〇法律とは、国家等の議会の議決を経て、統治者ないし国家により制定される、統治機構、国民の自由と財産を守る、あるいは社会生活を送る場合のルール等を定めた規範と言えると思います。最高規範は民主主義国家では憲法とされています。国民の自由を尊重する民主主義国家では、議会の議決が必要というルールが確立されていますが、中国共産党やロシアでは、別に議会の議決は賛成・拍手するだけの議会ですね。中国では共産党最高指導者が決めたものが憲法に優先するようです。最近のロシアでは大統領令でしょうか。ポイントは、民主主義国家では、国が決めた法律を国等自身も拘束すること、また、法律はEnforceable即ち、裁判が確定すれば、それに従って国の権力で強制できるということですね。
〇民主主義の対局にあるのが、個人の利益よりも全体の利益を優先し,全体に尽すことによってのみ個人の利益が図られるという政治体制で,一つのグループ(共産党とか軍)が絶対的な政治権力を持ち国全体を統治しますね。民主主義と全体主義の中間的な形態として権威主義という考え方も出てきました。要するに、時代、国、統治者により様々な形態があるということでしょうか。
〇最近、1944年3月にイギリスで発行され、その後米国で発行され多くの読者を得て、サーッチャーやレーガンにも影響を与えたフリードリヒ・ハイエクの「隷従への道」を読んでみました。1944年6月のノルマンジー上陸の前ですので、まだフランスはナチス政権下ですね。現代の考え方から見れば、少し時代背景から仕方ない部分もあると思いますが、その本の第10章に「最悪の人間が指導者になるのはなぜか」という部分がありましたので、その要点を下記にします。
単一の教義を奉じる強大な集団は、主に三つの理由から、とかく最高の人間ではなく最低の人間で形成されやすい。
① 教育水準が高く知的になるほど、一般に意見や好みも多様化するため、ある特定の価値観を共有する可能性は低くなる。同じような意見を大勢が共有する状況がみられるのは、倫理規範も知的水準も低い集団であり、そこでは大勢がより原始的な「共通」の本能や好みを共有している。モラルが低いと言いたいのではない。集団を形成するのは、悪い意味での「大衆」の一員であり、独創性も自主性もなく、数を力と恃む人々の事。
②いかがわしいからくりが登場する。それは従順でだまされやすく、自分の考えを持っていない人を根こそぎ支持者にするというやり方である。ものごとを深く考えようとせずあっさり他人に同調する人や、感情が昂ぶる人たちが加わって、全体主義政党の党員は、あっという間に膨らむ。(以下の③と合わせて最近はやりのプロパガンダのことですね)
③熟練した扇動者が結束力の強い均質な支持母体を形成する手口にはまる。人間の本性は、建設的なことよりも、敵に対する憎悪や地位の高い人に対する羨望といった非生産的なことで一致しやすいようだ。連帯意識を高め共同歩調をとるために、仲間内と仲間外をはっきり区別し共闘することが必須であるらしい。
(ナチスドイツでは、ユダヤ人や財閥が敵。帝政ロシアでは富農、中国では富農・資本家等、その後文化大革命では知識人粛清。江沢民以降は反日教育と最近は習近平思想の洗脳)
プーチンが、予備役の徴兵・動員に踏み切りました。報道官のぺスコフの息子に、反体制派が、召集令状が出た旨の偽電話を掛けた様子がYouTube報じられています。ぺスコフの息子は、召集令状等自分には関係ないそうです。
〇ロシアの憲法の条文タイトルをご参考までに以下に掲載します。立派な内容です。中国も同じですが、条文は立派、でもロシア政府・プーチンは、こんな作文は、守る意思はないようですね。
世界憲法集第五版 三省堂 初宿正典 辻村みよ子 編から
第2章人および市民の権利ならびに自由【抜粋】
第17条〔人権の不可侵性〕、第19条〔法の下の平等〕、第20条〔生命権〕、第21条〔個人の尊厳〕、第22条〔人身の自由〕、第23条〔私生活の保護〕②項には、「各人は、信書、電話、郵便、電信およびその他の通信の秘密に対する権利を有する」等の規定があります。
第24条〔プライバシーの保護〕、第25条〔住居の不可侵〕と言った規定もあります。
第27条〔移動•居住の自由〕
①ロシア連邦の領域内に合法的に滞在する者はすべて、自由に移動し、滞在および居住する場所を選択する權利を有する。
第28条〔信教の自由〕。第29条〔思想および言論の自由〕①各人は、思想および言論の自由が保障される。、第30条〔結社の自由]、
第31条〔集会の自由]、ロシア連邦の市民は、武器を携行しないで平和的に集合し、会合、集会、示威運動、行進およびピケッティングを行う権利を有する。⇒戦争反対のデモを行ったら、当局に拘束されて召集令状を渡された人がいると報道されています。
