毎日が夏休み

LEAVES THAT ARE GREEN TURN TO BROWN

17ページ 6行目 229

2018-03-09 22:46:46 | 本 3

 

今年は閏年ではなかったので、2月19日以来の17ページシリーズとなりますが、

まるっきり冊数はいっていません。

例の「小説フランス革命」にひぃひぃ言いつつも断念できず、

飛ばしに飛ばして読んでいるのに、飛ばしても飛ばしても飛ばしても終わりが見えない。

永遠にこのループから抜け出せないのではないかという日々でした。

それでもなんとか全12巻中10巻まで読み終え、

残り2冊は私が利用している図書館に蔵書がないため、取り寄せとなり、

その合間にちょっと一息、結局関連本になってしまうのだけれど、

「小説フランス革命」から離れ、というか、佐藤賢一節からやっと逃れられる口実をみつけ浸っています。

 

ではいつものように、この期間(2月19日~3月9日)に読み終えた本の17ページの6行目をアタマから書き写し、

あとは感想にも紹介にもならない雑文です。

 

 

 

 

 

 

 

 ジロンド派の興亡 小説フランス革命7/佐藤賢一

ロラン夫人は譲ろうとは思わないのだ。

 

 

 

 共和政の樹立 小説フランス革命8/佐藤賢一

「フレロン夫人とロベール夫人は」

 

(槍の先の首はアントワネットではなくランバル大公妃。興味のある方は検索してみてください。

 どれだけ当時パリが残虐で暴徒化していたかがわかります)

 

 

 

 ジャコバン派の独裁 小説フランス革命9/佐藤賢一

 エベールの場合、サン・キュロットへの共感は感傷的な理想論ではなく、また人権思想の論理的帰

 

 

 

 

 粛清の嵐 小説フランス革命10/佐藤賢一

それこそ寝る間も惜しんで、人民に呼びかけたんです。だって、協力してもらおうと思ったら、こち

 

 

 

大胆にも4冊まとめて。

前にも書きましたが、フランス革命というと、バスチーユ陥落に始まり、ヴェルサイユ大行進、

王一家のヴァレンヌ逃亡事件、そしてギロチンと浮かぶのですが、

即処刑ではなくこのギロチンまでずいぶん長いですし、

ギロチン後も延々と続くんですね、もうフランスわやくちゃな時代です。

飛ばし読みしながらですが、内憂外患という言葉を習ったよなと思い出しました。

国内暴徒化、外国は攻め込んでくる。

 

ついつい現代の感覚で読んでしまうのですが、この時代にはこの時代なりのものさしというものがあり、

また市民階級の大部分の識字率が低かった。

テレビもなければラジオもない。

出来事は新聞や雑誌で世間に出回るけれど、字が読めない人が多いため、

わかりやすく漫画劇画でデフォルメされたものが巷にあふれ、激情し、

怒りの矛先、落しどころ、憎しみの渦で押さえが利かなくなる。

その民衆を利用して煽り、新たな権力を手に入れようとする者、派閥間の争い、そして死刑。

フランスって、こんな歴史から学んできた国なんですね。

まぁこの本は小説ですから、人物像にはいろいろ云々あるでしょうけれど、

小説といえど史実には忠実でしょうし(ルイ16世は死刑になりませんでしたなんて通じないわけで)、

ぐずぐずぐだぐだ長すぎるくらい長いけれど(佐藤さんごめんなさい)、

知らずに読まずに棺桶に入らなくてよかったよなと。まぁ知らなくてもそれはそれでいいのだけれどね。

勉強になるというより、国の歴史、成り立ちってすごいよなと。

 

それと、佐藤さんはルイ16世がきっと好きなんだろな。あとミラボーも。

ルイ16世といえば愚王、鈍い、優柔不断と悪いイメージが強いけれど、この本のなかでは違っている。

逆にマリー・アントワネットに関してはあまりよく思ってないんだろうなと感じるし、

フェルセンはもうぼろくそに書かれている。

まぁ小説なのだけれど、そこらへんってどうなのかな。

リチャード三世もそうだけど、どうなんでしょね、本当のとこは。

 

 

 

 

 

 ルイ十七世の謎 フランス革命に消えた王子/桐生操

二人の武装警吏が同乗し、サンテール将軍が一行の先頭に立った。おびただしい歩兵部隊、騎兵

 

図書館に本の返却に行き、ぱっと背表紙だけで借りてきてしまった。

あれですね、これは大失敗でした。

まず申し訳ないけれど桐生操さんの本は敬遠していたのと、書かれた時期が古かったこと。

ご存知の方もいらっしゃるとおもいますが、

タンプル塔で死んだ少年はルイ17世(ルイ16世とアントワネットの息子)なのか、すりかえられた偽物だったのか、

これってDNA鑑定の結果が出たんですよ、あれは何年だったか、調べればでてくるはずだけど。

そのタンプル塔で亡くなった少年の心臓と、

ハプスブルグ家の女系の子孫の遺伝子とアントワネットの実姉の毛髪の遺伝子を調べた結果、

心臓はルイ17世のものという結果がでています。

ルイ17世=ノーンドルフ説が有力だったのですが、鑑定の結果 違うとでた。

で、この本はそのDNA鑑定以前に書かれていて、まぁ、その、すりかえられた説方向をさしているというか。

鑑定結果が出ていることを知らずに読むと、あらたなミステリーとして読めたのかもしれませんが。

本って、こうやって残ってもしまうんですね。

 

 

 

 

 

 25年目の「ただいま」5歳で迷子になったボクと家族の物語/サルー・ブライアリー 舩山むつみ訳

から養子としてやって来た子どもたちに会った。自分と同じ境遇の子どもたちとヒンディー

 

 合間に読んだ、通常の迷子レベルからかけ離れた桁違いの迷子になってしまった少年サルー5歳。

インドの貧困の底辺の生活をしていて、自分の名前すら間違えて覚えていた。

サルーではなくシェルウ、覚えている地名もジネストレイではなくガネッシュ・タライ。

保護されたものの、身元がわからず、施設入所、オーストラリアの家庭へ養子となる。

その後、25歳のときグーグルアースで自分の記憶をもとに、駅、鉄路を調べることをはじめ、

5年後にやっと自分が住んでいた町をパソコンの画面のなかに発見する。

我慢できずにインドに渡り、その町を訪ねると、母親が一人でその土地にまだ暮らしていた。

再会。

再会出来たのは喜ばしいことなのだけれど、余計なことをあれこれと考えてしまい、

今頃彼はインドの家族はオーストラリアの養父母はどうなったのだろうと。

 

 

そろそろ「小説フランス革命」の11巻12巻を取り寄せてもらわなければ。

苦しいけれど、最後まで読むぞ。けど、先延ばしにしたいぞ(笑)。

以上、229回目でした。

 


17ページ 6行目 228

2018-02-19 22:19:19 | 本 3

 

更新が滞りがちなこのごろですが、

このシリーズの日となるとやはりやらなければならないかなと、

いつものごとくたいしたこと書けやしないのですが、こうやってパソコンに向かっている次第であります。

 

小説フランス革命(単行本12巻、文庫本18冊)を読み始めてはみたものの、

ぽんぽん進む巻と、全然進まず何日も抱えてため息ついている巻とかなりムラがあり、

この先どうしようかと、進まぬ場面ではやめる方向に、加速度的に面白い場面では全巻読破できるような気にもなり、

さらに「寄り道本」のほうが面白かったりして。

苦難の小説フランス革命。

 

ではいつものように、この10日間に読んだ本の17ページの6行目をアタマから書き写し、

あとは感想にも紹介にもならない雑文です。

 

 

 

 

 

 王の逃亡 小説フランス革命5/佐藤賢一

ー行きは、あくまで静養目的で望んだものだ。そう弁明を叫びたいのは山々だったが、今度もルイは

 

 

 

 

 フイヤン派の野望 小説フランス革命6/佐藤賢一

「もとより望み薄な話ではあったがね」

 

 

2冊まとめて。これで小説フランス革命第一部が終了。

フランス革命というと、バスティーユが陥落して、王一家がヴァレンヌに逃亡するも失敗、

パリに連れ戻されタンプル塔に幽閉、処刑だと思っていたけれど、そんな簡単な流れではなかったんですね。

簡単な流れでない分、本の進み具合もなかなかすいすいと話は進まず、

6巻のフイヤン派の野望は何日かかったことだろう。

ロベスピエールがぐずぐずというかいじいじというか、耐えられなくなりかなり飛ばし読みをしてしまいました。

そのかわり5巻に関していえばこれが面白い。

今7巻を読み終えそうなところなのだけれど、これもルイ16世が出てくると俄然面白くなってくる。

なんでだろ。

第一部をなんとか読み終えたので、第二部の最後まで行きたいものだけど、

6冊読んできて思うにはムラがすごくあるのよね、読みやすくどんどん進む部分と、

終始ぐずぐずとして進まない部分の差が激しい。あくまでも個人的な読み方で感じることですが。

臨機応変、飛ばすところはぶっ飛ばしてしまおうかなぁ。

 

 

 

 

 

 フランス革命の肖像/佐藤賢一

 

17ページはベンジャミン・フランクリンの肖像画。

 

小説フランス革命の副読本というか、この本で登場人物の肖像画を見ながら小説フランス革命を読んだりしてたのですが、

あれ?こっちの本だけで十分読ませてくれたりして。

面白いというか、やはりいくら「デムーラン」と何度も出てきても、ただのカタカナの名前と、

デムーランってこんな顔をしていたんだというのとでは雲泥の差で、生きていた、息をしていた人なんだと実感。

ちなみに暗い目をしたいい男である。ちょっと萌え。

当時は写真なんてものがない代わりに肖像画で顔を売っていたようで、

王侯貴族以外でもかなり残っているらしく、この本はちょっとおすすめです。

 

 

 

 

 

 パリの断頭台 七代にわたる死刑執行人サンソン家年代記/バーバラ・レヴィ 

 ただし水路の場合は何艘かの舟であっても馬一頭分の積荷に相当すれば同じ。同一量の荷

 

 

