ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

栗山ダム

2019-10-26 15:57:09 | 北海道
2019年10月18日 栗山ダム
 
栗山ダムは北海道夕張郡栗山町本沢の石狩川水系雨煙別川左支流ポンウエンベツ川上流部にある北海道建設部が管理する多目的重力式コンクリートダムです。
栗山ダムは建設省(現国交省)の補助を受けて建設された補助多目的ダムで、ポンウェンべツ川および雨煙別川の洪水調節、安定した河川流量の維持と既得取水権への用水補給、栗山町への上水道用水の供給を目的として1995年(平成7年)に竣工しました。
 
道道749号線に栗山ダムを示す標識があります。
ダム下から
非常用洪水吐として自由越流式クレストゲート10門、常用洪水吐として自然調節式オリフィスゲート1門装備しています。
栗山ダムは堤高31.9メートルに対し堤頂長540メートルの横長ダムで、この写真はダムの一端を捉えているにすぎません。
 
これでもまだ、ダム全体の3分の3ほど。
 
右岸ダムサイトに駐車場と管理事務所があります。
ダムサイトから見た上流面。
 
竣工記念碑。
 
天端は徒歩のみ通行可能ですが、往復すると約1キロになります。
ちょっとわかり辛いんですが天端に『くりやまダム』と書かれています。緊急時上空からダムが視認できるようにしてるんでしょう。
 
ダム下には『栗山ダムパークゴルフコース』が開設され美しい芝が広がっています。
27ホール、パー99の本格的なパークゴルフ場で町民は300円と格安で利用できるため、多くのシニアがプレイをしていました。
 
右岸の管理事務所と艇庫・インクライン。
 
ダム湖は『くりやま湖』で総貯水容量は320万立米。
 
放流するオリフィスゲートと減勢工。
 
横長ダムのため減勢工も横長。
 
北海道には横長ダムは多いのですが、さすがに往復1キロ歩くのは疲れます。
一方ダム下のパークゴルフ場の芝生が夕陽に映えて非常に美しいのが印象的でした。
ダム建設に合わせて周辺が公園として整備される例は各所で見られますが、その多くはあまり利用されず荒廃しているところも散見されます。
しかし栗山ダム下のゴルフ場は平日にも関わらず地元のシニアを中心に大盛況、少子高齢化が進む中愛されるダムの貴重な成功例ではないでしょうか?
 
(追記)
栗山ダムには洪水調節容量が配分されていますが、治水協定により台風等の襲来に備え事前放流を行うための予備放流容量が配分されました。
 
0152 栗山ダム(1515) 
北海道夕張郡栗山町本沢
石狩川水系ポンウエンベツ川
FNW
31.9メートル
540メートル
3200千㎥/2700千㎥
北海道建設部
1994年
◎治水協定の締結されたダム