☆「男たちのヒート祭り」も、遂に中盤の3作目に入りましたよ!!^^
さあ、今回の「ヒート」は、どのような「ヒート」かな!!
こちらを見てくれ!
『「男たちのヒート祭り」の歴史』が紐解けるぞ^^;(←クリック!)
◇
・・・と、ここまでは、見る前に書いた前口上です。
軽く書き始めましたが、この作品、必見ですゾ!
今年は、燃えるような作品に出会えないのかな・・・、と思っていましたが、この作品、非常にストレスの溜まる内容でしたが、「ナカデミー作品賞」に相応しい深いテーマに満ちた作品でした。
・・・敬虔なクリスチャンを奥さんに持つ、退職間近の仮釈放管理官のジャック(ロバート・デ・ニーロ)は、とある犯罪者との面接に取り掛かっていた。
チンピラの”ストーン(エドワード・ノートン)”は、その態度の軽薄さで、おそらく仮釈放にはならないだろう、その他大勢の囚人の一人だった。
デ・ニーロは、謹厳実直な、あまり起伏のない役を、それでも、家庭では、妻を前に腑抜けたような態度をし続けるしかなかったり、だが、面接室ではプロフェッショナルなよどみなき受け答えと、堂々たる演技を見せてくれる。
だが、それ以上にエドワード・ノートンは、思慮の浅いチンピラを見事に演じきって、
序盤から、その演技合戦で楽しませてくれる。
エドワード・ノートンは凄いな。
『ダークナイト』のジョーカーのような「思想のないのが思想」的などうにも救いようのない人間の姿を見せてくれる。
とにかく、”ストーン”の目つきの瞬間の移り変わりには注目だ!
そこへ、ストーンの妻のルセッタ(ミラ・ジョヴォヴィッチ)が、絡んでくる。
チンピラのストーンは、妻を使ってジャックを篭絡しようと画策したのだ。
この、淫乱女・ルセッタの演技が、ミラ、ほとほとにうまい。
現在のミラの、やや疲れたボディが、ただひたすらに性欲求に忠実で、男へと媚びることだけに長けていて、その方法論に疑いを持っていないルセッタの役柄と絶妙にマッチしているのだ。
しかし、ミラ、乳首、でかっ・・・。
ジャックがルセッタに誘惑されるくだりは意外にあっさりしている。
物語は、面接の行なわれる期間に、管理官の心象を良くしようと戯れに読んだ宗教書によって、ストーンが変わっていく過程が面白い。
この作品は、「神」的な存在を渇望する登場人物を描き続ける。
ジャックは、何らかのトラウマ(その片鱗はプロローグに描かれる)を抱え、救いを希求し、常に説教CDを聴き続ける生活。
だが、ルセッタの誘惑に堕ちる。
ジャックの奥さんは、毎日曜、夫と教会に通い、聖書を愛読している敬虔なクリスチャン。
だが、プロローグでは、扉を閉めたときに、気付かずに蜂を圧死させている。
ストーンは、過去に罪を犯している。
しかし、作中では、神の啓示を受けるに至る。
その変貌したストーンの姿は、更なるエドワード・ノートンの演技の奥行きを見せつけてくれる。
幼稚園で保育士に従事しているルセッタは、奔放にフリーセックスを貪る。
ルセッタは、「マグダラのマリア」なのだろう。
正反対の生き方をしてきた二人の男の人生が刑務所で交差し、そこに、悔い改めることを知らない現代的な「マグダラのマリア」が佇み、二人の男の運命を逆転させる。
物語上の、ジャックの奥さんの立ち位置が、いまだ明確に読み解き出来ないのだが、
そんな現時点でも、傑作としか思えない。
(2010/11/08)
さあ、今回の「ヒート」は、どのような「ヒート」かな!!
こちらを見てくれ!
『「男たちのヒート祭り」の歴史』が紐解けるぞ^^;(←クリック!)
◇
・・・と、ここまでは、見る前に書いた前口上です。
軽く書き始めましたが、この作品、必見ですゾ!
今年は、燃えるような作品に出会えないのかな・・・、と思っていましたが、この作品、非常にストレスの溜まる内容でしたが、「ナカデミー作品賞」に相応しい深いテーマに満ちた作品でした。
・・・敬虔なクリスチャンを奥さんに持つ、退職間近の仮釈放管理官のジャック(ロバート・デ・ニーロ)は、とある犯罪者との面接に取り掛かっていた。
チンピラの”ストーン(エドワード・ノートン)”は、その態度の軽薄さで、おそらく仮釈放にはならないだろう、その他大勢の囚人の一人だった。
デ・ニーロは、謹厳実直な、あまり起伏のない役を、それでも、家庭では、妻を前に腑抜けたような態度をし続けるしかなかったり、だが、面接室ではプロフェッショナルなよどみなき受け答えと、堂々たる演技を見せてくれる。
だが、それ以上にエドワード・ノートンは、思慮の浅いチンピラを見事に演じきって、
序盤から、その演技合戦で楽しませてくれる。
エドワード・ノートンは凄いな。
『ダークナイト』のジョーカーのような「思想のないのが思想」的などうにも救いようのない人間の姿を見せてくれる。
とにかく、”ストーン”の目つきの瞬間の移り変わりには注目だ!
そこへ、ストーンの妻のルセッタ(ミラ・ジョヴォヴィッチ)が、絡んでくる。
チンピラのストーンは、妻を使ってジャックを篭絡しようと画策したのだ。
この、淫乱女・ルセッタの演技が、ミラ、ほとほとにうまい。
現在のミラの、やや疲れたボディが、ただひたすらに性欲求に忠実で、男へと媚びることだけに長けていて、その方法論に疑いを持っていないルセッタの役柄と絶妙にマッチしているのだ。
しかし、ミラ、乳首、でかっ・・・。
ジャックがルセッタに誘惑されるくだりは意外にあっさりしている。
物語は、面接の行なわれる期間に、管理官の心象を良くしようと戯れに読んだ宗教書によって、ストーンが変わっていく過程が面白い。
この作品は、「神」的な存在を渇望する登場人物を描き続ける。
ジャックは、何らかのトラウマ(その片鱗はプロローグに描かれる)を抱え、救いを希求し、常に説教CDを聴き続ける生活。
だが、ルセッタの誘惑に堕ちる。
ジャックの奥さんは、毎日曜、夫と教会に通い、聖書を愛読している敬虔なクリスチャン。
だが、プロローグでは、扉を閉めたときに、気付かずに蜂を圧死させている。
ストーンは、過去に罪を犯している。
しかし、作中では、神の啓示を受けるに至る。
その変貌したストーンの姿は、更なるエドワード・ノートンの演技の奥行きを見せつけてくれる。
幼稚園で保育士に従事しているルセッタは、奔放にフリーセックスを貪る。
ルセッタは、「マグダラのマリア」なのだろう。
正反対の生き方をしてきた二人の男の人生が刑務所で交差し、そこに、悔い改めることを知らない現代的な「マグダラのマリア」が佇み、二人の男の運命を逆転させる。
物語上の、ジャックの奥さんの立ち位置が、いまだ明確に読み解き出来ないのだが、
そんな現時点でも、傑作としか思えない。
(2010/11/08)