世界の街角

旅先の街角や博物館、美術館での印象や感じたことを紹介します。

高良大社

2022-10-26 09:50:51 | 旅行

高良大社(こうらたいしゃ)は、福岡県久留米市の高良山にある。筑後国一宮で式内社。古くは高良玉垂命神社(こうらたまたれのみことじんじゃ)、高良玉垂宮(こうらたまたれのみや)などとも呼ばれた。

境内からの眺めが素晴らしい。当地の地理に疎いので眼下の平野を筑後平野とも呼ぶのであろうか。遠くは筑紫野・鳥栖方面まで見渡せる。古代に筑紫君磐井が、この眺望を利用しなかった筈はない。唐・新羅連合軍に敗れた日本は、山城を当地に築いた。納得である。

正殿には高良玉垂命を祀り、御客座には豊比咩大神(とよひめおおかみ)が合祀されている。高良玉垂命とは夫婦との説もある。仁徳天皇55年または78年鎮座、履中天皇元年創建と伝えられる。

『延喜式神名帳』には「筑後国三井郡 高良玉垂命神社」と記載されて名神大社に列しているほか、筑後国一宮とされた。また、祭神の高良玉垂命は国内最古の神名帳とされる『筑後国神名帳』によると、朝廷から正一位を授けられたとされる。

高良山にはもともと高木神(=高御産巣日神、高牟礼神)が鎮座しており、高牟礼山(たかむれやま)と呼ばれていたが、高良玉垂命が一夜の宿として山を借りたいと申し出て、高木神が譲ったところ、玉垂命は結界を張って鎮座したとの伝説がある。山の名前についてはいつしか高牟礼から音が転じ、良字の二字をあてて「高良」山と呼ばれるようになったという説もある。

それにしても高良玉垂命の正体が不明である。この謎は、現時点でも解明されていないようだが、後日ド素人の見解を掲載する予定である。

<了>