こういう本を読んだと書くとなんだか誤解されそうですが、

サンソンはルイ16世の首もマリー・アントワネットの首も、デムーランもロベスピエールの首も落とした人物です。

どうも私は死刑そのものより死刑になった人、執行した人が気になってしまうんですね。

アン・ブーリンにしろメアリー・スチュアートにしろ、マリー・アントワネットもそうだけど。

そもそも首を刎ねるなんてなんて残酷なと思うかもしれませんが、

王侯貴族にしか許されなかった特権、もっとも苦痛の少ない処刑方法、といわれてもためらってしまいますが。

王侯貴族以外はというと、これはもう惨いものでちょっと書けませんが、

それに比べると斬首刑は苦しみの少ない処刑なのかもしれないけれど、

失敗したらやはりこれはもう大変な苦痛で、

そこで登場するのがギロチンという機械になります。

が、今度は短時間で処刑が終わるので、逆に恐怖政治では処刑にされるケースが増えたとか。

それらの処刑(ギロチンが開発される以前の刑の執行も)を行っていたのが、代々のサンソン家。

今日新書のサンソン本を買ってきてしまった。

なんだかワイドショーでやりそうな「犯人の部屋からこんな本が見つかりました」みたいであれだけど、

私、全然怪しくも危険でもない人物ですので。

断頭台に向かうその気持ちを勇気を考えてしまうのです。サンソンは落とす側ですが。

 

 

 

 

 青春と読書 集英社文庫創刊40周年記念号

 

病院の待ち時間に一冊ぱらっと読了。

薄くて手軽で区切れがよくて助かります。ざっと読むのにはもってこい。

 

 

 次回は小説フランス革命がどこまで進んでいるのか(笑)。

関連する本が面白そうで、ついついそっちに心が動いてしまう。

さらに興味津々(私にとってこれは毒よね)な分厚い歴史本4冊見つけちゃってね、

買おうか買わないか、迷ってしまっています。

手に入れたら満足して積む可能性大なのですが。

 

以上228回目でした。


17ページ 6行目 227

2018-02-09 23:58:58 | 本 3

 

平昌オリンピック、開会式を最後まで観てしまった。

で、選手入場の、国名のプラカードを持って選手団の先頭を歩く女の人(白い網のドレス着用)の姿勢、

なんだかそれが気になり、ついつい目はそちらへ。

結構ばらばら。

しっかり軸のある人もいれば、ちょっと前傾、あるいは反り気味の人も。

綺麗に歩くのは難しい。

そういうところをチェックする場面ではないよなと思いつつも、見てしまうんだな。

 

ということで今日は9のつく日、17ページシリーズの日です。

いつものようにこの10日間に読んだ本の17ページの6行目を書き写し、あとは感想にも紹介にもならない雑文です。

ざざざっと簡潔に。

 

 

 

 

 革命のライオン 小説フランス革命1/佐藤賢一

ても、全国三部会の総意としては二対一の投票結果で、新税案の否決という運びになってしまうので

 

 

 

 

 バスティーユの陥落 小説フランス革命2/佐藤賢一

「なんてったって、元が家具職人の娘だぜ。父親譲りで、気が短いの、短くないのって、なあ、わか

 

 

 

 

 聖者の戦い 小説フランス革命3/佐藤賢一

かわらず、この半年というもの、議員たちは代議制の原理原則を振りかざして、ただ大騒ぎしていた

 

 

 

 

 議会の迷走 小説フランス革命4/佐藤賢一

関が疎かにしてよいのでしょうか」

 

 

 

大胆にも4冊まとめて。

前回登場した「マリー・アントワネットの娘/藤本ひとみ」の中でルイ16世一家のヴァレンヌ逃亡事件のことに触れていて、

実はあのフェルセン(ベルばらね)はショボく、逃亡計画はかなりお粗末だったみたいなことが書いてあり、

調べてゆくと、佐藤賢一さんが「フランス革命小説」なるものを書き上げていること、

私の好きな中野京子さんも「ヴァレンヌ逃亡」という本を書いていることを知った。

「フランス革命小説」なら近くの図書館で蔵書があるのだけれど、

これって単行本なら全12巻、文庫本だと18冊なのよね(笑)。

それで、ヴァレンヌ逃亡が書いてある第5巻だけ借りて読むつもりで図書館に向かったのだけど、

フランス革命って、教科書で教わったことと、ベルばらの部分部分の記憶しかなく、

それくらいの知識でいきなり第5巻だけ読んでいいのかと、自問。

佐藤賢一さんの本は今まで読んだことないし、小難しい本なのか、いったいどんな感じよと、

試しに1巻の出だしを立ち読みしてみたのだけれど、いやだ、これ面白いかもとなり、

結局1巻からスタートしてしまった(笑)。

 

で、1巻2巻はとても面白い。勢いがあるし、全国三部会の招集から球戯場の誓い、国民議会、

バスティーユ陥落と、あっというまに2巻読破。それもメモをとり丁寧に読んだ。

なのに、3巻4巻が、これが全然ぐだぐだなのだ。聖職者の特権剥奪へと話は進むのだけれど、

のらりくらりで、わざと佐藤さんはページを長引かせているのかと勘ぐってしまうくらい、進まず。

そうなると、佐藤さんの文体というか文感というか、これが読みづらくってね。

勢いのあるときはそう気にならないのだけれど、

遅々遅々となると、あの独得の「」のつかいかたとか、もう途中で投げてしまおうかとおもったほど。

それでも次の巻の「ヴァレンヌ逃亡事件」までは読むんだと、なんとか4巻まで読了。だいぶ飛ばし読みしたけれど。

 

フランス革命=マリー・アントワネットの浪費・贅沢という印象が(私の中では)強かったけれど、

マリー・アントワネットの浪費・贅沢自体は一国を潰してしまうほどのものではなく、

ルイ14世時代からのヴェルサイユ宮殿の建築費、アメリカ独立戦争(戦費)、

そして1789年の大飢饉と、もう国家の財政は破綻状態だったらしい。覚えている人はえらい。

そこで三部会を開き、特権階級(第一身分聖職者、第二身分貴族)からも税金を徴収しようとしたものの、

特権階級はもちろん認めるはずがなく、第三身分(平民)が国民議会を開催、パリ蜂起、

バスティーユ攻撃、ヴェルサイユ行進となるのだけれど、アンシャン・レジームなんて言葉脳の奥に埋没していたわ。

 

今やっと念願?の第5巻「王の逃亡」を読んでいます。

いやぁ、佐藤さん、ミラボー好きだな。4巻で死んでしまったけれど。

ルイ16世のことも好きなのかもしれない。フェルセンは粗忽者とまで書かれている(笑)。

著者の好みもなんとなく透けて見えるし。

問題は何巻で終わりにするか。

ロベスピエールの恐怖政治は言葉はしっているけれど、じゃあ実際どんなことがおこなわれていたのか、

背景はというと答えられないし、ナポレオンに関しては私はほとんど無知だ。

処刑まで、あるいはマリー・テレーズ、ルイ18世まで(でてくるのかわからないけれど)この機会に読んでおいたほうがいいのか。

 

というわけで、まさかの大河小説に手を出し、あっぷあっぷしています。

 

 

 

 

 私なりに絶景 ニッポンわがまま観光記/宮田珠己

かって旅立つという状況が想定される。週末の夜、仕事も用事も無事片付けて、いよいよ出発

 

 合間に一冊。ほぼ1時間で読了。

宮田さんとは好みがかぶる部分が多い。文章より、向かう興味の方向が好きだ。

弘前の鬼コは見逃していた。あとはニョキニョキ仁王。

なんだかんだで宮田さんの本結構読んでいるかも。

とかいって、今日また宮田さんの本を買ってきたのだけれど、いやだ、これ前に読んだわ。

まるっきり読んだ記憶がないところもすごいし、

以前も四国88ヶ所に惹かれて同じ本を読んでいたこともすごい。

結局どうなのと自問したくなる。

 

 

以上、227回目でした。

次回フランス革命小説進んでいるか、終了させているか、どちらでしょうか。


17ページ 6行目 227

2018-01-29 23:28:28 | 本 3

 

札幌の今日の最高気温は-5度だったそうで、

外に出たらもうこれ寒い寒い、マスク様様でありました。

 

さて、今回はさらさらっと読んだ本ばかりなので、

書くのもやはりさらさらっと簡単に。

 

いつものように、この10日間に読んだ本の17ページの6行目をアタマから書き写し、

あとは感想にも紹介にもならない雑文です。

 

 

 

 マリー・アントワネットの娘/藤本ひとみ

夫は、頭がよかったと自分ではいってい

 

藤本さんの書く本ってタイトルが苦手というか、なんだろ、イメージがあまりよくなくって、

過去1冊しか読んだことがなかったのですが、今回はその苦手だといっていたはずのタイトル買い。

アントワネットの娘といえば、マリー・テレーズ。

アントワネットが生んだ子供の中でただ一人生き残った人物です。

ルイ16世幽囚記は数年前に読んだけれど、その後のマリー・テレーズに関してはあまり詳しく載っていなかった。

この本もそこまで詳しく載っているわけではないのだけれど、感じたことは、

あれ、なんだかメアリー・スチュアートに共通しているものがあるかなと。

空気を読めない、時代の流れを掴めない、感覚・考えの切り替え、上書きをできない。

なんて読み進めていくと、この文庫本はマリー・テレーズの話だけではなく、後半はマルゴ王妃の話も載っている。

タイトルは「美貌の色情狂マルゴ王妃」「性欲過剰の真珠」←ある意味凄い、「色情狂の成り立ち」と、

ほらほらやっぱり凄いタイトルで迫っている。

で、その色情狂マルゴ王妃の話の中に、なんと噂のメアリー・スチュアートが登場。

メアリー・スチュアートの最初の夫の妹が、マルゴ。そうかと一人納得。

写真も豊富で、意外と使える本だったかも。

 

 

 

 

 

 倫敦塔・幻影の盾/夏目漱石

りていう「牢守りは牢の掟を破りがたし。御子等は変る事なく、すこやかに月日を過

 

 

 

 ロンドン漱石文学散歩/出口保夫

にした。アンドルーズはケンブリッジのペンブルック学寮の先生であった。

 

 

 

 漱石の孫/夏目房之介

 本当はスタッフが、先に漱石の元下宿に向かって歩いてくれるので、カメラに先導

 

 

大胆にも3冊まとめて。

ロンドン塔は私の行ってみたい場所の中のひとつで、漱石は1900年の留学中に観光してるんですね。

この本をガイド本として歩いてみたら面白いだろな。

そうか、漱石がイギリス留学をしていた頃にヴィクトリア女王が亡くなり、スコットが第一次南極探検に出発し、

日本では遼東半島をめぐり日露開戦は数年後、

私の中でばらばらだったピースが一箇所に集まったかんじ。

 

 

 

 

 

 ざんねんないきもの事典/今泉忠明監修

体のつくりや能力が進化しても、環境がガラリと変われば、絶めつしてしまう!

 

 

「続」のほうを先に読んでしまったのだけれど、おもしろいのだけれど、

やっぱりそれって残念なことではないと思います、はい。「続」のときにも書きましたが。

といいつつ、今回もおもしろかった。これをきっかけにどこかでだれかがもっと深く知ろうと励み、

勉強研究を重ね、学者なり研究者なり専門職種につく人もでてくるかも。

直球どストレート、ハート直撃だったのが、カカポ。なんて可愛いんだ、私好みだ、会いたい!

