明治乳業争議団(blog)

働くルールの確立で人間性の回復を!

明治HDが抱える労働争議の解決を、浅野社長「意向に沿えない」と株主総会で回答

2014年07月09日 10時19分28秒 | お知らせ
2014年6月27日、明治HD第5回株主総会が開かれました。

全国事件の都労委命令(不当命令)を懐に、争議終結へ背く浅野社長(株主総会で会長に)
ただひたすらに、争議の引き延ばしを行っていることを許せない。 
 
 市川事件(32名)に対する東京高裁が認定している、「無視できない有意な格差の存在」「申立人らの主張が妥当とする余地がある」とした、事実を認定していることにすら目を向けない。
全国都労委事件命令の「疑惑」すら持たれている事件です。

 以下、事前質問書と回答をそのまま紹介します

社長が交代されることを契機に「負の遺産」である労働争議の全面解決を求める質問

 (株)明治の異常な企業体質の一つに、1960年代から労働争議が続いていることがあり、現在
でも3件が争われています。当然のことですが、健全な企業として飛躍するためには、差別・人
権侵害が容認される企業体質の改善は、絶対に避けられない課題です。
 今期株主総会を機に明治HD社長が、旧明治乳業の浅野茂太郎氏から旧明治製菓の松尾正彦氏
に交代されます。これを絶好の機会として、旧明治乳業の時代から半世紀近くも続いている、労
働争議の耐えない企業体質が、全面的に見直されるべきではないでしょうか。

1) 市川工場事件への東京高裁判決は、会社の労組活動への支配介入の事実を「笠原ファイル」などの秘密資料を引用して判断し、申立人らの「差別的な成績評定が組織的に行われていた」との立証にそう事実認定を行い、① 申立人らの集団性、② 集団間の「有意な格差」、③不当労働行為意思についても、「妥当すると見る余地はある」と判示したのです。
 この事実認定を真摯に受け止めるならば、経営陣の判断によって長期に及ぶ労働争議の全面解
決への道筋は直ぐにでも開かれるのですが、いまこそ決断をすべきではないでしょうか。 

2)厳しい経営環境を率直に判断するなかで、「労働争議を抱えている場合ではない」との指摘
があります。厳しい経営環境を脱却するためにも、不幸にして長期化している労働争議の解決に
向け、その道筋を切り拓くべきだと私たちは考えています。
 経営陣は29年にも及ぶこの長期労働争議の一方の当事者として、自然消滅などは絶対にあり得ない労働争議の終結を、どのように考えているのか、明らかにしてください。

3)多く争われてきた大企業争議は、ほぼ全ての事件が話し合いによる和解解決で終結しており、
明治乳業争議がこの種事件では最後に残された大型争議です。
 異常な労働争議のさらなる長期化を避けるためには、今期株主総会を契機とした局面が絶好のタイミングだと私たちは確信します。経営陣の考えを明らかにしてください。

事前質問書への回答
金子取締役

 株主様がおっしゃっておられる明治乳業争議についてご説明申し上げます。
 それは平成6年1994年に当時の明治乳業の9つの工場の従業員32名が申し立てた訴訟と、その訴訟に先行して行われた市川工場従業員32名が申し立てた同種の訴訟の2つを合わせて明治乳業争議とおっしゃっています。
 先行して審議された市川工場の事案に関しては、東京都労働委員会、中央労働委員会、東京地方裁判所、東京高等裁判所、最高裁判所のいずれもが明治乳業の主張を全面的に認め、申立人らの昇給昇格は人事諸制度にもとづいて公正公平に行われているとのご判断をいただ、平成21年2009年2月最高裁判所で申立人らの上告は、上告棄却、上告不受理の決定となりました。
明治乳業が勝訴し不当労働行為の事実はないとした司法判断が確定しております。
申立人らの方々には、司法判断が最高裁判所で確定した以上は、それに従っていただきたいと考えております。
 また、9つの工場の事案につきましては、先行して行われていた市川工場訴訟の申立書をそのまま添付する形で東京都労働委員会に申し立てられた訴訟であります。
同訴訟につきましても会社の主張を全面的に認めていただき平成25年2013年7月東京都労働委員会から申立人らの昇給昇格は人事制度に基づいて公平公正に行われており不当労働行為意思に基づくものと認めることは出来ないとの会社勝訴の命令をいただいております。
 申立人らの方々は、東京都労働委員会の命令を不服として中央労働委員会に再審査を申し立てておりますので、株式会社明治は今後とも公正なる第三者機関において真摯に会社の主張立証をしていく考えであります。
 明治グループでは、社会に申し立てられた係争案件に関しましては、公正なる第三機関に於いて真摯に会社の主張立証を行ったうえで、そのご判断を求めていくことを基本方針としております。
 こうした考え方により、個別的労使関係の紛争に対処していくことは、株主の皆様を初めてとして、ステークホルダーの方々や明治グループの商品をご愛顧頂いているお客さまにも十分にご理解いただけるもであると考えております。
 以上、ご説明申し上げました。

<争議に関する会場質疑は次回へ続き>


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明治HD浅野社長経営不振を棚上げ、責任を現場に転嫁せず責任をとれ!

