弓削まほろと名乗っています。この女性は、実は三重島茂が愛人の芸者に産ませたひかるでした。しかも、このひかるは「弓削まほろ」を名乗っていてややこしい設定になっています。
今回は、現在の百舌である州走まほろが殺人を重ねます。設定がややこしい割に。その最後のなりゆき・結末はやや不満が残ります。
逢坂剛さんの人気ミステリーシリーズの「暗殺者百舌」シリーズの最後の作品です。狙った相手の後頭部を千枚通しで一突きで殺す暗殺者“百舌”(もず)の話です。
この単行本「百舌落とし」を読み終えた話を弊ブログに載せてから約3週間強も経っています。野鳥・水鳥観察などにかまけていたからです。
閑話休題。この単行本「百舌落とし」は、2019年8月30日に集英社が発行しました。価格は2000円+消費税です。正味のページ数は474ページという長さです。
前回の弊ブログ(2019年11月16日掲載)で、この最新単行本「百舌落とし」を読み終えたことをご紹介した際に、この単行本の冒頭で、元民政党の茂田井茂(もたいしげる)が後頭部を千枚通しで一突きされて殺される事件から始まるとお伝えしました。
この「暗殺者百舌」シリーズは、大まかには政治家、特に政党の幹事長が、国家公安委員会や検察庁などの警察組織の権力を増大させて、“警察省”などに格上げし、自分たちに都合がいい公安組織・国家権力に作り替えることを画策していることが背景にあります。
こうした国家権力を手に入れようと画策した一人が 元民政党の茂田井茂でした。一方、暗殺者である百舌は、こうした政治家の手先の“暗殺者”だという役割です(そして各単行本ごとに百舌は最後は亡くなりますが、その後継者が現れるという仕組みです)。
実際には、暗殺者である百舌の実態は紆余曲折(うよきょくせつ)があります。この変化球が面白い趣向になっています。
この「暗殺者百舌」シリーズでは、警察庁警務局の津城俊輔(つき しゅんすけ)特別監察官(階級は警視正)は、佐賀県東松浦郡肥前町の沖合にある鷺(わし)の島で、悪投である民政党幹事長の馬渡久兵とその手先の紋屋貴彦(もんやたかひこ)警部補を射殺し、自分も亡くなります。警察組織の中に“正義派”もいれば、権力にすり寄る“悪党”もいるという設定です。
この事件は、警察組織にもみ消され、証拠品もなくなります。事件そのものが不祥事として闇に隠され、事件は事実上はなかったことになります。ここまでが、「暗殺者百舌」シリーズの単行本「よみがえる百舌」のあらましです。
その後に、この闇の中に葬られた事件を記事として暴き出そうとする東都ヘラルト新聞社の残間龍之介(ざんまりゅうのすけ)記者が次第に命を狙われます。、
この「百舌落とし」の事実上の殺人事件の舞台は、民政党幹事長の三重島茂(みえしましげる)の別邸です。東京都府中市白糸台にある複雑な構造・建屋です。
ここは、前作の単行本「墓標なき街」の事件の舞台となった邸宅です。前作の「墓標なき街」でも、ここで数人が殺されました。その犯人は州走まほろです。この州走まほろは、第5作目「のすりの巣」(注、単行本では、のすりは漢字です)の悪徳女性刑事だった州走かりほの妹です。
設定がややこしいのですが、三重島茂の別邸の管理者は、オフィスまほろの弓削まほろと名乗っています。この女性は、実は三重島茂が愛人の芸者に産ませたひかるでした。しかも、このひかるは「弓削まほろ」を名乗っていてややこしい設定になっています。
今回は、現在の百舌である州走まほろが殺人を重ねます。設定がややこしい割に。その最後のなりゆき・結末はやや不満が残ります。
最後まで生き残ったのは、倉木美希でしょうか。
この新刊では、最後には、大杉良太探偵が殺されます。
モズとなった州走まほろを倒して・・
ネタばらしですが。
第一弾の「百舌の叫ぶ夜」からは話は大きくなりした。
最後も、まだまだ続きそうですが・・
私は町の図書館で借りる時に二度借りしない様に作者の頭文字、あ行から借りておりますので逢坂氏の小説は、もう随分前に読んだ事になりますので
探せばヒョットして新刊で入っているかもしれないですね。
面白そうですので町の小さな図書館に無ければ今度、市の図書館へ行って探してみたいと思います。
因みに今、読んでいるものは楡周平氏の「虚空の冠」です。
コメントをお寄せいただき、ありがとうございます。
ご指摘の通りに、暗殺者百舌シリーズは、正義派も悪党側も殺されていくストーリーですね。
そういうテーストのミステリーですね。逢坂剛さんの力作です。
コメントをお寄せいただき、ありがとうございます。
暗殺者百舌シリーズは、第4弾の「よみがえる百舌」までと、第5弾の「のすりの巣」以降は、流れが変わります。
第5弾の「のすりの巣」から第7弾の「百舌落とし」までは一連の話です。かなり時間をかけて仕上げています。
コメントをいつもお寄せいただき、ありがとうございます。
本文に書いたように、この最新単行本「百舌落とし」は暗殺者百舌シリーズの最新刊であり、シリーズの締めの単行本です。
前の方のコメントに書いたように、第5弾の「のすりの巣」から第7弾の「百舌落とし」までは一連の話です。
この最新単行本「百舌落とし」は、前作の「墓標なき街」を読んでないと、流れが分からないと思います。
でも、前作の「墓標なき街」辺りから大風呂敷を広げすぎた感は否定できません。
今回の単行本で、取りあえず収束させたという気がします。
コメントをお寄せいただき、ありがとうございます。
今回の最新単行本「百舌落とし」は暗殺者百舌シリーズの最新刊であり、シリーズの締めの単行本です。
殺者百舌シリーズはモズと呼ばれる殺者者をサブの主人公にし、政治家と警察組織の闇を暴くという内容にした点が、読者に受けたものと思います。
今回の最終編はやや終り方に不満を感じています。
暗殺者百舌シリーズは前半の数冊がテレビドラマ化され、一気に人気が出ました。
ただし、後半の最後の2冊は、ストーリーが複雑なので、テレビドラマ化は難しいでしょうね・・。
コメントをお寄せいただき、ありがとうございます。
今回、取りあげた最新単行本「百舌落とし」は、暗殺者百舌シリーズの最新刊であり、シリーズの最後の単行本です。
この暗殺者百舌シリーズは前半がテレビドラマ化され、人気が出ました。しかし、ミステリーとしての面白さは、第5作目「のすりの巣」から本書までの3冊の方がスケールが大きな話で、面白いです。