「幽霊探偵とポーの呪い」アリス・キンバリー
3巻目を借りてきました。
楽に読めます。
日本の最近の時代小説の流れは、アメリカとは無関係かと思っていましたが
よく考えるとシャーロット・マクラウドの推理小説は和田はつ子さんとか高田郁さんの料理シリーズに似ているような気がする。
講談社ランダムハウス文庫にはこうした軽く読める推理小説が多いようで
アメリカも日本も基本は変わらないのかもしれない。
あと、文字が比較的大きめなのもうれしい。
さて肝心な内容だがほかの作品と比較すると、いろいろ唐突な感じが否めません。
だから、登場人物に感情移入がしにくい作品となっています。
蛇足ですがシャーロット・マクラウドさんが亡くなっているとは思いませんでした。未訳の作品が気にかかります。
「メモリー・ラボへようこそ」梶尾真治
梶尾さんの作品の中で読み落としていたもののひとつ。
人の記憶を保管できる機械にまつわる中篇2つが収められている。
正直言って、梶尾さんの作品の中で出来がいいほうとは思えないけれど、好きな作品です。
特に表題作は、気に入りました
似たような話はSF映画で観た記憶がありますが、タイムマシンものと同じで設定の面白さはすぐに普遍化してしまいます。
この作品の面白さは普遍化した設定の中でどうドラマを作っていくかというところに視点が移っている点だと思います。
山口瞳の短編に葬儀のときだけしか会わない男女を描いたものがあったけど、まあ、メモリーラボもそうした設定のひとつだと考えれば、この小説の面白さが見えてくると思う。
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