ああ、カカポと一緒に暮らしたい、視界のどこかにカカポがいてくれれば。

どこに行けば会えるのだろう、道内の動物園にいないのかと調べてみたら、

おお、絶滅危惧種で、そんな動物園どころの話ではないと知り驚愕。

タイトルが「ざんねんな」ではなく「ゆかいな」とか「ふしぎな」とかだったらここまで話題にならなかったかな。

タイトルって重要なんですね。

 

と、今回は全然だめだめですみません。終了します。


17ページ 6行目 225

2018-01-19 23:57:57 | 本 3

 

目の錯覚ならぬ鼻の錯覚?ってあるのだろうか。

雪道(新雪)を歩いていたら、花の香りがした。

あるのはニセアカシアの、花も葉も実もない、冬の裸木の姿なのに、

なぜか私のまわりは藤の花の匂いがしている。

えええ、なんでだろ、私の鼻おかしくなってしまったのかとくんくんしてみたけれど、

確かに藤の花の香りがうっすらと。

もちろんまわりに花など咲いてない家もない雪の匂いでもない。

これはひょっとしたらどこかで記憶のスィッチがonしてしまって、幻視ならぬ幻嗅してしまったのだろか。

いや、匂いは確かにしていた。

いい匂いだったなぁ。半年後が楽しみだ。待ってるぞ。

 

と、全然関係のないことを書いてしまいましたが、今日は17ページシリーズの日。

この10日間(厳密にではない)に読んだ本の17ページの6行目をアタマから書き写せるものは書き写し、

あとは感想にも紹介にもならぬ雑文です。

 

 

 

 

 

 日本の古典23 南総里見八犬伝/滝沢馬琴 白井喬二訳

 

17ページは扉のページでした。

 

 

 

 南総里見八犬伝/平岩弓枝 文

 

17ページは佐多芳郎氏の伏姫と八房の絵。

 

 

 

 図解里美八犬伝/犬藤九郎佐宏

17ページはあらすじ1-8つの珠の誕生の図解。

 

 

宮田珠己氏が南総里見八犬伝はとても面白いと書いてある本を前回読み、

そういえば有名すぎるこの話、「いざとなったらタマを出せ」レベルでしかしらない。←詳細は後に。

曲亭馬琴(滝沢馬琴ではなく曲亭馬琴がペンネームだそうです)が28年かけて書き上げた超大作。

ワンピース(尾田栄一郎)は1997年7月連載スタートだそうで、おお、馬琴の記録抜くか手前で完結か。

 

原文はまず無理なので有名な白井喬二訳を選択、それでも心配なのでやさしげな平岩弓枝本も併用、

さらに迷子防止のため図解里見八犬伝まで用意した。

どうだ、かかってこいでスタートしたものの、撃沈。

 

平岩弓枝本だけは最後まで読み通したけれど、白井喬二本は親兵衛が再び姿を現すあたりでダウン。

登場人物が多すぎるし、名前だけでも一苦労なのに改名は入る、主従関係姻戚関係も複雑。

あれですね、勧善懲悪・因果応報、まるでRPGやっているみたい。

で、何かの本で(記憶が正しければ和田竜氏だったと思うけど違っていたらごめんなさい)、

昔の日本人はいとも簡単に命を捨てたというようなことを書いていて、

命を粗末にするというのではなく、○○のために死ぬといえばいいのか、

一足飛びに死を選び完遂してしまう。

 

慣用句にも「腹が黒い」とか「腹のうちをさぐる」とか「腹を割る」とか腹のつく言葉は多いけど、

身の潔白を証明するため、あるいは殉死、男も女もこの本の中では死人切腹続出。

「私の腹は黒くありません、見て見て真っ白でしょ、ほら」なんておっそろしい。

伏姫でさえ腹を切り身ごもっていないことを証明する。凄まじい。

超音波検査があったなら、エコーするだけで済んだのに。

悪者は徹底的に悪く書かれているし、江戸時代の人にとってはこれを読むのは一大娯楽だったんだろうな。

いやぁ、しんどかったです。

 

 

 

 

 杏のふむふむ/杏

いよ」

 

杏ちゃんはいい子だわ。性格良すぎる。嫌味じゃなくて、どうしてあんなにいい子なんだろう。

行動力がすごい。

自ら体を使い恐れずやっちゃう行動力、心の中に思っていることをあらわす行動力。

自分で自分に鍵をかけてしまうようなとこがないんだな。だからあんなに背が高いのか。違うな。

 

 

 

 

 神さまたちの遊ぶ庭/宮下奈都

「福井で受験するのであれば、二月には戻ってきたほうがいいですね。いろいろと

 

宮下さん一家がトムラウシに一年間移住していたのは知っていたけれど、

こんな山奥に住んでいたとは。

タイトルから、もっと静かな本かと思いきや、家族の移住日記で、

いやぁ、感激したのが宮下さんもあの「大草原の小さな家」のファンだったのか、

キャロラインの破傷風自己治療のシーンが書いてあった!

覚えているってね、私「大草原の小さな家」が大好きで、テレビは観ていたし、本も全巻揃えてある。

私の理想だったな、インガルス一家は。というより「父さん」が。

父さんチャールズ(というよりマイケル・ランドン)の白シャツ、サスペンダーに肩まわりの筋肉!

あんな家庭を築きたかったのに、どういうわけか私がマイケル・ランドンになっている(笑)。

メアリーの失明と、眼鏡で藁が焼けるシーンを強く覚えている。

いえ、インガルス一家の話ではなく宮下さん一家の話を書かなくては。

ああ私も本と楽器と楽譜を持って移住したい。

でも、寒いのは平気だけれど、ネットや携帯のない生活は心配だ。

繋がっているのに使わないのとでは違う。

テレビだってそう、普段はほとんど見ていないけど、見ない選択と映らないのとでは心構えが違う。

それに問題は人付き合いだ。これはハードル高いな、私にとって。

お弁当を用意する話があって、それも重箱で、家族の分だけを用意するのではなく、

みなさんでまわして食べる用だなんて、もう考えただけで味云々の話ではなく、

そのプレッシャーで一歩も前に進めそうにない。

そう考えると、一家で見知らぬ土地に飛び込んだ宮下さん一家の勇気も拍手だし、

受け入れる側の懐の広さにも感心する。

いやぁ、書きたいこといっぱい出てくるんだけれど、ちょっとここでストップします。

 

*追記 ネットやテレビはトムラウシでも繋がっていることは本に書いてありました。

現在は変化し、さらによい環境になっているかもしれません。

 

 

 

 

 こころ/夏目漱石

は高い梢を見上げて、「もう少しすると、綺麗ですよ。この木がすっかり黄葉して、ここい

 

古い文庫本を読み直して見たのだけれど、というか前に読んだときは前半でやめてしまっていたはず。

いやぁ、なにこれ、こんなに凄い本だったとは。

さきほどの南総里見八犬伝がRPGなら、こころはS&G。サウンド オブ サイレンスが鳴りはじめたわ。

私の性格上、有名すぎるのってそれだけで選択肢から外してしまう傾向が強く、

それって損かななんて考えることもあったけど、今回は実感。

それに夏目漱石ってロンドンに留学しているし、時期的にスコットの第一次南極探検の頃なのではと。

調べてみないとわからないけれど、おそらく重なっているのでは。

ちょっと漱石読んでみる気になっています。

 

 

 

 

 坊っちゃん/夏目漱石

い。

 

 

というわけで、有名すぎてパスしていた小説「坊っちゃん」を読んでみた。

意外と面白い。S&Gでいうならミセス・ロビンソンだな(笑)。なんのこっちゃですが。

もしも私が若いときにこれを読んだのなら、清にあまり目が行かなかったのでは。

清ですね、清。最後の一行、最後の一ページ。

以前、正岡子規の本を何冊か読んだけど、あのときはそんなに漱石を読もうとは思わなかったのに、

これはなんでしょね、どこでなにが用意されているのかわからないけれど、

漱石を読むべき齢(時期)になったということでしょか。

 

 

 

 

 CGステレオグラム2

 

そろそろ立体視ブームは去ろうとしています。

見えるようになってくると感激が薄れてしまうのが難点。

 

 

なんだか長くなってしまったなぁ。

おやすみなさい。

225回目でした。


17ページ 6行目 224

2018-01-09 23:43:43 | 本 3

 

 

 

本日まさかの3本目の投稿となる、17ページシリーズです。

 

今回は年末年始をはさみ2回分の冊数となるのですが、

思うほど読めなかったのと、期待していたほどの面白さ(あくまでも個人的なものです)ではなかったのと、

ちょっと新年第一弾にしては不発な内容となりますが、

まずは今年初の17ページシリーズを。

ほとんどが昨年中に読み終わったものばかりです。

 

ではいつものように、今回は10日間ではないのだけれど、

この期間中に読んだ本の17ページの6行目をアタマから書き写し、

あとは感想にも紹介にもならない雑文です。

 

 

 

 

 

 脳にいいことだけどやりなさい!/マーシー・シャイモフ 茂木健一郎訳

 

17ページは目次でした。

古本屋さんでぱっと買ってしまった1冊。

人は一日に6万個の物事を考えていて、その95%は前日も前々日も考えていたことだそうです。

で、問題なのはその習慣的な考えの約80%がネガティブなものだそうです。

私は常に後ろ向きのネガティブ傾向が強いので、なんだかおいおいそうなんだよと納得。

そこを認識できたのはこの本を読んで得た成果かなと。

おいおいまた考えてるよ、と持っていけたら軌道修正できるんじゃない?

