すべての争議の早期全面解決を! 裁判所・労働委員会は公正な判断を行え!
許すな企業の横暴! なくそう解雇・差別・長時間労働! 安心して働けるルールの確立を! ストップ安倍改憲! のスローガンを掲げて争議関係企業への抗議・要請。
同時に、係争先の裁判所、労働委員会に対しても公正・公平な判断を求める要請もおこないました。
明治乳業争議団も株式会社明治(京橋エドグラン)前に於いて、松田克也社長に向け186名が結集し、中労委命令の立場で長期争議解決を求めました。
主催者挨拶 東京地評・白滝副議長
明治乳業は1960年代に入り、増産体制を強化して巨大工場を全国に次々と建設、操業してきました。高校新卒者を次々と採用しましたが、その労働条件は劣悪そのものでした。7畳半の寮に4人も詰め込むタコ部屋生活、早朝6時から深夜に及ぶ変則勤務、冷たい冷蔵庫内の厳しい重労働が続き、身体疾患,精神疾患が相次ぐ異常な職場環境でした。
そのうえに、「企業間競争の激化」を理由に、人員削減に走ります。千葉県市川の工場では3分の1以下に生産ラインを縮小するなど、猛烈な人減らし合理化を強行。それに反対する労働組合員に不当な差別攻撃を行ってきました。組合活動家は「余剰人員」扱いし、仕事を与えずに、毎日草取り、ゴミ拾い、ドブ掃除など、嫌がらせを繰り返しました。
その間に、たたかわれた明治乳業に関する労働争議は全国で12件にも上ったほどの、組合つぶしと労務管理の強化、人権蹂躙と差別を繰り広げてきました。
不当な解雇、隔離、差別、労働安全問題でも数々の危険な事故が発生しています。
1985年、明治乳業の異常な企業体質の根幹に迫る戦いとして、市川工場をはじめ、北海道から九州までの全国の事業所から64人が立ちあがっての、大型争議に発展しています。じつに35年近くの長期間にわたる争議が続いていますが、会社は解決に向かう姿勢を見せていません。
この間に、明治の製品に不祥事件が相次いでいます。合理化をさらに強化し、工場を縮小してきたことがその背景です。
また、現在の職場では、昇給昇格の差別が深刻に広がり、そして過密労働によってトイレになかなか行けない。休憩時間取れない、昼食もとれず体調を崩すなど、合理化と労務管理強化による問題が横行しています。こんな状態で働いていては、安全な食品の提供は困難です。株式会社明治は、長期にわたる争議を終結させることが社会的な責務です。
日本経済は悪化の局面に至っています。今後、大企業のリストラや下請けいじめが強まる恐れがあります。一方では大企業の内部留保が毎年積みあがり、450兆円に届こうとしています。しかし労働者の賃金は、先進国で唯一あがっていません。むしろ下がっています。この秋に政府は、解雇の金銭解決や日雇い派遣労働の緩和など労働者を使い捨てる法律を検討してきています。絶対に許せません。暮らせる賃金、差別のない処遇と権利が守られる法制度を勝ち取らなければなりません。
労働者の権利と処遇を守ることこそ、日本経済にとって大切です。とくに食品にかかわる産業での安全安心を守ることは絶対です。労働者が生き生きと働ける明治の職場をつくる運動をすすめましょう。東京地評は連帯してたたかいを支援します。
連帯挨拶 明治乳業争議支援共闘会議・松本議長
明治乳業争議支援に、御多忙中に駆けつけていただいたみなさんに感謝申し上げます。明治HDの川村和夫社長と松田和也(かずなり)社長に明治乳業争議の話し合いのテーブルにつくことを求めます。
争議の本質は何か。利潤第一の明治乳業は、食の安全と労働者の人権を守ることを求める労働組合を潰すため、赤差別、賃金差別を徹底し、大阪工場の糸賀久さんが年収200万円の賃金差別を受けました。
苦節34年、ようやく潮目が変わり、中労委は賃金差別も人権侵害も認め、会社に話し合い解決を求めましたが会社が拒否、続く、東京地裁は裁判長が二度にわたり和解勧告をしましたが、これも会社は拒否し、今、東京高裁でたたかっています。
その結果、労働争議を解決しない企業は疲弊するとのジンクスどおりの展開になっています。株価は低迷し、明治HDの2019年4月~6月決算は、純利益15%減です。業績をリードしてきた高カカオチョコは脳の若返りに効く、R-1はインフルエンザに効く、との嘘の宣伝が衆参国会で追及され、ばれたからです。
