○ 新銀行東京は、委員会設置会社で取締役は5人、内4人は社外取締役の様ですね。委員会設置会社と社外取締役制度が機能しないという好例(悪例?)ですね。まあ、あきれた対応がなされています。
委員会設置会社は機能しない、また社外取締役等役に立たないことは別のBlogでも記載しています。まあ、委員会設置会社でも、執行役がきちんと従来の従業員昇役の人達で運営されている会社は、取締役会は形でも、会社は代表執行役と執行役が、従来の代表取締役と取締役の機能を発揮していますので機能します。実質はこれらの機関が会社を運営し、形式的な取締役会があっても大丈夫ということですね。しかしながら、新銀行東京の様な、企業文化もなく、歴史・伝統・行動様式も確立していない会社が、アメリカの猿まねである、委員会設置会社や社外取締役制度を導入しても機能しません。しかも、社外取締役は、知事の知り合いの経営者や都庁OBということですから、金融機関としての事業経験・ノウハウ・マネジメント能力を持たない人が、「茶話会」なみの取締役会をやっていたと報道されています。
「社外取締役と企業統治」は下記をご覧下さい。
http://masaru320.mo-blog.jp/business/2007/12/post_8b24.html
「委員会設置会社は機能しているか」は下記をご覧下さい。
http://blog.goo.ne.jp/masaru320/d/20070711
○ 今の代表執行役が、石原知事のバックをもとにこの銀行のマスタープランを作ったと報道されています。委員会設置会社ですから、当然監査委員会がある筈ですが、監査委員は何をしていたのでしょう?昼寝でもしていたのですかね?旧代表執行役を、知事や現代表執行役は、責任は旧代表執行役にあると非難し、責任を押しつけようとしています。全く無責任ですね。銀行法には、株主の責任も書いているようです。法的に自治体に適用されないということかもしれませんが、趣旨としては同じですね。
○ 委員会設置会社ですから、取締役会の権限は、重要事項の決定と委員会メンバーの選定・監督と執行役の選任監督等ですね。適任者を選任する義務が有るわけですけど、その義務を忘れ、監督責任を放棄しているのではないでしょうか?
○ 取締役会は、茶話会と報道されていますが、どんな会議だったのでしょう?常勤役員の代表執行役が、現場・現実を十分把握もしていなかったのではないかと思いますが、課題・問題点もある程度は取締役会に報告した筈です。しかし現場経験がない人達に言っても、問題の芽を摘むことが出来ない、解決のアイデアも出せない、放置が重大な問題になるかもしれないのに対応策等考えないし考えられない。銀行経営の勘どころの無い人達ですから、「まあ、なんとか上手くやって下さい」程度の事しか言わないわけですね。一定額以下の貸し出し債権の査定・審査は行わないし、融資は無担保・無保証、定期預金には相場の何倍もの利息をつけたというのは、明らかに基本を無視した経営です。中小企業に、無担保・無保証で融資するという基本ポリシーは都が作成したのでしょうか?立ち上げのときから基本を無視したと言うことではないでしょうか?
○ 現経営陣が、リストラ後に外資との提携等と馬鹿なことを言っていますね。アホらしくて聞いてられません。新生銀行(旧長銀)やあおぞら銀行(旧日債銀)の株式譲渡額は10億円でリップルウッドやソフトバンク等に譲渡されました。しかし、国からの金銭贈与額は、各3兆円以上です。外資等がプラスで買収すると思っているのでしょうか?売却するのに多額の持参金をつけなくなるかもしれません。400億円増資しないと、もっと大きな損失が生じる等というような事を言っているようですが、果たしてそうなのでしょうか?溺れる企業は、わらをもつかむどころか、この400億円の増資が出来れば、将来に少し明かりが見えます的な発言を信じるわけには行きません。単なる延命策ではないかと思いますね。
○ また、「400億円を毀損させず」というのを条件に追加出資を容認するなどと報道されています。これまた、ぴんとがぼけていますね。追加の資本金というのは、振り込まれたらすぐに現預金になります。この会社は、事業がまだ構造的に赤字ですね。すぐに赤字の補填に使用されるのではないでしょうか。純資産は、そのままということはありません。資産マイナス負債の計算上の金額ですね。毀損させない確実に近い方法は簡単ですね。400億円を事業に使わずに、満期保有の国債でも買うか他行の定期預金でもすれば減らないでしょうけどね?どうするのでしょうね。経営はどうなるのでしょうね。