前半はふむふむと読めたのだけれど、どんどんなんというかスピリチュアルっぽくなってきて、

そういうのはどうも苦手なので完読せず終了。

 

 

 

 

 

 彼女たちはみな、若くして死んだ/チャールズ・ボズウェル 山田順子訳

していた、シフォニアと呼ばれる、浅い引き出し付きの小型テーブルを調べた。引き出し

 

短編10作収録されているのだけれど、どうも犯罪・短編というとシーラッハさんと比べてしまい、

また年末の忙しい時期と重なって、この本に時間を費やす気になれず、

時期が時期でなければもっと読んだのかもしれないけれど、途中でストップ。

タイトルはうまいなぁ。ちょっと未練が残るので、またいつか読んでみるかも。

 

 

 

 

 

 なみのひとなみのいとなみ/宮田珠己

さと持って行こうと思ったら色とかサイズがいろいろあったりして、ああもう、何やってるん

 

やはりなんといっても『好きなことはイヤなことと必ずセットでやってくる』でしょね、

これ座右の銘にするか(笑)。

気になったのは(本当に気になって宮田さんに手紙を書きたくなったほど)、

「キレたり獣のように叫んだりした話」のキレの部分と「まぶたの中の記録映像」。

なんで手紙を書きたくなったほどなのかというと、私経験あるんです、まぶたの中の記録映像。

実際には宮田さんと違ってまぶたではなく部屋の壁や天井だったのだけれど、

アタマの中に血の塊ができ視神経とか視覚野がやられてしまった時期(限定)で、

突然まったく予期せぬ映像がどんと現れたんです。

天井や壁をスクリーン代わりにあんなに大きく大きく写っているのに周りの人には見えていない。

幌馬車だったり、外国の女優さんだったり。

文字通りアタマがおかしくなったというか、どこか回路が変になっていたのだと思う。

手術で血の塊や絡まっている血管を取り除いたら、きれいさっぱり見えなくなってしまったけれど。

入院中にもうひとり同じような話を聞いたことがある。

彼女は天井いっぱい人の顔だったそうだ。その後の経過はわからないけれど。

「キレたり」でも脳の血管のことを自覚しているみたいだし、なんだかちょっと心配で。

脳ドックへ行ったほうがいいのではないかと。

何か抱えているような気がします。

 

 

 

 

 

 しずかな日々/椰月美智子

含めてだ。

 

椰月さんを読むのはこれが初めてなのだけれど、これ、ヒットでした。いい本です。

図書館本なのだけれど、自分専用に一冊購入する予定。

椰月さんをもう少し読んでみたい気がするけれど、初めての椰月さん本がかなりのヒットだっただけに、

逆に次の本を読むのが怖いというか、失望、がっかりしたらどうしようかと、

次の一冊は何にしたらいいのか模索中。

 

 

 

戌年だからというわけではないのですが、

宮田さんの本の中で南総里見八犬伝をとても褒めていて、

そういえば昔テレビでやっていたけれど全然覚えてないな、

そんなに面白いのなら読んでみるかと、年末年始を利用してぽつりぽつりと読んでみたのですが、

それはまた後日にします。

 

以上、今年最初の17ページシリーズでした。


17ページ 6行目 223

2017-12-19 23:49:49 | 本 3

 

今日って12月19日? ということは、このシリーズも年内あと1回? うわ。

年末29日、それに娘の手術明けとなると、パソコンに向かっている時間も本を読む時間もあまりとれないかも。

毎年12月にはいると、今年読んだ印象に残った本特集をやろうと考えるのだけれど、

いやぁ、今年もアタマのなかで構成してそれで終了となりそう。

 

それではいつものようにこの10日間に読んだ本の17ページの6行目をアタマから書き写し、

あとは感想にも紹介にもならない雑文です。

 

 

 

 

 続ざんねんないきもの事典/今泉忠明 監修

さらに、そのとき強い生き物が、必ずしも生き残って進化するわけでもありません。

 

 

タイトルだけで図書館に予約を入れ読んでみたのですが、「続」が先に届いた。

「ざんねんないきもの」となっていますが、別にそれって残念じゃないと思うのですが。

進化してきたいきものたちに失礼だぞ。

といいながらも、おもしろい。

といいつつも、たったの1ページで括り、説明しなければならないのは残念だし無理がある。

アイフォンで画像検索してしまった。

例えばシュモクバエ、サバンナモンキーのスカイブルーな○○、

キサントパンスズメガにハシビロコウ。ハシビロコウはなかなかかわいらしい。

ブタはデブかというと、実は体脂肪率は15%ほど。

「デブ」とか「ブタ」とかいわれたら喜んだほうがいいのかも。

おもしろかっただけで終わらずに、次のステップへのきっかけになればいいなと思います。

タテハチョウはうん○好きって本当? おしっこかけて吸うって本当? いやぁ、世界がぐらぐらする。

 

 

 

 

 

 潮騒のアニマ 法医昆虫学捜査官/川瀬七緒

場所が違うにしても、遺体を中心にしてまったく昆虫相が組まれなかったってことだから、そうなる

 

内容紹介(アマゾンからコピペ)

伊豆諸島の「神の出島」でミイラ化した女性の遺体が発見され、警視庁から岩楯警部補が派遣された。首吊りの痕跡から、解剖医は自殺と断定。死亡推定月日は3ヵ月以上前とされた。第一発見者によれば、島のハスキー犬がミイラを引きずってきたらしい。遅れて島に入った法医昆虫学者・赤堀涼子が、事前に解析した微物と、現場周辺を調べて出した結論は……。

 

 

シリーズ5作目。このシリーズは大好きです。

法医昆虫学捜査官とつくだけあり、かなりグロいところもでてきます。

今回はアカカミアリが登場、ウジ話は出番少なめだったけれど、やっぱりあまり人には薦められないか(笑)。

例の騒動より前に書かれたのでは。座間の事件も含め、予知してたのか。

私は法医昆虫学者・赤堀涼子が好きでね、かっこいいんだわ。アメリア・サックスとは全然違うかっこよさ。

壁がなく、しつこく、ブレることなく惑わされることなくどんどん進む、そして地下足袋姿。

今作も赤堀涼子の内面に迫ることはなく終了。絶対次も読むぞ(笑)。

 

 

 

 

 陽気なギャングは三つ数えろ/伊坂幸太郎

て。こっちの喫茶のほうを手伝ってくれることもあ

 

 

今回は成瀬がメイン。

「ロマンはどこだ」や演説を楽しみにしていたのにちょっと残念。

読書メーターのレビューを読むと、ギャング4人のうち1人の出番の少なさを指摘する声も多く、次に期待ですね。

といいつつも、「シリーズを重ねるに従って書くのが大変になる」と辞書の記述にこっそり?書いてあるのを見つけ、

ギャング稼業から足を洗うようなこともにおわせてるし、どうなるのだろう。

にしても火尻、火尻はどうなったのか。きのこから連想していってもいいのだろうか。

 

 

 

 

 

 世界伝記全集9 アムンゼン ガンジー/戸川幸夫 蠟山芳郎

ンクリンのような、りっぱなたんけん家になろうと決心し、そのために、自分で、自分のからだ

 

 

 

 

 伝記 世界を変えた人々11 ピーター・スコット/ジュリア・コートニー 乾侑美子訳

 

17ページは父スコット大佐と母カスリーンの写真。

 

 

 

2冊まとめて。どちらも図書館の児童書のコーナーで目と目がばっちりあったとしかいいようのない出会いでした。

アムンセン(私はアムンゼンではなくアムンセンで)の4冊ほど横に、

ピーター・スコットの本がちょこんと立てかけてあった。

ピーター・スコットとは、あの南極探検で亡くなったスコット大佐の息子さん。

あの有名すぎるスコットの日記の一番最後に書かれていた、

「最後に どうかわれわれの家族をよろしく」の、そのずばり家族です。

写真をみると、おかあさん似だな。

スコットの遺族に年金が支給されたのは知っているけれど(他の隊員より格段上だったと記憶している)、

その後どうなったのか、WWF(世界自然保護基金)を創立したのものちに知ったけど、

その間、特に幼少時代はスコットの死がどう影響したのか、この本に書かれてあるかと読んでみたのですが。

 

ピーター少年はいろいろな意味でめぐまれていたようです。

英国の英雄の遺児ですものね。

って、どうしても私、一緒に南極点を目指した他の隊員、特にエバンズがかわいそうでね、

スコットはどうして途中で断念して隊員の命を守るという決断をしなかったのか、

そういう時代であり名誉であり軍人であり誇りで気の毒な立場だったのかもしれないけれど、

何年経っても腑に落ちないんだなぁ。

シャクルトンはニムロド遠征で、このまま進んでも途中で食糧が尽きることを予測し南緯88度で撤退、

 後に、どうして引き返したのかを「ライオンとして死ぬかロバとして生きるか」と語っていますが、

本当に彼が語ったのかは定かでないけれど、うまいなと。

あ、だめだ、やはりこの極地の話になると熱く語ってしまいます。

ピーター・スコットの話だったのに。


アムンセンの伝記については、

積んであるnewアムンセン本を読む前の、記憶の取り戻しみたいな呼び水的読書だったのですが、

いやぁ、さすが児童むけの本だけあって、犬に関しての記述に笑ってしまった。

それ以外では特に目新しいことは発見できず。

やっぱり積んである『最後のヴァイキング ローアル・アムンセンの生涯/スティーブン・R・バウン』を読まなくちゃ。

なんだか読むのがもったいなくて(読まないほうがずっともったいないと思うのだが)、

なかなか手をつけられずにいます。


あと2冊あるにはあるのですが、それは次回かな。うーん、わからないけれど。


以上、223回目でした。


 


17ページ 6行目 222

2017-12-09 23:45:45 | 本 3

 

 この冬は雪の積もる時期が早い。気温も低いし。

え、と書いて週間予報を見てみると明日はプラス6度となっている。

で明後日はまた真冬日。

気温の急降下はヒートテックで耐え忍ぶけど、滑りそうで怖いなぁ。

 

では、いつものように、この10日間(今回はそれに限らず)に読んだ本の17ページの6行目をアタマから書き写し、

あとは感想にも紹介にもならない雑文です。

 

 

 

 

 

 

 

 おろしや国酔夢譚/井上靖

 

6行目は空行。

 

 

 

 大黒屋光太夫(上)/吉村昭

 光太夫をふくめて船乗りは十六名で、それに紀州藩米の運搬責任者である上乗りの

 

 

 

 

 大黒屋光太夫(下)/吉村昭

願ってもない存在で、帰国などはもってのほかであり、がんじがらめにして放そう

 

 

 大黒屋光太夫絡みで3冊まとめて。

少し前に読んだ米原万理さんの「マイナス50℃の世界」。

 

 

井上靖著の「おろしや国酔夢譚」を元に大黒屋光太夫が流れ着いた道のりを辿る「シベリヤ大紀行」という番組で、

米原さんは椎名誠氏の同時通訳者として同行、そのときの様子が彼女の死後一冊の本となったのですが、

寒すぎて気温が低すぎて氷が全然滑らない(摩擦熱すらお手上げの世界)という、

結局私は極地物に惹かれる傾向が強くて、さらに漂流というのも関心があって、

それでは「おろしや国酔夢譚」を読んでみようと調べてみたところ、

同じく大黒屋光太夫の話を吉村昭氏も書いているのを知り、

私吉村ファンでもあるので、いやぁどっちを読もう、いいや、両方読んでみるかと強欲な選択をし、

さらに動画「シベリヤ大紀行」を観て雰囲気をあじわい、どっぷり3冊読んでみたのでした。

 

