~わさび農家の山しごと、山暮らし通信~

伊豆、下田のわさび農家です。
緑の山々と田畑の広がる、のどかな山里での暮らしを父ちゃんと母ちゃんが語ります。

中秋の名月

2005年09月20日 04時08分47秒 | 田舎暮らし
今年の十五夜は天気も良く、空気も澄んで名月観賞には
絶好の日でした。
この村は山がせまっているので裏山から月が顔を出すのは
夜9時頃になってからです。
窓際に寝ているので満月の夜は明るすぎてなかなか寝つけません。
窓からぼんやり村を見渡すと、幻想的な景色が見られます。
夜なのに家も畑も田んぼも川もよく見え、屋根瓦は濃淡がくっきり映り
山と空の境は稜線がシルエットになり、不思議な景色です。
眩しいくらいの月をじっと見ていると、狼男ではないけど
本能が騒ぎ出すような気がします。

十五夜の夜、村の家々では縁側を開け放してススキを瓶にさし
だんごや芋、果物、饅頭などをお供えします。
昔は村の子供たちが”十五夜泥棒”と言って、そのお供え物を
盗ってきて食べる風習がありました。罪にならない窃盗です。
今ではそんなことする人いないけど、何か残しておきたい気がします。
                         父ちゃん

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2 コメント

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懐かし~ ()
2005-10-18 23:36:35
久し振りのお邪魔で時期がずれてしまっているのですが、十五夜泥棒と言う響きがとても懐かしくて、どうしてもコメントしたかったんです。

私が子供だった頃にも、十五夜泥棒は行われていました。懐かしい思い出です。この辺りでは十五夜さんにお供えをするという風習がありません。自分が子供の頃にしてきた事を子供達にも経験させてあげたいのに・・・こういう時に田舎で育って幸せだった事に気付かされます。
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Re:懐かし~ (父ちゃん)
2005-10-19 07:19:47
久しぶりのコメントありがとうございます。

秋祭りのこの時期、昔は稲梓のあちこちで

まつり囃子が聞こえましたが今は寂しいものです。

十五夜泥棒もそうですが、その土地の懐かしい風習は

出来るだけ伝えていきたいと思っております。
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