『甘噛み^^ 天才バカ板!』 byミッドナイト・蘭

ジュリアナから墓場まで・・・。森羅万象を語るブログです。
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[映画『推理作家ポー 最期の5日間』を観た(寸評)]

2012-10-12 23:59:19 | 物語の感想
☆予告を見た限りでは、何でこの映画が企画されたのか不明で、あまり期待しないで映画館に足を運んだ。

 21:30からのレイトショーで、眠気が予想されていたのだが、意外にも、非常に面白く夢中になった。

 ・・・創作意欲がなくなり、酒に溺れる生活のエドガー・アラン・ポーが、恋人が誘拐されたこともあり、自分のこれまでの作品に見立てられた連続殺人の捜査に巻き込まれていく物語。

 19世紀中盤のボルチモアという舞台設定が、物語展開をもったりさせそうに思えつつ、堅実な話運び(正統派ゴシック)で、こちらの興味を引き続けた。

 私は、猟奇殺人や、奇矯な事件にはそれほどの興味はないのだが(密室殺人は異常に好き)、その展開上の開陳の仕方が小刻みで実にテンポがいい。

 土中に埋められたヒロインの恐怖感も、絶妙に伝わってくる。

 ポーは、若い警視と捜査に当たるのだが、その二人が、変則ではあるがホームズとワトソンの関係にも似て、なんか、ロバート・ダウニー・Jr によって崩されたホームズ物が、ここに蘇ったかのような嬉しさがあった。

 ポーは変人ではあるが、その喜怒哀楽は、こちらの共感を受けるに足るほどのジョン・キューザックのうまい演技だった。

 相棒となる警視・ルーク・エヴァンズは格好良くて、警官の一人・もみあげが印象深いジョン(オリヴァー・ジャクソン=コーエン)ともども、イケメン好きの婦女子には堪らないのではなかろうか^^

 犯人も意外で、全て犯人のシナリオ通りに動かされたきらいもあるが、この作品は、最初にそこありきと考えると納得もできる。

 これは、意外に掘り出し物なので、皆さん、是非 観てください^^

                                         (2012/10/12)