1782年12月13日、紀州藩領白子港を出航した神昌丸は駿河湾沖で大時化にあって遭難、破船、海上を漂流、

1783年7月20日、ロシア辺境アレウト列島アムチトカ島に漂着。

 アムチトカ島からカムチャッカ半島、オホーツク、ヤクーツク、イルクーツク、ペテルブルグ、

女帝エテカリナに謁見、帰国の道が開かれるまでおよそ10年。

17名だった神昌丸の乗組員は寒さや飢えにつぎつぎと倒れ、イルクーツクに落ち着いた頃には5名となり、

うち2名は日本にはもう帰れないと諦めたのか、ギリシャ正教の洗礼を受けており、

帰国許可を女帝から得られたものの、キリシタン禁制の日本に帰ることはできず、

2名がロシアの地に残ることになる。これが読んでて一番つらかったな。

3名でロシアを出航、根室に着くもそこで足止め。

鎖国政策をとる幕府は、たとえ海難事故でも日本をはなれ異国の地に行ったものは国法をおかした罪人として扱われ、

引き受けずに追い払うこともあったそうで、

根室までついたものの江戸とのやりとりの間に3名のうち1名が死亡。

結局江戸まで戻って来れたのは光太夫と磯吉のふたりだけだった。

 

で、井上本と吉村本を読んでみると、いくつか違う部分がでてきます。

どちらも同じ人物の漂浪の話なのに何故。

とくに日本に戻ってきてからの話がかなり違う。

光太夫のその後は、日本に戻ったものの江戸の薬草植場で幽閉され、

故郷の土を踏むことはなかったというのが定説となっていて、

井上本ではせっかく日本に帰ってきたのに…となんとも気の毒な終わりかたになっています。

『北槎聞略』という、光太夫から聴取した記録書が基本となっており、

井上本ではその後の光太夫の記録が残っている資料をみつけることができなかったのに対し、

吉村本では、あとからでてきた磯吉からの聞書記録2冊の内容も織り込まれ、

ふたりのその後、終わり方はいくぶん明るくなっています。

江戸の薬草植場に住んではいたけれど、幽閉よりもっとゆるい状態まで改善、磯吉も光太夫もその後結婚しています。

光太夫45歳、お嫁さんは18歳。亀二郎という息子が生まれています。

光太夫も磯吉も帰郷を許され、短期間ではあるけれど帰省し、親類縁者との再会を果たせたそうです。

78歳で死没。

 

光太夫がロシアから帰還できたのは、運もそうですが、彼の勤勉さと性格、そして援助者に恵まれたことでしょか。

帰りたい、みんなを連れて帰らなければならない一心で、言葉を覚えていったんですね。

簡単な日常会話から読み書き、意思の疎通を図れるようになると、

自分たちの身も守れるし、協力してくれる人たちもでてくる。

ただ、当時の漂流者たち(光太夫の他にもロシアに漂着した日本人は記録されている)は、

そのままロシアに残され日本語教師をさせられるのが決まりだったようです。

たまたま光太夫はロシアが日本との通商を求める政策をとったため、帰国の道が開けた。

諦めずにアクションを起こし続けた結果でしょうし、その姿が多くの人を巻き込み力添えを得られるかたちとなった。

日本のシャクルトンか。シャクルトンは全員無事生還だったけれど。

それにしてもロシアに残った二人のことを想うとかわいそうで。

かなりの長文になりました。

 

 

 

 

 読んだら忘れない読書術/樺沢紫苑

 

17ページは目次でした。

インプットしたらアウトプットする。ラインやマーカー、ページを折る。名言を書き写す。

いやぁ、「○○しなさい」って本、多いですよね。

1ページ目から「読んでも忘れてしまう読書」はやめなさいときて、

どうもそういう命令調って苦手です(笑)。

「やめたほうがいいよ」とか、「やめたら?」とかやんわりだったら効果ないのかな。

そういうところばかり記憶に残ってしまいそうな。

 不安につけこむというか、

ぐいぐいと引っ張ってくれるような表現がいまは人気なのでしょか。

 

 

 

 

 スクラップ・アンド・ビルド/羽田圭介

「どうせ私なんか、ブスだもん」

 

芥川賞受賞作という予備知識だけで読んだのですが、これ感想書きにくいなぁ。

「おそらく羽田さんって筋トレやってるな、それもかなりマニアックなレベル。たぶん筋肉愛の人」と、

読み始めてすぐ思ったのですがそのようで、これ、筋肉と向かい合っている人と筋トレなんて無縁という人では、

読む受け取り方がかなり違ってくるように思います。

スクラップ・アンド・ビルド。再構築のため、徹底的に破壊しろ。

 

上の6行目の「どうせ私なんか、ブスだもん」と口をとがらせる彼女の亜美の言葉のそのあとにこう書いてある。

改札を抜けると、階段やエスカレーターには目もくれず真っ先に身障者優先のエレベーターを使おうとする亜美に黙って従う。

 

冷ややか。

 空いた座席に割り込むように座り、頑なに誰とも目を合わせず席を死守しようとする姿に、

とにかく肉体労働を嫌がり楽をしたがる彼女はこの先、太ったおばさん体型まっしぐらだ。実のところ健太はぽっちゃり体型自体はかイケる口だが、ぽっちゃりな身体を作ってしまう豚のようなメンタリティーは心底嫌いで、━以下略━

 

辛辣。この目線。

 

健太と同居する祖父は「早う死にたか」と毎日のようにぼやいている。健太の観察眼は鋭い。

使わない機能は衰える。

自分が手を貸すことは結局生きていくために必要な筋力をつくるチャンスを奪うことになるのではないか。

 

あまり注目されない存在の、祖父の実の娘でもある健太の母。

 

「お母さん、お皿、お願いします」

 食べ終えた皿を祖父が差し出すと、母は舌打ちした。

「自分で台所まで運ぶって約束でしょ。ったく甘えんじゃないよ、楽ばっかしてると寝たきりになるよ」

 

一見鬼のようで、言い方はキツいけれど、実はそれが祖父が自分で歩き続けるための訓練になっていたりもする。

どっちがいいんだろ。

なんでもあれこれしてくれるのが優しさなのか、突き放すのが優しさなのか。

でも祖父は(だれでもそうだと思うけど)人から優しくして欲しいし、手を貸してもらいたいし、

楽をしたいし、口では死にたいといっててもエネルギーとなる甘くてやわらかいおやつが大好きで。

 太字はすべてスクラップ・アンド・ビルドからの抜粋でした。

 

 

 

 

 

 長いお別れ/中島京子

心に新しくできた複合施設の書店に併設するカフェでランチをした。

 

チャンドラーとおなじ「長いお別れ」ということでなんとなく手に取り、図書館から借りてきた。

こちらも偶然老人介護の話だけれど、羽田さんとは正反対。

評判はいいようだけど、私はダメだったなぁ。

他の人のレビューなどを読むと、私って冷たい最低の人間か?と思えてきます。

 

 

 

 

 

 

 本日、東京ロマンチカ/中野翠

 戦後六十一年にしてこういう映画が生まれたという事実に、(戦争を知らない世代の私ではあるけ

 

 

2006年11月~2007年11月まで『サンデー毎日』に掲載されたコラム集。

興味のあるところだけ(政治ネタはパスした)飛ばし読み。

って、ちょうど10年前なんですね、載っている話が。

ハンカチ王子、植木等さん逝去、赤ちゃんポスト、朝青龍八百長疑惑。

今ちょうど相撲界がごたごたしているけれど、10年前に中野さんが、

「白鵬のように(朝青龍のヒール横綱的な部分を)真似をする力士が増えて来る怖れもある」と書いていて、

あら。

苫小牧のミートホープの偽装疑惑、赤福、沢尻エリカ、亀田ファミリー。

10年前なんですねー。

 

 

 

以上、こんなに長文になってしまい自分でも驚いている222回でした。


17ページ 6行目 (222) ステレオグラム

2017-12-08 23:03:03 | 本 3

 

一日早いのですが、ちょっといま抱えている本の量が大変なことになってしまっていて、

 

 

 

 

 

あまりに私物が雑多なので塗りつぶしたら余計汚くなってしまった(笑)。

私の右腕の横スペースはこんな状態まで積み上がってしまっています。

私が悪いんだ。

一気に図書館の予約本5冊が届いただけでもパニックなのに、

調子に乗ってさらに借りてくるし、一昨日買った本もある。

 

 

いやぁ、図書館に本を取りにいったら、アムンセンの伝記(児童書)を見つけてしまい、

うぉぉと手に取ろうとしたら、その4冊ほど隣にピーター・スコットの同じく伝記がある。

ピーター・スコットって、あのスコット大佐(南極探検で死んだ)の御子息。

世界自然保護基金を創立した人です。これも借りてしまった。

 

 

それはさておき、ステレオグラム。

3D,立体視、マジカル・アイ、いろいろ呼び名はありますが、

目の焦点を結ぶ位置により物が凹凸、立体的に見えるという、だいぶ前に流行ったことがありましたが、

これにすっかりハマってしまい、連日ちびちびやっています。

 

 

今使っている本は、

 

 CGSTEREOGURAM3

 

ミラクル3Dアイ

 

 どんどん目が良くなるマジカル・アイ

 

 

 

この3冊でやっていますが、平行法はだいぶ成績良いけれど、交差法は数枚しか見えない。

検索するとネットでもいろいろなサイトで楽しめます。

 

視力回復・眼精疲労・気分転換に立体視トレーニング、3Dステレオグラム画像動画集

立体画像で視力回復トレーニング! 平行法・交差法のやり方まとめ!

 

 

 

でね、絵や画像が1枚だと平行法はかなりの割合で立体視できるようになったけれど(体調や環境にも左右する)、

交差法は易しいのなら運がよければ見えることもある。

 

ところが、絵や画像が2枚並んでいるのだと、これがだめなんだな。

いいところまでいくこともあるのだけれど、固定できないというか、結局ぐわ~っと元に戻ってしまう。

平行法できっちりロックオンできると、瞬きしようが目玉や本を動かそうが、立体化したブツは簡単には消えない。

これ、すっごい世界ですから。視力回復うんぬんより、ただただその未知なる目?脳?の世界に感動しています。

 

 

で、絵や画像が2枚並んでいるときちんと浮かびあがらないのは、

私のやりかたががまずいのか、目の機能のせいなのか。

 

 

ちょうどCGSTEREOGURAM3にいいやつ?があったのでちらっとそこだけ使わせてもらいますが、

私昔脳動静脈奇形という珍しい病気で、脳の血管が破裂、開頭手術をしていて、

出血時に脳内にたまった血が視神経を押し潰し&視覚野の脳も一部切除、

現在でも両目の左四分の一視野が欠損していて(だから運転はやめたのね)、

それって影響あるのかないのか定かではないのですが、

人に説明しても、夫や継母や兄ですらきっと理解してくれてないと思う視野の欠損、

これよ、これ!

