☆さて、朝一で観てきましたよ^^
原作もいちお読み込んでいる作品なので、邦画のSF表現技術の限界ゆえに、各シーンに、独特の世界観を再現するのにちゃちさが感じられるであろうことはしょうがないと覚悟しつつ、
「誰も指摘しないけど、タイトルの由来は『ロボコン』の<ガンツ先生>に由来するんだよな・・・(毎回、ガンツ先生はロボコンらの行いを採点していた。GANTZも挑戦者を採点する)」などと思いつつ、期待して見て来ましたよ^^
◇
・・・感想としては、特撮技術的には不満なく、うん、海外でも公開するらしいけど、桁違いの予算の作品がひしめくアメリカの観客もなかなか楽しめると思う。
ただ、私的には、随分と「可もなく不可もなき作品」に仕上がってしまったなぁ、の印象が強い。
そもそも、この作品は、非現実的な設定(死者が、現実世界とはちょいと違った世界に召喚され、「○○星人」と呼ばれる敵とゲーム的に戦わされ続ける)があり、その「謎」が、物語の初期を牽引していたものだが、
この作品、はじまってから10年以上経つだろう・・・、その奇抜な設定が、後続の物真似作品群に押し切られ、現在においては、さほどの魅力的な設定ではなくなってきているのだ。
にもかかわらず、物語は、丁寧に原作をなぞっている。
原作の雰囲気は壊していない。
だが、いまいち新鮮な気分が起こらないのだ。
改変されている部分もあるが、それは、主人公の二人を演じる二宮和也・松山ケンイチが二十歳過ぎなので、主人公の設定が、高校生から、大学での就職活動時期に変えられていると言うことに代表される、やむを得ぬ改変に過ぎない。
積極的に、物語を平成23年の「現在」に合わせるかのようなアレンジではないのだ。
だから、序盤から、かなり退屈な時もあり、第2ラウンドの田中星人では、その演出が見事で盛り上がったが、クライマックスのあばれんぼう星人の時には、なんとも眠気さえ出てきてしまったほどだ。
作品の完成度に遜色ないのに、作品自体に爆発的なパワーがないのは痛かった。
◇
このような特撮を駆使した作品においては、人間パートはつまらなく感じるものだったが、演技陣は総じて熱演していた。
何よりも、二人のヒロインが良かった。
岸本を演じた夏菜は、原作でも魅力的なキャラそのまま(なのだが)、非常に可愛い。
私のショートカット好きもあるのだが、ファーストシーンの裸身は美しかった。
また、コミックの扮装を実写にするとどうしようもなくちゃちくなるものだが、この作品では、「ガンツ・スーツ」の出来が非常に格好良く、
岸本が着ている姿は(特に後姿!)、ウエストからヒップのラインが女神のように素晴らしかった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/77/b1/6eb7ce0901bc6f89235534d17cb2e7f4.jpg)
ガンツワールドとは別に、主人公・玄野の彼女になる小島多恵は、原作から大きな改変が為されているが、吉高由里子が地味な女の子を芸達者に演じている。
性格も外見も違うのに、なぜか、吉高由里子が小島多恵に見える不思議。
吉高由里子も、松山ケンイチも、多種多様な役を演じるものだと感心した。
ニノ君は、変わり映えしない演技だが・・・。
◇
昨夜、仕事を終えて帰宅すると、マンガ原作・日テレ製作『GANTZ』つながりで、『デスノート』が<金曜ロードショー>で放送されていた。
そのラストシーンだけを見たのだが、弥海砂の部屋は、東京タワーの見えるマンションの一室だったのだが、
『GANTZ』でも、メンバーが召喚されるマンション風の一室も東京タワーが見える部屋だった。
なんか、マンガ原作・日テレ製作つながりにおける、「東京タワーの見える一室」へのこだわりがあるのでしょうか?
