世界の街角

旅先の街角や博物館、美術館での印象や感じたことを紹介します。

京都大学総合博物館(6)

2021-09-10 07:25:28 | 博物館・京都府

<続き>

京大総合博物館で多種多様な埴輪が見られることは、思いもよらないことであった。前回に続き埴輪を紹介する。

( 靫形埴輪 ( ゆきがたはにわ ) 三重県伊勢市 石山古墳 4世紀末)

(同上埴輪・直弧文)

(同上埴輪・直弧文)

( 靫形埴輪 ( ゆきがたはにわ ) 京都府宇治市 庵寺山古墳 4世紀末)

(同上埴輪・直弧文)

現・国際日本文化研究センター名誉教授の安田喜憲氏によれば、この直弧文は、揚子江(長江)流域の良渚遺跡から出土した神獣人面文様玉器の影響を受けていると指摘されている。その文様を下に掲げておく。

(出典・中国人民日報)

御覧の各位はどのように感じられたであろうか。直弧文が神獣人面文様とどのようにつながるのか、想像を逞しくしても当該ブロガーには繫がりにくい。この直弧文は邪視文であろうと考えている。

今回はここまでとし、次回に家形埴輪を紹介する。

<続く>

 


京都大学総合博物館(5)

2021-09-09 07:56:03 | 博物館・京都府

<続き>

京都大学総合博物館で驚いたことの一つが、豊富な埴輪の展示であった。ここでは数回に分割して紹介するが、割愛したものも存在する。

上掲2葉の写真は特殊器台と特殊壺である。いずれも向日市・元稲荷山古墳(4世紀初)出土である。特殊器台・特殊壺といえば備前が本場、交流が存在した証であろう。

(円筒埴輪 三重県伊賀市 石山古墳 4世紀末)

(鰭付円筒埴輪 三重県伊賀市 石山古墳 4世紀末)

(朝顔形円筒埴輪 三重県伊賀市 石山古墳 4世紀末)

(盾形埴輪 三重県伊賀市 石山古墳 4世紀末)

その他の埴輪類は次回紹介する。

<続く>

 


京都大学総合博物館(2)

2021-09-06 08:32:20 | 博物館・京都府

<続き>

当該博物館に何故か奈良県・唐古遺跡出土遺物が展示されている。京大が一時期、唐子遺跡を発掘調査したのであろうか。

線刻絵画土器が出土している。舳先はゴンドラ風に反り上がっている。写真に向かって左の人は棒の先端に何かついているが、それを操っており、舵をとっているのであろう。漕ぎ手は4人である。波濤の彼方の本貫の地から渡ってきたことを示そうとしたのか、はたまた近場の湖沼の情景を刻んだのか? 個人的には前者と考えている。

<続く>