 

 

 

後頭葉で血管が破裂、○で囲んだ部分あたりにゴルフボール大の血腫ができ視神経の一部が潰れ、

矢印で示した、時計でいうと9時~12時エリアがなにも見えてない。

慣れるとなかなか面白いシュールな世界、といいたいけど慣れたのでこれが普通です。

 

あ、それと真面目に調子が悪い時は立体感、奥行きや凹凸を把握し難くなります。

何度か書いたことがあるけれど、階段が滑り台のように見えるのね、段差の感覚がなくなるのは困るけど。

それで話を戻すと、2枚の画像を見ようとすると、欠けてる部分だけ焦点をあわす力が弱いのかなあ。

立体感も弱い分野だし。

訓練でなんとかなるものなのかなぁ。コツなのかなぁ。

そんなこんなでいろいろな本で試している次第です。

 

簡単すぎると感激が少ないし、難しいと、くそっ(失礼)となる。

内耳の模式図の立体視というのがあって、こういう使い方もあるのかと。地図や等高線も立体視できたら感激だろな。

みなさんもどうぞ、試しに立体視、やってみてください。

 


17ページ 6行目 221

2017-11-29 23:55:55 | 本 3

 

午後から某所(ジム)に行っていたのですが、

なんと愛用ウォークマンのバッテリーを充電しておくのを忘れ、

耳にセットしてスタートしたら即切れた。

これはショックだ、痛すぎる。

着替えのパンツを忘れたのと同じくらいのダメージでした。

 

今日は29日、9のつく日は17ページシリーズの日としています。

では、いつものようにこの10日間に読んだ本の17ページの6行目をアタマから書き写し、

あとは感想にも紹介にもならない雑文です。

 

 

 

 

 

 

 優しい子よ/大崎善生

難病を患い、少年と同様に、生活の大半を病院のベッドの上で過ごさざるを得なかっ

 

「聖の青春」を読んでみたいと前々から図書館で探していて見つけられず、

そうよね、あれって小説のジャンルでないのを知らず、小説の棚を探しても、いつもない訳だ。

しっかりと「分類」をチェックせずに著者の名前だけでぶつかってもだめなんだと、

何度同じ過ちを繰り返すと学ぶんだろう。

そのかわりといっては何ですが、この本を読む機会を得れたのは良しでしょか。

小説というよりノンフィクションに近い私小説。

死と生の話でした。

大崎さんの妻の女流棋士高橋和さんに届いた一通のメールからはじまった、

難病の少年との3ヶ月の交流。

「いつかそのことをわが子に伝えよう。死の間際に追い込まれながら、

お母さんの足を真っ先に心配してくれた十歳の少年がいたんだ。

凄いだろう。勇気って、優しさってそういうものなんだ。━『誕生』より抜粋」

年端も行かぬ子供が病に犯され死ぬ話はつらい。

つらいけれど、書き手はもっとつらいだろうけれど、

それでも伝えたい残したいことがある。

「聖の青春」「将棋の子」読んでみよう。

 

 

 

 

 

 もうひとつのワンダー/R.J.パラシオ

「ジャックたら、ひどい。あんまりじゃないの」

 

 

さて、どう書けばいいのやら。

前作「ワンダー」は大好きで、そのスピンオフ(派生作品)、続編ではないもうひとつのワンダーを読んだのですが、

私って冷たいのか? 心汚いのか? なんて考えてしまうほど、

ジュリアンの話の評判の良さに対し、なんというか興醒めというか、

そこまで話を感動路線に持ってこなくてもいいんじゃないかと、

ついつい作者の意図を勘繰ってしまって、だめだったなぁ。

 

おばあちゃんの今まで隠されていた昔の出来事、そこに「ガス室」がでてくるのは範囲内でも、

墓石に彫られた子供の名前━ジュリアン・オーガスト・ボミエ━は狙いすぎじゃないかと。

心汚いか、私は。

著者は「ジュリアンのことはきちんと書きたい」と語っていましたが、

ジュリアンもそうだけど、ジュリアンの両親のひどさとジュリアンの父の母となるこのおばあちゃんの話がちぐはぐで、

そこらへんは国というか文化圏の違いなのかなぁ。

ジュリアンだけでなく両親のこともきちんと書いて欲しかった。

人を育てる、一番最初に出会う人格形成の小社会は家庭だと思うのですが。

「ジュリアン」「クリストファー」「シャーロット」の3話構成。

「ジュリアン」の話に期待しすぎたのが逆効果だったか。

他の2話は普通(いい意味で)です。

と書いてきましたが、前作「ワンダー」は大好きなのはかわりません。

 

 

 

 

 

 

 くらべる値段/おかべたかし・文 山出高士・写真

 

 

でました、おふたりのシリーズ(笑)。好きなんです、このシリーズは(笑)。

今回は値段の比較、安いと高いは何が違うのか。

いえね、今回のこの「安い」のラインが私には上すぎて、ちょっと(笑)。

一人前3600円のうな重と一人前4200円のうな重。

3600円でも十分高いと思うのは私だけ?

全ての店がということでもないでしょうけれど、

取材したうな重のお店のランク分けはうなぎの質ではなく量に起因しているそうです。

 

でもそうか、くらべる低いほうの値段をあまりにも低くしてしまうと、

ピンきりというか、その差が激しく開きすぎるのは明らかで、

そうなるとやはり低すぎる設定はできないか。

一応100円の巻き簾や98円の椎茸も登場していますが。

 

納得する比較あり、ため息がでる比較あり。

あまり私向けではなかったかな、というより縁がない品目が多かった。

6600円の烏骨鶏の卵を使用したカステラが黄金色でおいしそうだ(笑)。

普通の値段のでいいから無性に食べたくなってしまったわ。あのザラメ。う~、食べたい。

次の作品に期待。

 

 

 

 

 

 

 

 CG STEREOGURAM 3

 

 毎日やってます、ステレオグラム。立体視。

この本のほかにあと2冊手元にあり、日に数度、訓練といえばいいのか練習というのか、

驚きの世界にはまっています。

時間が遅いので詳細は後日。

 

 

 

 

 ワンピース 巻八十七 「甘くない」/尾田栄一郎

おれァもう任務を果たした!! これ以上は約束が違う!!

 

 

プリンのすっごい感情の裏返しとシフォン姉さんの男気にウケた八十七巻でした。

やはり今回もロビンやゾロチームは出てこなかった。

話が長すぎて、前の部分をかなり忘れてしまっている。

読み返そうと思いつつ思いつつ、どんどんたまってゆく運命なのね。

 

 

 

ほかに2冊「おろしや国酔夢譚/井上靖」「大黒屋光太夫(上)/吉村昭」を読み終えているのですが、

「大黒屋光太夫」の下巻が途中なので、読み終えたら3冊一緒にまとめて。

 

 

以上、221回目でした。

 


17ページ 6行目 220

2017-11-19 23:25:25 | 本 3

 

午後から某所(ジム)に行ってきたのですが、行き帰りの道が凍結してつるっつる。

いやぁ、舗装されたフラットな路面がもう恋しい(笑)。

水曜日がプラス8℃の予報、そのほかは、え! 明日の予想最高気温は-01℃ってなにこれ(笑)。

明日は車も人も大変な一日となることでしょう。

暖かくしてお過ごしください。

では、おやすみなさいと終了したいのですが(肉体疲れでへろへろ)、

今日は17ページシリーズの日でした。

 

ではいつものように、この10日間に読んだ本の17ページの6行目をアタマから書き写し、

あとは紹介にも感想にもならない雑文です。

 

 

 

 

 

 サウスバウンド/奥田英朗

「そうだ。しかし、日本人イコール日本国民でなくてはならない理由などない」

 

 

 

今回登場する本の数が少ないのは、このサウスバウンドに手こずったから。

第一部のアキラおじさんが登場するあたりまでが、まぁこれが進まない進まない、何度も横に置いてしまった。

主人公の二郎やその友達たちの話は面白いのだけれど、

二郎の父親一郎の存在これがもう言葉は悪いけどうざったらしい。

ちょうど書き写した6行目のせりふでもわかるように、

こんな調子で仕事もせず家でごろごろ(一応作家ということになってはいるが)、

世間一般的な常識など通用せず、家族というか子供にとってはもうこんな父親勘弁してよと投げ出したくなる。

子供は親も国も家も選べない。

で、さらに腹立たしいのが妻のさくら。こんな夫一郎を受け入れるというかしたいようにさせているのだ。

奥田さんの本は好きで何冊か読んでいるけれど、

夫は妻は家族はこうでなければならないという形(概念)から脱却というかジャンプというか、

そういう話が多いように感じているのですが、今回はちょっと激しい。

アキラおじさん登場からぐんぐん面白くなり、東京脱出沖縄移転、リゾート開発の乱と、

後半は一気に読んでしまったのですが、やっぱり、小説といえども、人として大事なことは納得なんだけれど、

社会の枠から出る(出ようとする)なんて考えたこともなかった私には、ちょっとどうだろって感じが残ってしまう。

さくらさんは一郎の一番のファンなのはわかったけれど。

どこに視点を置くかでいろいろな感想が出てきそうな本です。

 

 

 

 

 

 マイナス50℃の世界/米原万理

 

17ページは眉も睫毛も髭も凍って真っ白なおじさんの顔の写真。

 

偶然古本屋でみつけた一冊。タイトルで即買った(笑)。

米原さんの死後発行された本で、小学生新聞用に書かれた文章はとてもわかりやすい。

大黒屋光太夫のあとを追って、TBSが制作した「シベリア大紀行」リポーターは椎名誠氏、

この番組のロシア語同時通訳者として2ヶ月間酷寒の地で過ごした米原さん。

ふと、この番組が残っているかもと検索したら、YouTubeに4時間越の動画を発見。

まだ半分も観てないけれど、いやぁ、よく米原さん行ったわ、えらい。

そして書いてあることが説得力あります(笑)。

たとえばマイナス50℃の屋外にぶら下がっているかちんこちんに凍った布→洗濯物。

マイナス50℃で洗濯物を干すなんて考えられない米原さんは現地の人に質問する。

マイナス50℃の世界で洗ったものを屋外のロープにかけると、

たちまち凍ってしまうわけで、その凍った衣類を叩き氷を落とすと水分はなくなっているというしくみ。

乾くという発想の違いですねー、驚き。

そういえば昔読んだ「流れる星は生きている」だったか何か河の名前がついた満州からの引き上げの本のなかで、

真冬の夜中におしめを干し翌朝取り入れ使った話が書いてあり、どうして真冬の寒空におしめが乾くのか、

凍ったおしめをおしりにあてなきゃならないなんてと、なぜかそこだけ鮮明におぼえていて、

あれはこの原理だったのかと、何十年もたった今にして理解と納得。

椎名さんが映っている後ろから米原さんが同時通訳をしている声を聞くことができます。

そしてなによりもシベリア自体が強烈だ。

シベリヤ大紀行・おろしや国酔夢譚の世界をゆく  興味のあるかたはどうぞ。 

 

