貢蕉の瞑想

青梅庵に住む貢蕉の日々のつぶやきです。

見ぬ恋 つくる

2019-10-02 09:11:01 | 日記

見ぬ恋 つくる

令和元年10月2日

 今朝は豊川市。

 人形供養が毎月17日

2実施されるという国府観音寺へ。

 参拝!

 本尊は大須、浅草と同じ一寸八分

の観音像といわれている。

 この観音像は、慶長15年極楽寺

の住僧が俗に玉入りといわれて

いた地中から発掘したもので、

その住僧が本寺の開基となっ

ている。

 極楽寺の傍にあり。

 観音寺は極楽寺の管轄。

 隣は神社である。

 元禄2年(1690)に芭蕉が詠んだ、

「紅梅や 見ぬ戀つくる 

    玉すだれ」

の句碑あり。

 天保14年(1844)建立。

 玉簾の奥にいる人を、

どんな美人かと奥ゆかしき思い、

まだ見ぬ恋に心をときめか

すのを言った。

 紅梅の艶と「玉簾」の古典的

な感じで、古物語の高雅幽艶の

世界を描く虚構の作。

 側面と背面には、このように

刻印されている。

「此むつきのすへ御所のうちを

通りて折ふし春雨のそぼふりて、

御殿の紅梅今をさかりと見え、

音楽聞え、誠に極楽ハ爰(ここ)

ならん哉と、いとゞ心もほれほれと

有がたき泪をこぼし通りける

とて」

という前書きあり。

 春雨、今を盛りの紅梅、

音曲が流れる情景、

ここが極楽と心ほれぼれとし、

泪をながす芭蕉、

 琴線に触れる深い感動!

よきひとときなり。