☆トニー・スコット監督は、先にもトレイン・パニック物『サブウェイ123/激突』を撮っているが、それは残念ながら、駄作だった。
しかし、今回の作品は、私、公開前から設定に胸を踊らせていた。
やっぱり、機関車にしても特急にしても、暴走したものを停める、また、それを成し遂げるのはすねに傷を持つ男たち、と言う設定は、見る者の血をたぎらせてくれるのである。
どっちが上かはどうでもいいが、兄弟のリドリー・スコット監督は、近作の『ロビンフッド』など、最近では男映画の大家となっているが、トニーも負けずに、ヒロイックなものとは異なる、市井の中でヒーローとなる男たちの瞬間を、この作品できっちりと描いてくれた。
早期強制退職を言い渡された勤続28年のベテラン機関士を演じるデンゼル・ワシントンも、
夫婦の不仲が裁判沙汰にまで発展している、親のコネで今の職についた新米車掌を演じるクリス・パインも、
暴走機関車を追っていく過程で、徐々に活きの良い掛け合い演技を見せてくれる。
だが、何よりも、この作品では、トニー・スコット監督のスタイリッシュなカットバック映像が、暴走する電車のスピード感表現に見事にはまっていた。
「鉄道は凶器」と言うことが、2時間弱の上映時間ずっと思い知らされた。
序盤からノンストップで緊張が途切れることなかった。
暴走する機関車、追走する機関車、それぞれの面構えも、機能的でありつつも、『恐怖の報酬』や『激突』のトラックみたいに味わいがある。
それぞれが、前者は赤、後者は青と、色のイメージ通りの動きを見せてくれていた。
また、やや薄味ながらも、事件を取り巻く各所に、個性的な人物を配しているのも良かった。
作品全体の切れ味も素晴らしく、そのサッパリした鑑賞後感に、私は非常に満足しつつ、映画館を去るのだった。
PS.タイトル写真は、作品内にはなかった構図だが、主役二人が機関車の前部に立っていると言うナイスショットで、作品の雰囲気が出ているので使わせて頂きました^^
(2011/01/12)
しかし、今回の作品は、私、公開前から設定に胸を踊らせていた。
やっぱり、機関車にしても特急にしても、暴走したものを停める、また、それを成し遂げるのはすねに傷を持つ男たち、と言う設定は、見る者の血をたぎらせてくれるのである。
どっちが上かはどうでもいいが、兄弟のリドリー・スコット監督は、近作の『ロビンフッド』など、最近では男映画の大家となっているが、トニーも負けずに、ヒロイックなものとは異なる、市井の中でヒーローとなる男たちの瞬間を、この作品できっちりと描いてくれた。
早期強制退職を言い渡された勤続28年のベテラン機関士を演じるデンゼル・ワシントンも、
夫婦の不仲が裁判沙汰にまで発展している、親のコネで今の職についた新米車掌を演じるクリス・パインも、
暴走機関車を追っていく過程で、徐々に活きの良い掛け合い演技を見せてくれる。
だが、何よりも、この作品では、トニー・スコット監督のスタイリッシュなカットバック映像が、暴走する電車のスピード感表現に見事にはまっていた。
「鉄道は凶器」と言うことが、2時間弱の上映時間ずっと思い知らされた。
序盤からノンストップで緊張が途切れることなかった。
暴走する機関車、追走する機関車、それぞれの面構えも、機能的でありつつも、『恐怖の報酬』や『激突』のトラックみたいに味わいがある。
それぞれが、前者は赤、後者は青と、色のイメージ通りの動きを見せてくれていた。
また、やや薄味ながらも、事件を取り巻く各所に、個性的な人物を配しているのも良かった。
作品全体の切れ味も素晴らしく、そのサッパリした鑑賞後感に、私は非常に満足しつつ、映画館を去るのだった。
PS.タイトル写真は、作品内にはなかった構図だが、主役二人が機関車の前部に立っていると言うナイスショットで、作品の雰囲気が出ているので使わせて頂きました^^
(2011/01/12)