 

 

 

 

 目でみる漢字/おかべたかし・文 山出高士・写真

 

17ページは「山」らしい「山」、日光白根山の写真。

 

 

おかべさん山出さんコンビのこのシリーズ、大好きです。

今回は一目瞭然というより、見て読んで納得する、ちょっと勉強度理解度が必要な本でした。

いやぁ、面白い。

たとえば、この表紙の写真の蟹。

「蟹」という漢字は「虫」の上に「解」と書くが、これはカニが分解しやすいことに由来しているかららしい。

「解」という漢字は「牛」と「刀」と「角」から出来ていて、もともと「牛を解体すること」を意味していた。

「虫」はというと、頭の大きなヘビを象って出来たもので、もともとはマムシを意味していたが、

その後に爬虫類だけでなく、昆虫や貝類などいも用いられるようになったそうだ。

前々から疑問だった「飲む」と「呑む」にもふれていて、

「飲む」は液体に、「呑む」は嚙まずにのみこむ場合に用いるそうだ。

「雲」を「呑む」と書いて「わんたん」。

お酒は液体だから飲むが正しいかと思うけど、お酒は「呑む」のほうが多く用いられている気がする。

まぁこの本一冊だけで審判とはいかないけれど、かなり面白くためになります。

進学入学のお祝いに全セット贈ったら喜ばれそう。というか、私が貰いたい(笑)。

次はおふたりの何を読もう。楽しみが多いシリーズです。

 

 

以上、220回目でした。


17ページ 6行目 219

2017-11-10 23:58:58 | 本 3

 

一日遅れとなりましたが、今日はいつもやっている17ページシリーズ簡易版で。

軽く動いてくるつもりで某所(ジム)に行ったのが、

結局がっつりいろいろやってきてしまい、

なんだかカラダが床にめり込んでしまいそうなくらい疲れを感じています。

どうして「ほどほど」というものを習得できないのだろう。

手前でやめろよと自分にきつく言いたい。

 

 

ではいつものようにこの10日間(厳密に言うと違うけれど)に読んだ本の17ページの6行目をアタマから書き写し、

あとは感想にも紹介にもならぬ雑文です。

 

 

 

 

 

 

 陽気なギャングの日常と襲撃/伊坂幸太郎

透かしているような怖さだな」

 

 

1作目がなかなか面白かった(個人的にウケる事柄が多かった)ので、

シリーズ2作目も読んでみた。

1作目同様会話は面白いけれど、ちょっと無理があったかなぁという印象。

短編を長編に仕立て上げたせいか、進行に強引さを感じてしまった。

伏線の回収はお見事なんだけど。

それと、キャラがちょっと変ったか?

3作目はどうしよう。といいつつ読んでしまいそうだな。

 

 

 

 

 

 掏摸スリ/中村文則

い木のドアを開け外に出た。雨は錆びたアパートの柱を濡らし、死体のように倒れた自転

 

スリ(久遠)つながりというか、

陽気なギャングに対し、重く暗い犯罪の話。犯罪文学小説?

どうしてこんなにスリの手口を知っているのか、この作者の中村さんは。

話の内容はもうどんより暗くてね、読むのが嫌になっちゃう反面、なんというか中毒性ありというか、

別の本も読んでみようかという気持ちにもなる、ああ困ったな。

続編(兄弟本というか)も出ているそうです。う~ん。

 

 

 

 

 

 短編工場/桜庭 一樹/道尾 秀介/宮部 みゆき/村山 由佳/浅田 次郎/伊坂 幸太郎/石田 衣良/荻原 浩/奥田 英朗/乙一/熊谷 達也/桜木 紫乃

 母が晩年を過ごし死を迎えた部屋へひとりで行かねばならなかった。生きていれば来

 

この本を読み終わってもう10日は過ぎているのだけれど、

この12の短編、作者の名前を見ただけでどこまで小説の内容を覚えているか、思い出せるか、やってみよう。

 

やってみた。

うわぁ、成績悪い。

私の読みが浅い&記憶力が弱いからなのか、あまり面白くなかった、あるいは平凡すぎたか、

覚えているにしても、いい印象で覚えているのと、その逆でということもあり、

まぁ1冊のうち半分楽しめたらOK牧場でしょか。

個人的には宮部さんは印象強いのと、荻原さんがよかったかな。

荻原さんのは「押入れのちよ」で過去に一度読んでいたけれど。

作者のなんだろ文体とか雰囲気とからしさとか、そういうのを1冊で楽しめる。

手ごろな長さだし。

 

 

 

 

 

 友情 平尾誠二と山中伸弥「最後の一年」/山中伸弥 平尾誠二・恵子

 

17ページは山中さんの研究室で行われた対談の写真。おふたりともとても和やかな顔です。

 

読んでしまいました。

山中さんの頭脳とネットワークを最大限使っても、

平尾さんの鍛え抜かれた身体と精神力があっても、

癌細胞の進行を抑えることはできなかった。

「理不尽」という言葉が何度かでてきます。

「人生はラグビーボールと同じ。楕円形のボールはどこに転がっていくかわからない。しょうがないやないか」

癌を告知されたとき、平尾さんはひとこと、「しゃああらへんわね」と言ったそうです。

理不尽を嘆いてもしかたない、現実を受け入れ、希望を捨てず理不尽に勝つ。

山中さんの無念さが静かに伝わってきます。

 

 

 

以上、219回目でした。

 

 


17ページ 6行目 218

2017-10-29 23:44:44 | 本 3

 

関係あるよなないよな話ですが、

昨日納骨へ向かう途中、車のラジオから懐かしい声が聞こえてきた。

お、これは薬師丸ひろ子の声だ。

そういえばこういう曲もあったよな、昔流行ったよな、懐かしいぞと聞いていると、サビの部分へ突入。

 

♪ ああ 時の河を渡る舟に オールはない 流されてく

 

え、オールはない、流されてくって、それって補陀落渡海

そんなに怖い歌だったのか。まるで上人ソング。

井上靖の補陀落渡海記を思い出し、この曲聴いてそこを思い浮かべる人というのも少ないだろうなと。

車中結構一人で怖い思いをしてました。

 

 

では、いつものようにこの10日間に読んだ本の17ページの6行目をアタマから書き写し、

あとは紹介にも感想にもならない雑文です。

 

 

 

 

 陽気なギャングが地球を回す/伊坂幸太郎

ろ?」

 

 

数年前に伊坂さんの本を途中でやめたことがあって、なんの本だったタイトルさえ覚えていなくて、

もうこの先伊坂さんとは縁がないだろうなと思っていたのですが。

無性に、うはうは爽快痛快楽しく読後感すっきり面白い本を読みたくなり、

いろいろ検索してみると結構な頻度でこの「陽気なギャングが地球を回す」が出てくるんです。

それで、たまたま図書館で在庫だったのを見つけ(滅多にお目にかかることはない)、

どんなんでしょねと借りて開いてみると。

なななんと。なんだか私の知っている人がモデルか?

いえ、違うんでしょうけれど、なんだかいい意味でウケてしまい、個人的におもしろさ増量状態で楽しく読了。

シリーズ3作読んでしまいそうです。

 

 

 

 

 

 清洲会議/三谷幸喜

の弾薬庫に火が回り、屋敷と共にご遺体も木っ端みじんに吹き飛んだという。これ以上ない派

 

同じくうはうは爽快痛快楽しく読後感すっきり面白い本の流れで読んでみた。

小説というより脚本っぽく、ここまで登場人物のキャラをいじってしまうと、

すっごくわかりやすい反面、こんなにいじる必要はあるのかと、天秤にかけたら後者でしょか。

ただね、本当わかりやすい。歴史の教科書がこんな感じだったなら、絶対清洲会議は高得点取れたと思う。

 

 

 

 

 

 ありふれた祈り/ウィリアム・ケント・クルーガー 宇佐川晶子訳

 父はわたしをにらんだ。

 

ミステリーらしくないミステリー作品というか。主人公の少年より彼の吃音のある弟がいい。

読み終えるのに時間がかかったけれど、質は高い本なのではないでしょか。さくさく読める類の本ではないです。

「逃げられないものがいくつかあるんだよ、フランク。自分であること。

それからは逃げられない。なにもかも捨てることはできても、自分であることは捨てられない」

 

 

 

 

 

 にっぽんスズメ歳時記/中野とおる

 

https://www.instagram.com/onakan_s/

スズメの木ってありますよね、どういうわけか一本の木にスズメが密集してちゅんちゅん鳴いている。

そぉっと近づいても、半径どれぐらいだろ、ぴたっと静かになり、一斉に飛び立ち逃げて行く。

ひたすらスズメの写真集です。めんこい。

でも、鳴き方には一言も触れていない。いろいろあるような気がするのだけれど。

鳥は姿も名前も声も難しい。

 

 

 

以上、218回目でした。



17ページ 6行目 217

2017-10-19 23:59:59 | 本 3

 

 

 

寒くなってくると肩凝りになるのですが、これって私だけではないはず。

これもカラダが寒さに慣れるまでの辛抱と思ってはいますが、もっと着込んだほうがいいのかな。

相変わらず日中は半袖短パン(自宅時)で過ごしていますが、そろそろ限界でしょか。

 

いやぁ、気がつくと今日は19日、例のシリーズの日です。

簡単に、こんな本を読んだメモ程度の内容で。

 

 

 

 

 

 紙の動物園/ケン・リュウ

 マークは悲鳴を上げた。痛みより、恐怖と驚きのせいだった。そもそも、老虎はただの

 

 

短編集。表題作のこの「紙の動物園」以外はどうも合わなくて途中で挫折。

 

 

 

 

 

 

 マーティ/スティーヴン・キング バーニ・ライトスン画 風間賢二訳

 

17ページは絵

 

一年のそれぞれの月にふさわしいスケッチ風の短い物語をキングが書き、

それにバーニ・ライトスンの十二枚のイラストを付し、

特装版カレンダーとして販売するのを目的としていたそうで、

キングは一年を通して毎月かならずあるもの→満月→満月といえば狼男、

都合十二回の凄惨な殺戮シーンでいくつもりだったのが、カレンダーではやはり無理があり中編小説に変更、

結局小部数豪華限定本として4年をかけ完成、一般の書店に並ばず通販のみで販売されたそうです。

歳月を経てこうやって日本でも翻訳され読めるようになったいきさつが巻末に書いてあり、

それ以外もそうだけど、「マーティ」本文よりも風間賢二さんのあとがきのほうが正直点数いいんでないのかと。

まぁそんな出来でもキングが好きだからいいんです。

 