2014年07月05日 19時34分58秒 | お知らせ
明治ホールディングス第5回株主総会に参加して

2014年6月27日、ザ・プリンスパークタワー東京を会場として開催された

事前質問書への不十分な回答を紹介していきます。
第一報は、

 浅野茂太郎社長は事前質問書には回答を避け、仕組んだ株主の質問を通して、自己責任を回避するするためにビジョンのポイントを紹介しながら、達成に至っていない経営上の失敗を正当化するために、その穴埋めを労働者に求める姑息な言い訳のビジョンを述べ「責任回避」の弁明を演じた。
 
 2009年4月「明治乳業」「明治製菓」が経営統合し、「相乗効果」を求め2010年9月にぶち上げた「2020ビジョン」は、早や5年を経過しつつも当初の「相乗効果」を生み出すことも出来ずに目標に遠く及ばない。
当初の水準のまま折り返しの年度で総会を迎えた。
 経営統合からこの5年間、海外への市場拡大を謳ってもままならない中で取った措置は、2011年4月「事業再編」をおこない「新資格制度」を導入して労働者に犠牲を強いてきている。

 第5回株主総会質疑の最後の発言株主に、敢えて、浅野社長の最後の務めとして、達成に近づかない2020ビジョンの「言い訳」と自らの経営責任を棚上げするとも捉えられる発言のお膳立てをつくり、事業再編の経過からも利益が上がらない現状と状況から、なおかつ労働者への犠牲を伴うことに含みをもって、経営陣だけでは達成できない課題だ、と「責任放棄」。
 
 この5年間労働者のみなさんは、一生懸命働いてきたし働いています。
 この余に及んでのこの時期に、経営能力からの失敗を、全社、全部門で乗り切れと責任転嫁し、もっともっと一丸となり目標に向かって働けと全労働者に責任をなすりつける話しを行った。

 
 10年間のビジョンを残る5年間で達成させるという強硬策がどのような方策で出てくるのでしょうか。
 
 本来なら、これまで達成の足掛かりをつくることが出来なかった、ビジョンの作成にあたった一代目佐藤尚忠、二代目浅野茂太郎両社長の経営上の失敗を、私が必ず取り戻すという意気込みを新社長・松尾正彦氏が語るべきことと強く感じたところです。 

浅野社長の話を紹介して置きますが、どの様に捉えるかは貴方の自由です


 2020ビジョンと云うのは、2010年の9月現状の株式会社明治、明治製菓ファルマに旧の明治製菓、明治乳業を改変するという会社再編の発表をするに当たりまして、2020年に向けて明治グループの目指すいわゆる技能というものをですね世界、世間でいうモチベーションして、これにもとづきまして3カ年ごとの中期経営計画、3年度の事業計画を達成していくことであります。
 
 この2020ビジョンのポイントは、事業強化のポイントは、
 一つとして、菓子、乳製品事業に於きましては、国内のリーディングカンパニーであり続けること、まとめて簡単にいいますと強い事業はより強くしようということであります。

 二つ目に国内における健康、栄養分野を成長させよう。

 三つ目に、医薬について海外事業を拡大しよう。二と三は、成長事業を育成伸ばしていこうということであります。

 四つ目には、薬品に於いては感染症治療薬、中枢神経治療薬、ゼネリック医薬品で国内のリーディングカンパニーをめざそうと、これはスローガンとして、ゼネリックファームと云うふうにしております。この様に強化するポイントをつくってビジョンをつくっておるものであります。
 
 これに対してじゃあ実現の意気込みはどういうことかと申しますと、このビジョンそしてこれを裏づけます中期経営計画を進めまして、

 それぞれ達成にはですね「トップの掛け声」だけでは駄目であろうと云うふうに考えております。全社・全部門もその気になってそれぞれの持ち場立場で力を尽くすことが大切であります。

私を含めまして経営陣は、社員が思い切って仕事が出来る環境つくりを心がけていくことが大切と考えております。
 その中から達成への道筋も出てくるものと考えています。数字のイメージとしましては売上高1兆5千億、営業利益5%以上を掲げておりますけれども、売上高については数字にこだわらずその中身をですねしっかり見ていきたいと思います。それから数字の面では営業利益5%以上の実現に重きを置いてですね取り組んでいきたいということでございます。以上、2020ビジョンについてご回答申し上げました。

(社員株主大きな拍手)
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