第32条〔参政権]、第33条〔請願権〕ロシア連邦の市民は、国家機関および地方自治機関に対し、直接に請願し、または個人的および集団的に請願を行う権利を有する。
第34条〔企業活動の自由]、第35条〔私的所有権]、①私的所有権は、法律によって保護される。第36条〔土地所有権}⑴ 市民およびその団体は、土地を私的に所有することができる。
まあ、そんなところでしょうか。
〇民主主義の対局にあるのが、個人の利益よりも全体の利益を優先し,全体に尽すことによってのみ個人の利益が図られるという政治体制で,一つのグループ(共産党とか軍)が絶対的な政治権力を持ち国全体を統治しますね。民主主義と全体主義の中間的な形態として権威主義という考え方も出てきました。要するに、時代、国、統治者により様々な形態があるということでしょうか。
〇最近、1944年3月にイギリスで発行され、その後米国で発行され多くの読者を得て、サーッチャーやレーガンにも影響を与えたフリードリヒ・ハイエクの「隷従への道」を読んでみました。1944年6月のノルマンジー上陸の前ですので、まだフランスはナチス政権下ですね。現代の考え方から見れば、少し時代背景から仕方ない部分もあると思いますが、その本の第10章に「最悪の人間が指導者になるのはなぜか」という部分がありましたので、その要点を下記にします。
単一の教義を奉じる強大な集団は、主に三つの理由から、とかく最高の人間ではなく最低の人間で形成されやすい。
① 教育水準が高く知的になるほど、一般に意見や好みも多様化するため、ある特定の価値観を共有する可能性は低くなる。同じような意見を大勢が共有する状況がみられるのは、倫理規範も知的水準も低い集団であり、そこでは大勢がより原始的な「共通」の本能や好みを共有している。モラルが低いと言いたいのではない。集団を形成するのは、悪い意味での「大衆」の一員であり、独創性も自主性もなく、数を力と恃む人々の事。
②いかがわしいからくりが登場する。それは従順でだまされやすく、自分の考えを持っていない人を根こそぎ支持者にするというやり方である。ものごとを深く考えようとせずあっさり他人に同調する人や、感情が昂ぶる人たちが加わって、全体主義政党の党員は、あっという間に膨らむ。(以下の③と合わせて最近はやりのプロパガンダのことですね)
③熟練した扇動者が結束力の強い均質な支持母体を形成する手口にはまる。人間の本性は、建設的なことよりも、敵に対する憎悪や地位の高い人に対する羨望といった非生産的なことで一致しやすいようだ。連帯意識を高め共同歩調をとるために、仲間内と仲間外をはっきり区別し共闘することが必須であるらしい。
(ナチスドイツでは、ユダヤ人や財閥が敵。帝政ロシアでは富農、中国では富農・資本家等、その後文化大革命では知識人粛清。江沢民以降は反日教育と最近は習近平思想の洗脳)
プーチンが、予備役の徴兵・動員に踏み切りました。報道官のぺスコフの息子に、反体制派が、召集令状が出た旨の偽電話を掛けた様子がYouTube報じられています。ぺスコフの息子は、召集令状等自分には関係ないそうです。
〇ロシアの憲法の条文タイトルをご参考までに以下に掲載します。立派な内容です。中国も同じですが、条文は立派、でもロシア政府・プーチンは、こんな作文は、守る意思はないようですね。
世界憲法集第五版 三省堂 初宿正典 辻村みよ子 編から
第2章人および市民の権利ならびに自由【抜粋】
第17条〔人権の不可侵性〕、第19条〔法の下の平等〕、第20条〔生命権〕、第21条〔個人の尊厳〕、第22条〔人身の自由〕、第23条〔私生活の保護〕②項には、「各人は、信書、電話、郵便、電信およびその他の通信の秘密に対する権利を有する」等の規定があります。
第24条〔プライバシーの保護〕、第25条〔住居の不可侵〕と言った規定もあります。
第27条〔移動•居住の自由〕
①ロシア連邦の領域内に合法的に滞在する者はすべて、自由に移動し、滞在および居住する場所を選択する權利を有する。
第28条〔信教の自由〕。第29条〔思想および言論の自由〕①各人は、思想および言論の自由が保障される。、第30条〔結社の自由]、
第31条〔集会の自由]、ロシア連邦の市民は、武器を携行しないで平和的に集合し、会合、集会、示威運動、行進およびピケッティングを行う権利を有する。⇒戦争反対のデモを行ったら、当局に拘束されて召集令状を渡された人がいると報道されています。
第32条〔参政権]、第33条〔請願権〕ロシア連邦の市民は、国家機関および地方自治機関に対し、直接に請願し、または個人的および集団的に請願を行う権利を有する。
第34条〔企業活動の自由]、第35条〔私的所有権]、①私的所有権は、法律によって保護される。第36条〔土地所有権}⑴ 市民およびその団体は、土地を私的に所有することができる。
まあ、そんなところでしょうか。