 

 

 

 

 シャトゥーン ヒグマの森/増田俊成

どから特別奨学金を得て北大に来て、すでに六年が経つ。このところホームシックになっていて、

 

 

狼男の次はヒグマ本。

第5回『このミス』大賞優秀賞受賞作ということなのに、どこがミステリーなんだ?ホラーというかパニックというか、

サバイバル小説じゃないかと読んでいたのですが、ラスト近くで、あ、これでミステリーに着地だとわかりました。

今回も「北大前の秀岳荘」「西区の山にもヒグマはいるし」だの札幌のことに触れています。

そして舞台は天塩郡幌延町にある北大天塩研究林。実在。でもフィクションですので。

勢いがすごくてほぼ一気読み。あまり怖がらせないで欲しい(笑)。

 

 

 

 

 

 ファントム・ピークス/北林一光

と化していた。

 

 

ぱっと見るとまるでキングの本のよう。藤岡新策さんの装画です。

さてこちらもヒグマ本。といっても舞台は長野県安曇野。

期待しすぎだったのか、ちょっと中途半端な仕上がりに感じてしまった。

やっぱり吉村昭氏の羆嵐が私の中で一番。

 

 

 

 

 

 秘密の地下世界/ナショナルジオグラフィック

 

フランス・パリの地下を覗いてみたくて借りた本。

クモの巣のように張り巡らされた採石場跡があるなんて驚いた。

坑道の総延長は300キロメートルを越え、一部は地下墓地になっている。

実際何度か陥没事故が起こっていて、地図や断面図をみると、

知らぬが花というか、絶対こういうのは好きなんだけれど、

好きなのとその上で暮らすのは違うよなと。

もちろん安全基準に基づき地上の建設物やメトロが走っているのでしょうけれど、

あ、地震とかあっちはないのかな、そういう根源的な恐怖のもちかたにも差が出るのかもしれないけれど。

カタコンブ地下納骨堂(パリはカタコンベではなくカタコンブと記されていました)もあるそうで、

もしも私がパリにいく機会があるとしたら、地下ツアーに参加してみたい。

 

 

 

 

 

  目でみることば/おかべたかし・文 山出高士・写真

17ページは頭隠して尻隠さずの語源となった日本の国鳥雉の尻尾丸見えでも隠れた気分になっている写真。

 

みればわかる、おかべさんと山出さんコンビのシリーズ3冊目。

今回もためになるし、面白く、一目瞭然納得爽快。

問題です。

この表紙にもなっている日に干しているタコ、これが由来となった言葉はなんでしょう。

答えは「引っ張りだこ」。人気があって方々から引き合いがあることを言うのだけれど、

今度からこの言葉を見聞きしたら絶対青空になびく平面ダコが浮かぶはず。

 

 

 

 

 WONDER ワンダー/R.J.パラシオ 中井はるの訳

「去年? じゃあ、一年間ずっと考えていたのに、ぼくにはだまっていたんだね?」

 

 

2回読んでしまいました。1度読んで、2日あけて、また読んでしまった。

魅力のある本だと思います。児童書にしておくのはもったいない。

顔にとてつもない障害をもった男の子の話で、こういうのって読む前からつらいし、

ひょっとしたら感動話の押し付けなのではないかと距離をとっていた自分が間違いだった。

ひとそれぞれ受け取り方は違うと思いますが、私はこの本好きですね。

作者のQ&A と 試し読み がここで見られます。ダイジェスト版なので本とはちょっと違うところがあります。

ちょっとラストはアメリカだなぁと思ってしまいましたが。

読後がっかりな本も多いけれど、これは今年読んで良かった本のうちの一冊です。

 

 

 

以上、217回目でした。

 


17ページ 6行目 216

2017-10-08 14:57:57 | 本 3

 

一日早いですが、明日は都合が悪いので、今日に繰り上げ、および簡単に。

 

いつものようにこの10日間(ではなかったけれど)に読んだ本の17ページの6行目をアタマから書き写し、

あとは感想にも紹介にもならない雑文です。

 

 

 

 

 

 勝手に関西世界遺産/石毛直道・井上章一・桂小米朝・木下直之・旭堂南海・島崎今日子・宮田珠己

 古代のローマ帝国の水道橋を、ほうふつとさせる遺跡が、兵庫県にある。姫路市のモノレー

 

 

前回読んだ椎名誠さんの「ぼくがいま、死について思うこと」でとりあげていた「お骨仏」を読みたくて借りてみる。

それが目当てだったので、真っ先に、目次で「お骨仏」は何ページなのか調べ、ぱらぱら捲ると、

なんとそこに小さな栞が挟まれていた。

おお、なんだか、おお。

これって、誰か私みたいに「お骨仏」に関心があったに違いない。

おおおおお。

私の前にこの本を読んだ人は、どんな気持ちだったのか。ブツがブツだけに。

将来の自分の骨の始末を考えてか、あるいは好奇心、宮田さんファンとか。

おおおおお。

 

 

 

 

 

 死体は笑みを招く/ネレ・ノイハウス 酒寄進一訳

「二十七万平方メートルあります」ザンダー園長は腰に手を当てた。「そしてばらばら死体が

 

「刑事オリヴァー&ピア」シリーズ4冊目。

で、新作と期待して読んでみたものの、なんか変。

コージマ(やはり♪ コージマと歌ってしまうが)とオリヴァーがまだ一緒に暮らしている。

ピアも離婚していないし、新たな彼氏と同居もしていない。

私の記憶違いにしてはズレが大きすぎるとおもいきや、

このシリーズは時系列に発売されてないそうだ。

本来の2作目になるのがこの「死者は笑みを招く」なのに、

日本では3作目、4作目と先行発売、そのあとに1作目、

そしてやっとこの2作目が出版となったとあとがきに書いたある。

途中であとがきチェックして納得したものの、きちんと時系列で販売してください。

確かに3→4→1の順で読んできたわ。

登場人物が初期にどどっと多すぎて、それもみな近場の住人親戚知人ばかりで、

中盤までは結構読むのがしんどかったかな。

にしても変な邦題で、原題を調べてみると「Mordsfreunde」、ドイツ語翻訳機だと「殺意の友達」と訳された。

そっちのほうがまだわかる気がするけど、このシリーズの邦題はどれも変だと思うのは私だけでしょか。

ちなみに他3作のタイトルをあげると、「悪女は自殺しない」「深い疵」「白雪姫には死んでもらう」。

「深い疵」はセーフだけれど、他の三冊ならタイトル買いしないな、私なら。

 

 

 

 

 

 金曜日の編み物クラブ/ケイト・ジェイコブス 中根佳穂訳

イで買ってきた焼きたてのクッキーの箱を開けて、みんなにすすめた。誰もが遠慮

 

まるっきり予備知識なし、表紙のデザインに惹かれ図書館から借りてみた。

常に、なんというのか、朝の連続テレビ小説みたいにぽちっぽちっとした区切りで、

じわじわと、登場する人物それぞれの事情を絡め話は展開してゆくのですが。

最後がどうも好きでない。

これは私の性格だからなのでしょうけれど、

登場する人物(特にメイン人物に近ければ近いほど)が突然病気になり死ぬパターンはお手上げ。

若いとなるとさらにダメ。なんだかノンフィクションでない限り、それは反則でしょと思ってしまう。

そっちの方向にもっていかなきゃいかんのかと。

人生何がおこるかわからないけれど、確かに私も若くして大きな病気になったことはあるけれど、

ミステリ小説で人が死ぬのは読んでいても大丈夫だけれど、

こういう流れの中で死んでしまうのは、好きでないなぁ。

どうして作者は彼女を死なせることにしたのだろう。

家族の再生、友情、ルーツ、そこまでで十分だったのになぁ。

 

 

 

 

 

 似ていることば/おかべたかし文 やまでたかし 写真

 

17ページはアシカ(アザラシとアシカの違いのアシカのほう)の写真でした。

「くらべる東西」が面白かったので、シリーズといっていいのか、

おふたりコンビの違う本を読んでみたのだけれど、これも面白かった。

 

「似ていることば」には大別すると2種類あり、まず、ことばが似ているもの。

同音異義語や同訓異義語と呼ばれる似ている言葉。

例えば「制作/製作」「絞る/搾る」など、同じ読みでありながら異なる意味を持つ言葉。

もうひとつは、形が似ているもの。

「アザラシ/アシカ」や「サンデー/パフェ」など、違いがよくわからないとされるもの。

これらの違いを写真によってどどんと一目で明らかにしようというのがこの本の狙いで、

見ただけで「ああ、そうか」と納得できるし、どこが違うのかという解説までついてある。親切丁寧。

 

ブログを書いていても、どっちの漢字なんだろうとか、

違いってあるのかわからずに使っていることは多々あって、

そのうちのひとつに「恐い」と「怖い」があり、みなさん、この違いわかりますか?

私は知らなかったのですが、

「恐い」→誰でもこわいものは恐い。

「怖い」→自分だけがこわいものは怖い。主観の問題だったんですね。

蛾や蝶は私にとって怖いものだけど、世の中一般的に恐いものではない。

 

「いねむり」と「うたたね」だと、

寝ちゃいけないときに寝るのがいねむり、

寝てもいいときに寝るのがうたたね、これも知らなかった。

授業中仕事中に寝てしまうのはいねむりで、昼休みに机で突っ伏して寝るのはうたたねか。

となると、アグネス・チャンは小川のせせらぎを聞きながら何をしていたのだろう。何をしなければならなかったのか。

いねむりしたのねなんて歌いだしているのだから、彼女はそのとき寝てはいけない状況下にあったはず。

何してたんだ? 

気になったので歌詞を検索してみたら野イチゴを摘んでたそうだ。ホントとまで歌詞になっていた(笑)。

まぁ、私もなんでもかんでもいねむりで通していましたが(笑)。それもこの齢まで(笑)。

 

 

 

 

 世界一ゆる~いイラスト解剖学 からだと筋肉のしくみ/有川譲二

からだのしくみに注意を向けるのが解剖学のはじまり。いま一度、意識しながら読んでみましょう。

 

正確には6行目ではないのですが、特別に。

この手の本は大好きです。わかりやすい。

書いてあることがわりと理解できていて、ということは、少しは私も学んできていた?

世界一ゆる~い解剖学教室 こういうのがお好きな方はどうぞ。有川さんのサイトでいろいろ載っています。

 

 

簡単に、なんていいながらやっぱり長くなってしまった。

明日はお休みにします。

以上、216回目でした。