◇
この作品でかなり気に入ったのが、当初、主人公の玄野は、就職活動時期であり、ファーストシーンで、就職面接の応対の参考書などをひもといていた。
「人には、それぞれ持って生まれた社会での役目があり・・・」云々などとブツブツ呟いているのだが、
それが、物語の中盤から、ガンツワールドにおけるヒーロー性においての理由付けとして、「人には、それぞれ持って生まれた社会での役目があり・・・」と語るようになり、
私はそこに、この物語が、設定重視の作品ではなく、ヒーローの物語だとも捉えることが出来て、海外公開での共感を得られる可能性を見い出しもするのだった。
(2011/01/29)
原作もいちお読み込んでいる作品なので、邦画のSF表現技術の限界ゆえに、各シーンに、独特の世界観を再現するのにちゃちさが感じられるであろうことはしょうがないと覚悟しつつ、
「誰も指摘しないけど、タイトルの由来は『ロボコン』の<ガンツ先生>に由来するんだよな・・・(毎回、ガンツ先生はロボコンらの行いを採点していた。GANTZも挑戦者を採点する)」などと思いつつ、期待して見て来ましたよ^^
◇
・・・感想としては、特撮技術的には不満なく、うん、海外でも公開するらしいけど、桁違いの予算の作品がひしめくアメリカの観客もなかなか楽しめると思う。
ただ、私的には、随分と「可もなく不可もなき作品」に仕上がってしまったなぁ、の印象が強い。
そもそも、この作品は、非現実的な設定(死者が、現実世界とはちょいと違った世界に召喚され、「○○星人」と呼ばれる敵とゲーム的に戦わされ続ける)があり、その「謎」が、物語の初期を牽引していたものだが、
この作品、はじまってから10年以上経つだろう・・・、その奇抜な設定が、後続の物真似作品群に押し切られ、現在においては、さほどの魅力的な設定ではなくなってきているのだ。
にもかかわらず、物語は、丁寧に原作をなぞっている。
原作の雰囲気は壊していない。
だが、いまいち新鮮な気分が起こらないのだ。
改変されている部分もあるが、それは、主人公の二人を演じる二宮和也・松山ケンイチが二十歳過ぎなので、主人公の設定が、高校生から、大学での就職活動時期に変えられていると言うことに代表される、やむを得ぬ改変に過ぎない。
積極的に、物語を平成23年の「現在」に合わせるかのようなアレンジではないのだ。
だから、序盤から、かなり退屈な時もあり、第2ラウンドの田中星人では、その演出が見事で盛り上がったが、クライマックスのあばれんぼう星人の時には、なんとも眠気さえ出てきてしまったほどだ。
作品の完成度に遜色ないのに、作品自体に爆発的なパワーがないのは痛かった。
◇
このような特撮を駆使した作品においては、人間パートはつまらなく感じるものだったが、演技陣は総じて熱演していた。
![]() | GANTZ VISUAL BOOK (タレント・映画写真集) |
クリエーター情報なし | |
集英社 |
何よりも、二人のヒロインが良かった。
岸本を演じた夏菜は、原作でも魅力的なキャラそのまま(なのだが)、非常に可愛い。
私のショートカット好きもあるのだが、ファーストシーンの裸身は美しかった。
また、コミックの扮装を実写にするとどうしようもなくちゃちくなるものだが、この作品では、「ガンツ・スーツ」の出来が非常に格好良く、
岸本が着ている姿は(特に後姿!)、ウエストからヒップのラインが女神のように素晴らしかった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/77/b1/6eb7ce0901bc6f89235534d17cb2e7f4.jpg)
ガンツワールドとは別に、主人公・玄野の彼女になる小島多恵は、原作から大きな改変が為されているが、吉高由里子が地味な女の子を芸達者に演じている。
性格も外見も違うのに、なぜか、吉高由里子が小島多恵に見える不思議。
吉高由里子も、松山ケンイチも、多種多様な役を演じるものだと感心した。
ニノ君は、変わり映えしない演技だが・・・。
◇
昨夜、仕事を終えて帰宅すると、マンガ原作・日テレ製作『GANTZ』つながりで、『デスノート』が<金曜ロードショー>で放送されていた。
そのラストシーンだけを見たのだが、弥海砂の部屋は、東京タワーの見えるマンションの一室だったのだが、
『GANTZ』でも、メンバーが召喚されるマンション風の一室も東京タワーが見える部屋だった。
なんか、マンガ原作・日テレ製作つながりにおける、「東京タワーの見える一室」へのこだわりがあるのでしょうか?
◇
この作品でかなり気に入ったのが、当初、主人公の玄野は、就職活動時期であり、ファーストシーンで、就職面接の応対の参考書などをひもといていた。
「人には、それぞれ持って生まれた社会での役目があり・・・」云々などとブツブツ呟いているのだが、
それが、物語の中盤から、ガンツワールドにおけるヒーロー性においての理由付けとして、「人には、それぞれ持って生まれた社会での役目があり・・・」と語るようになり、
私はそこに、この物語が、設定重視の作品ではなく、ヒーローの物語だとも捉えることが出来て、海外公開での共感を得られる可能性を見い出しもするのだった。
(2011/01/29)