演劇書き込み寺

「貧乏な地方劇団のための演劇講座」とか「高橋くんの照明覚書」など、過去に書いたものと雑記を載せてます。

なぜ、発声練習が必要なんでしょう

2009年10月19日 12時37分56秒 | 基礎練習
「なぜ、発声練習が必要なんでしょう」問いかけに、前回に引き続き、がんちゃん@お母さん からコメントをいただきました。


>★大きな声が出るようになる.
>(高校の頃,腹式でやる発声法を指導されて練習してました.まず声が小さいと何を言っているのか見てる人に聞こえない.)
>★カツゼツ(漢字が出ない~)がよくなる.
>(また別にカツゼツの練習教材?もありますが,とりあえず発声が基本かと.これも口が回って?いないと見てる人が何を言ってるのか聞き取れない.)
>★テンションが上がる.
>(芝居にはテンションが必要です.大きな声出すと,それだけでテンションがあがる.)

今回は、半分正解で半分はあたらずしも遠からじと、いうところでしょうか。

まず、大きな声がでるようになる、ということですが、よく考えると大きい声でなければ聞こえないのでしょうか。昔、宇野重吉さんの「にんじん」という芝居を観ましたが、お世辞にも大きい声とは思えませんでしたが、後ろまでちゃんと聞こえました。

響く声である必要はあると思いますが、大きい声である必要はないと思います。

よくやる間違いは、台詞を言うときのトーンと違う声で発声練習をしている場合です。それって、役に立つのでしょうか。

教えているときは、大きい声でなくていいから
口の形を注意して、響く音を探すように言っていました。
あと、呼吸。

腹式でなくていいので
長く呼吸が出来るように、いくつか訓練をしていました。
芝居の台詞は、日常の会話と違ってセンテンスが長いので
同じ調子で息を吐けないといけません。
一息でどれだけ長い台詞を言えるのかが結構重要なのです。
大きい声が必要なのではなくて
自分の声をコントロールできることが必要なのです。
詳しくはかめおかゆみこさんの「演劇やろうよ」を読んでください。
大体同じ意見です。

とはいうのもの、口角を上げる口の形作りとか
呼吸の練習をその年の春に、重点的に教えるのですが
なぜか人気がなくて、いつの間にか
大声を上げる、(私からするとあまり意味のない)練習に戻ってしまいます。

これは、「テンションが上がる」というところに起因すると思います。
大声を上げるのは気持ちがいいのでしょう。

実は、滑舌のほうが重要なんだと私は思っているのですが。

明日は「なぜ、滑舌は重要か?」です。

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