マムシグサの穴の話です。
先日の観察会でマムシグサの性転換の話がちらりと出ました。
うん、それは知っているし去年聞いた記憶がある。
で、そばにいたボラレン氏が穴の話というか、穴のつぶやきをはじめられまして。
その場に居た私、穴の記憶と認識がかなり甘くて、おまけに老いた目には穴もよく見えんでして。
帰宅してから再学習、あ、こういうことだったのね。
なんだかすっごくあの場で損をしたというか、
こういう面白い興味のあるすっごいことを見逃すなんて人生の大損よと、
翌日マムシグサの穴の観察会を勝手に一人で開催いたしましたっ。
さて、今年は何故かマムシグサが目に付く年のような気がします。
当たり年?わかりませんが、かなり前から写し掲載していたのはご存知かと。
これですね、この溢れんばかりのマムシグサ(笑)。
葉っぱが2枚と茎の先に花序。
上とは全然別の場所のマムシグサですが、
なんだかおしゃべりそうな。
こうなるとマムシというよりは丹頂鶴というか、前の千円札の絵柄みたいなんですけど(笑)。
あ、いえ、そういう話ではなくて、マムシグサの穴の話にたどり着くのでしょか。
マムシグサって雌雄異株で、雄花だけをつける雄株と、雌花だけをつける雌株とがあるんですって。
さらに雄株以前の花をつけない株もあるそうです。
栄養状態が良いと雌株になり、そうじゃないと雄株になる。で、雌から雄になることもあるそうで、
なんともまぁ面白いやつだと思いません?
穴の話に近づいてきましたっ。
デジカメでは写せませんでしたが、この奥が意外と白くて明るかったです。
で、この中はつるんつるんで入った虫は脱出が至難の業だそうで。
さぁここからがこのマムシグサのすごいとこなんですけど、
雄株に虫が入ったとしたら、花粉を雌株まで運んでもらわないと困るし意味がない。
でも内部はつるんつるんで逃げられない。
ここからメインのマムシグサの穴の話です。
すまん、ちょっと触らせてもらいましたわ。
この巻き巻き(正しくは苞?)に、雄株は小さなすきまがあって、花粉をつけた虫の出口の穴があるそうな。
さらにすごいことに、雌株は花粉を受け取ったらそれでいいわけで、別に虫を逃がさなくてもいいわけで、
いえ、正しくはどういう理由なのかはわかりません、上のは私の屁理屈ってやつですが、
とにかく雌株は閉じていて虫は外に出られないそうです。ゆりかごから墓場までってか。
で。その穴をこの目で確認、見てみましょう観察会開始(笑)。
って何本見たことでしょう。
意外と「これだっ」と言い切れるようなはっきりとした穴や逆の閉鎖の区別がなかなかつきませんでして。
まぁ、ご覧になってください。
これは確実に穴、脱出口だと。故に雄株でしょう。
これも穴あり。
これも逃げ道があるっ。
でも、サイズが大な虫だと挟まり詰まり、通路が塞がってしまうそうです。確かに…。改善策を。
そのうち進化して伸縮する穴とかになってたりして。
さて、お次は穴か?区別がファジーなやつです。
角度も鮮明度も悪いので…
あ、すっごい枚数写したんですけど、使えるのはここに載せた数枚のみ。
ピントあわなくてボケてボケて、何故でしょう。
微妙でしょ?
これも閉じているといえばそう見えるし。
雌株になるのには栄養・成長状態が良いはずだから、次回は大きいのを注意してみましょか。
で、マムシグサばかり見て歩いていたら、やっぱりありましたわ(笑)。
モダンにポンパドールしてみましたぁ(笑)。
盛りっ(笑)。
そう、マムシグサもミズバショウも、
この巻き巻きしている花を包んでいる苞は仏炎苞というそうなのですが、
仏の炎でピンときません?
小樽天狗山
円山はいっぱいあります、炎を背負った不動明王さん。
ここからきているんですって。なるほど。ザゼンソウもそうか?
ここまで行動するとマムシグサの穴も身についた(笑)。
今度からまた見る世界が変わってくる。そう思いません?
あのときつぶやいてくださったボラレン氏に感謝です。
なにか間違えていることがあったならご指摘ください、優しくね。
今日はエゾハルゼミとか虫とかいっぱい載せようと思っていたのですが、
やっぱり長くなってしまいましたので、明日か後日。
どんどん溜まって行きます…どうしましょ。