行き詰まった結果がリストラの嵐です。根室工場、北陸工場閉鎖などを打ち出しました。行き詰まりの打開策として、明治は150億円投資してオリンピックのゴールドパートナーになり、食材を売り込もうとしています。しかし、賃金差別など人権侵害をする会や食の安全を守らない会社の製品は、食材提供基準違反で通用しません。
また、中国に新工場設立など、世界に打って出ようとしていますが、食品事故多発、労働争議多発のブラック企業は世界に通用しません。その結果が、明治の海外売上高比率は5%で低迷のままです。
みなさん、明治乳業争議団65人中、すでに15人がならず者の烙印を押されたまま、無念にも他界しています。平均年齢も75歳を超え、これ以上の長期化は、人道上も許されません。
市民のみなさん、労働争議というのは、労使が話し合わなければ解決しません。亡くなった明治乳業の重鎮、島村靖三名誉顧問は、私たちの要請に、争議が早く終わるといいねと遺言を残しています。ところが、明治は、いっさいの話し合いを拒否しています。
明治乳業争議の本質は、赤差別、共産党差別事件です。今は、パワハラ禁止法も成立しています。また、共産党を差別する、共産党を除くという路線は破たんし、今は市民と野党の共闘で共産党を含め、野党連合政府をつくる時代です。大企業の赤差別、賃金差別で唯一残っているのが明治乳業争議です。明治は社会から包囲され孤立しています。
市民のみなさんにお願いします。私たちは断腸の思いで明治製品の不買を決断しました。不買行為は、ボイコットさんが提唱した消費者の正当な権利です。森永ヒ素ミルク事件もお母さんたちの不買で解決に追い込みました。ご協力、よろしくお願いします。
連帯挨拶 埼労連・諸井常任幹事
東京地評争議支援総行動明治京橋エドグラン前宣伝行動に結集された仲間のみなさん大変ご苦労様です。エドグラン前、ご通行中のみなさん、しばらくお騒がせしますが、どうぞ私たちの活動にご理解いただけるよう、あらためてお願い申し上げるところでございます。
ただいま、紹介いただきました、埼玉県労働組合連合会の諸井と申します。そして、本日は 明治戸田工場のある戸田から「明治乳業争議を支援する戸田の会」の仲間も駆けつけていることも紹介します埼玉の10万人を超える労働者が結集する労働組合の仲間を代表し、一言この場を借り発言します。
さて、先日の9月14日、埼労連定期大会がありました。大会では、明治乳業争議について組織をあげて、支援することを確認しました。さらに明治の争議は労働者全体にかけられた攻撃であると確認したところです。
原告のみなさんは、30年をこえる職場内での 賃金・昇格差別を受けていたわけです。「この理由は何ですか」と問いたいです。
原告の皆さんが、他の労働者と相対的に仕事をさぼっていたのですか。そんなこと、この間の労働委員会、裁判所は言っていないわけです。やっぱり、理由は労働組合活動なのです。そんなことは許されないわけです。だから、私たちは、このたたかいは、労働者全体への攻撃であるとしたわけです。
明治の経営者のみなさん、この間の労働委員会や裁判所は「付言」で不当労働行為を認めているし、労使により話し合いで解決して下さいといっているわけです。 どうか、話し合いましょうよ
「不買運動」最近色々なところで耳にします。明治は、東京オリパラのパートナーを結んでいるようですが、かたやこのような不誠実な対応をしているし、この間、埼玉県の明治戸田工場でも21歳の女性が、二人作業を一人で作業させられ機械に挟まれ死亡するなどの労災事故や埼玉県の和光市内の小学校牛乳異臭事件などの「食の安全」を置き去りにする不正行為も明らかになっているわけですから「不買運動」も私たちに大義はあるわけです。
最後に明治乳業争議の解決にむけ、最後まで地域から、職場から支援を広げ全力で支援すること訴え、埼玉からの発言とします。ともに最後まで頑張りましょう。
この他にも、江東区労連・中村事務局次長からの連帯挨拶もいただきました。
争議解決に向け争議団・小関団長の決意も表明されました。