おやままさおの部屋

阿蘇の大自然の中でゆっくりのんびりセカンドライフ

谷川俊太郎の長ーい詩

2011年12月05日 07時28分35秒 | 日記
お向かいのHさんのお孫さんで4歳になるUちゃんという可愛い子供がいる。

先日おゆうぎ会という保育所の発表会があったので、見に行った。ママは子供から感染したお多福かぜで行けず家で休んでいる。

本人も「Uちゃんのごびょうきがママにうつったの・・・」とちゃーんと自覚しているようだ。

この感染症で何人かの子供が休んでいたり、パパが感染して40度近い熱を出しているらしいとか話を聞いた。

運動会にもお邪魔した。今回はいわば文化祭だ。Uちゃんはしっかりしているのでお遊戯も上手だろう。

美味しいパンを買って行き、私は谷川俊太郎の「みみをすます」というながーい詩を一部だけ抜粋して墨字で色紙に書いてプレゼントした。

詩は大江健三郎と谷川俊太郎と河合隼雄との対談集「日本語と日本人の心」(岩波書店)という本の孫引きだ。

勝手に抜粋した詩。

みみをすます

きのうのあまだれに

みみをすます

このはのかさこそ

きえかかる

ひのくすぶり

くらやみのおくの

みみなり

おかあさんの 

こもりうたに

おとうさんの

しんぞうのおとに

みみをすます



耳を澄ますと家の中ではどこかに電気の音がする。冷蔵庫の冷える音、暖房の音、自動で回している洗濯機のうなり、外では車の走る音がする。みんなキンダイのもたらした便利な「音」。

しかし、この便利な利器のお陰で人間は大切なものを失ってしまった。それは繊細で、ほんとは聞こえているはずの小さな音の群れたち。虫の小さな囁きに、耳を澄ますということを知らず切り捨ててきた。それが文明開化だったのだ。

昨日はそのUちゃんがわが家に遊びに来た。妻が中心に枯葉を拾って、画用紙に貼り付けたりして一日遊んでいたのだが、久しぶりに楽しかった。

こどもは可愛い。邪気がなく、暗くなって帰る際には寂びしそうな顔をして帰っていった。

またね、Uちゃん