ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

呉ダム

2017-06-21 15:44:15 | 福岡県
2017年6月16日 呉ダム
 
呉ダムは福岡県田川郡香春町にある灌漑用アースダムで、福岡県の事業により1970年(昭和44年)に竣工しました。現在は香春町産業振興課が管理を行っています。
 
行橋から国道201号線を西進し、新仲哀トンネルを抜けるとすぐに左折、そのまま町道を南下すると正面に呉ダムの堤体が見えてきます。
ダム手前の建物は鯉の養殖場です。
 
そのまま町道を進むとダム左岸に到着します。
洪水吐とコンクリートで補強された上流面。
 
洪水吐。
 
 
総貯水容量41万4000立米の貯水池
ダム湖上流には呉ダム渓流公園が整備されています。
 
天端からの眺め
右手に鯉の養殖場があります。
 
右岸の取水設備。
 
天端。
 
右岸から上流面。
 
右岸にある竣工記念碑
よく見ると揮毫部分は金箔?仕様。
 
予習不足で、上流の渓流公園はスルーしてダムを立ち去ってしまいました。
 
追記
呉ダムは洪水調節容量を持たない利水ダムですが、治水協定により台風等の襲来に備え事前放流を行う予備放流容量が配分されました。
 
2418 呉ダム(1019)
福岡県田川郡香春町鏡山
北緯度分秒,東経度分秒
DamMaps
遠賀川水系金辺川
24.5メートル
154.9メートル
千㎥/千㎥
香春町産業振興課 
1970年
◎治水協定が締結されたダム

御清水池

2017-06-21 14:26:38 | 福岡県
2017年6月16日 御清水池
 
御清水池で『おしょうずいけ』と読みます。
御清水池は福岡県行橋市入覚にある灌漑用アースダムで、福岡県の灌漑排水事業により1969年(昭和44年)に竣工しました。その後2001年(平成13年)に大規模な改修が行われ現在に至っています。
御清水池の受益者は行橋市、みやこ町、苅田町に跨りまたがり現在は行橋市御清水池土地改良区が管理を行っています。
 
御清水池は県道250号線沿いにありアプローチは簡単ですが、近くに駐車スペースがないので苦労しました。
県道沿いに建つ立派な竣工記念碑。
 
堤体左岸側に東屋があり改修記念碑があります。
 
上流面はコンクリートブロックで補強されています。
 
左岸の斜樋
こちらで取水された水は御清水池南側のみやこ町の農地に送られます。
 
堤体直下の放流設備。
 
天端は九州自然歩道になっています。
 
池の総貯水容量は71万2000立米。
池の三方がコンクリートで補強されています。
 
上流面。
 
堤体直下には太陽光パネルが並びます。
パネルのすぐ先からみやこ町となります。
 
対岸(貯水池北岸)にも大きな斜樋があります。
ここで取水された水は行橋市と苅田町の農家に供給されます。
 
ひと通り見たところこの池には洪水吐が見当たりません。
見落としたのか?それとも取水設備が洪水吐を兼ねているのか?
 
2417 御清水池(1018)
福岡県行橋市入覚
長峡川水系内蔵川
19.2メートル
167.5メートル
行橋市御清水池土地改良区 
1969年

山口ダム

2017-06-21 13:24:56 | 福岡県
2017年6月16日 山口ダム
 
山口ダムは福岡県京都郡苅田町にある灌漑用アースダムで福岡県の事業で1996年(平成8年)に整備され、苅田町土地改良区が管理を行っています。
 
苅田町中心部から県道64号を西進、殿川ダムを過ぎ京都トンネルを抜けると眼下に山口ダムが見えてきます。
 
左岸路肩に車を止めてダムを見学します。
堤頂長は475メートルとかなり長く、堤体は2か所で『へ』の字型に屈曲しています。
上流面はコンクリートブロックで補強されています。
 
ダム下流は扇状地になっており水田が延々と続きます。
 
総貯水容量は80万立米
山の向こう側は石灰岩の採石場です。
 
貯水池北岸にある取水設備。
 
堤頂を歩き右岸までやってきました
洪水吐が見えます。
 
右岸から見た上流面。
 
洪水吐導流部。
 
洪水吐。
 
堤体直下から
向かって左手は洪水吐、建物は利水放流設備のようです。
 
堤頂長475メートルと灌漑用アースダムとしてはかなり長い堤頂のダムです。
かつてはバス釣りスポットとして有名だったようですが、今は釣り禁止となっています。
 
追記
山口ダムは洪水調節容量を持たない利水ダムですが、治水協定により豪雨災害が予想される場合には事前放流により新たに洪水調節容量が確保されることになりました。
 
2435 山口ダム(1017)
福岡県京都郡苅田町山口
北緯度分秒,東経度分秒
DamMaps
長峡川水系箕田川
24メートル
475メートル
 
苅田町土地改良区
1996年
◎治水協定が締結されたダム

殿川ダム

2017-06-21 11:30:20 | 福岡県
2017年6月16日 殿川ダム
 
殿川ダムは福岡県京都郡苅田町にある工業用水目的のアースダムです。
苅田町は日本有数の石灰岩資源を有するカルスト台地平尾台を控え戦前からセメント産業が盛んでした。戦後臨海部の長浜地区を埋め立て新たな工業団地を造成するにあたり、その工業用水の水源として1966年(昭和41年)に福岡県企業局によって建設されたのが殿川ダムです。
 
門司方面から国道10号線を南下し京町1丁目交差点を右折、県道64号を西進すると殿川ダムに到着します。
右岸から下流面
通常この時期のアースダムは草が伸びていることが多いんですが、さすが県管理のダム、奇麗に刈り払われています。 
 
天端は奥にある寺院参詣者以外車両進入禁止。 
 
左岸の洪水吐と斜樋。
 
ダム湖は総貯水容量125万立米。
奥に宇部興産の石灰岩採石場が見えます。
 
天端からは長浜地区の工場群と海が見えます。
 
ダム湖右岸奥には相円寺というお寺と鍾乳洞があります。
 
左岸洪水吐導流部
この時期は葉が茂りだめですね。
 
洪水吐、奥はトイレですが、汚れていて使う気にはなれません。
 
洪水吐と上流面。
 
斜樋。
 
てっきり灌漑用アースダムだと思いこんでいた殿川ダム。
帰宅後改めてダム便覧を見たら目的は『I』でした。
でもおかげで苅田町臨海部に広がる工業団地についても知識を得ることができました。
 
2415 殿川ダム(1016)
福岡県京都郡苅田町南原
殿川水系殿川
37メートル
210メートル
福岡県企業局
1966年
◎海が見えるダム