令和3年9月22日(水)
『三冊子』では、字余りの句として引かれる。
蕣(あさがほ)や
昼は錠おろす
門の垣
◎ しかし、朝顔も芭蕉の言うように、
◎ しかし、朝顔も芭蕉の言うように、
朝だけ門を開き、昼は閉めてしまうよう
に動いてくれず、困った芭蕉は仮病を
使って妾の寿貞を遠ざけようとした。
艶男の弱いところである。
しかし、だんだん話してみると、
寿貞も病身で生活に困っているところ
があり、気の毒な状態だと分かる。
次第に、同情心が起こってくるところ、
芭蕉の善良な生活態度がそうさせるの
だった。
ただ弟子にこの妾のことを知られると
ただ弟子にこの妾のことを知られると
困るので、関西の故郷のほうに
自分は退避し、庵を寿貞に自由に使わせる
ことにした。
若いとき、芭蕉は寿貞と知り合った。
若いとき、芭蕉は寿貞と知り合った。
親しく付き合っていたが、芭蕉が俳諧師
として抜きん出た地位にのぼるにつれて、
彼女は自分はものの数にも入らない、
つまらない人間だと卑下するようになっ
てきた。
その寿貞を慰めて、芭蕉はいろいろと
世話をしてやっていた。
寿貞との関係も紐解くと面白く謎も多いが・・・。