明治乳業争議団(blog)

働くルールの確立で人間性の回復を!

冷雨の中 第46次座り込み行動を敢行し、東京高裁「職権和解」に双方真摯に向き合うことを求める

2019年11月21日 10時04分53秒 | お知らせ

10月26日、冷たい雨天の中14団体35名の参加で30分間スタンディングの訴えを行いました。 (第46次時点延べ=67日間、1236団体、2636人 91時間20分)

高裁第3回口頭弁論期日に於いて、「職権和解」の訴訟指揮があったことを報告し、株式会社明治・松田克也社長に解決に向け真摯に向き合うことを、支援共闘会議松本議長、控訴人井村副団長、争議団小関団長が訴え呼び掛けました。

控訴人・明治乳業争議団 井村隼啓副団長

 9事業所64名争議団員の内15名が解決の日を見ることなく無念の思いで亡くなってしまっています。明治の不当労働行為は非難を免れ得ない、賃金格差も紛れもない事実と認定した中労委命令に基づき、明治は争議を解決すべき立場が求められている。それに拒否し続ける明治に対して、争議が解決するまでは、明治の製品は 「買わない」 「飲み・食べない」を訴え広めるステッカーを胸に掲げ、35年争議を終わらせるため大阪でも奮闘することを訴えました。

明治乳業争議支援共闘会議 松本悟議長

 明治HDの川村和夫社長と松田和也社長に和解で解決することを求めます。中労委は賃金差別も人権侵害も認め、会社に話し合い解決を求めましたが会社が拒否、続く、東京地裁は裁判長が二度にわたり和解勧告をしましたが、これも会社は拒否し、今、東京高裁が職権和解勧告をし、これから話し合う段階です。

市民のみなさんにお願いします。私たちは断腸の思いで明治製品の不買を決断しました。不買行為は、ボイコットさんが提唱した消費者の正当な権利です。森永ヒ素ミルク事件もお母さんたちの不買で解決に追い込みました。ご協力、よろしくお願いします。

 今、食品企業に求められていることは、食の安全を守ることと、社員の人権、尊厳を守ることです。 社員・消費者・酪農家・商店・株主のみなさんに訴えます。私たちはこのあらゆる争議が解決するまでたたかいます。

明治乳業賃金昇格差別撤廃争議団 小関守団長

 明治乳業差別事件の最大の争点は「労組法27条2項(除斥期間)」の形式的、機械的運用の可否にあります。この事件で中労委は「格差(差別)の存在」と「不当労働行為」を認定しながら、その事実は10年以上も前に生じた行為であり、労組法の除斥期間を過ぎたものは救済の前提を欠くとして「棄却」としました。これは累積した賃金格差を救済する道を閉ざすものであり、同法の機械的運用は不当の極みであるとして控訴したものです。

 東京高裁定塚裁判長は第3回口頭弁論(10月15日)で、事件の真相を明らかにする4証人採用を却下し「結審」を宣告して判決日を指定(1月30日)した上で、「職権和解」で進める訴訟指揮を執りましたが、控訴人等に対しては極めて厳しい内容であります。しかし、争議団としては、35年争議に相応しい内容での解決をめざして奮闘することを決意し訴えました。

【松田社長への申入れ】は以下です。

                             2019年10月26日

株式会社 明治

代表取締役 社長 松田 克也 殿

                       明治乳業争議支援共闘会議

                          議 長  松本  悟

                       明治乳業賃金昇格差別撤廃争議団

                          団 長  小関  守

申 入 書

━━ 高裁「和解勧告」を契機に長期争議の終結に向けた実りある対話を求めます

松田社長、35年争議に相応しい解決について当事者企業として検討してください━━

 すでにご承知と推察しますが、東京高裁21部(定塚裁判長)は第三回弁論期日(10月15日)をもって結審とし、併せて職権で和解を勧告するとの指揮を執りました。その後、それぞれの代理人らが裁判長と面談し、裁判所が考える「和解」の内容が示され、それを持ち帰って双方で検討しているのが現在の局面です。私たちは、中労委「付言」の内容や地裁での和解に続いて、高裁も長期化している事件の実情を前提に和解解決を勧告したことを正面から受け止め、今後も和解解決に向けた指揮に誠実に対応し、長期争議の終結に相応しい解決内容での全面解決をめざして努力する決意です。

 貴社は、何度となく繰り返された労働委員会や司法からの「和解解決」への道筋を、代理人に直ちに拒否をさせるなど解決への門戸を頑なに閉ざしてきましたが、今回は「持ち帰る」との姿勢を示されたことを、私たちは解決への一歩と受け止めています。

 しかし、裁判長が考えている解決内容は、長期争議を必死に頑張ってきた当事者らには極めて厳しいものであり、明治乳業争議の歴史的経過や、中労委命令「付言」に象徴される争議の到達点を、全く考慮しないものとなっています。私たちは、和解への訴訟指揮を大事にしながら、粘り強く貴社及び裁判長に理解を求める決意です。

 私たちは、長期争議の全面解決に相応しい解決内容をめざし誠実に努力します

 ご承知の通り中労委命令「付言」は、集団間格差の存在を「紛れもない事実」と認め、不当労働行為意思に関しても「会社は非難を免れ得ない」としました。すなわち、明治乳業時代の異常な労使関係について明確に判断したうえで、「当事者双方の互譲による合意をもって解決すること」への道筋を示しました。この「付言」の内容は地裁の和解提起にも生かされ、そして高裁の和解勧告にも反映されるべき内容と考えます。

 貴社は、「付言」には「法的効力は無い」とか、現在も争われている事件の到達点や、都労委に残留する39件の存在も無視し、「争議は終わった」として一切の話合いも要請も拒否しています。しかし、和解勧告のなかで定塚裁判長が、「争議が長引いていることが会社にも影を落としている」と述べているように、人道上も放置が許されない異常な長期争議を、「負の遺産」として清算すべき絶好の機会ではないでしょうか。

松田社長、長期争議の全面解決に相応しい解決内容の検討を心底から要請します。

以上

 

 

 

 

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