懐かしい昭和の情景を追って

過去に撮影したネガをフィルムスキャナーで電子化しています。蒸気機関車、古い町並み、茅葺民家を投稿します。

岡山の茅葺民家写真展 - 40 カルスト台地 その1

2014年09月06日 | 岡山の茅葺民家写真展
撮影場所 岡山県新見市草間


今回から3回にわたりカルスト台地をお送りします。

カルスト大地は石灰岩でできた山や台地で日本各地に存在する。
三大カルストは秋吉台、平尾台、四国カルストと言われている。
石灰岩は石ではなくサンゴなどの化石で出来ている。
炭酸カルシウムで石灰やセメントの原料になる。この資源のない国もセメントの原料の石灰岩が無尽蔵にあるのでこれだけの建設をして助かっている。

何でカルスト台地が出来たのははっきりと分かっていない。
暖かい時代に海底であったところが隆起したとか、遠く太平洋のハワイの火山の上に堆積したサンゴが日本の海溝まで運ばれてプレートに沈み込むときにもげて日本列島に運ばれたのではないかといわれている。
四国カルストなど1400メートルの高さに石灰岩が押し上げられている。
私も茅葺き民家を求めて愛媛県の野村町からカルスト高原を越えて高知の梼原町に行った事がある。草原は焼き払うのか木は生えていないので見晴らしはよい。

プレートの移動は毎年10センチ、一万年で一キロメートル、一億年で一万キロメートル移動する。ハワイから一億年も掛からず日本海溝に到達する。

岡山県の西部から広島県の東部まで石灰岩でできている。
岡山のカルスト台地は秋吉台のようにな石灰岩の露頭やドリーネと言われる窪みはない。
そんな台地でかってはタバコを栽培していた。現在はブドウや桃の果樹栽培が中心だ。
しかし、カルスト台地は耕運機の刃が曲がる程に石が混ざる。
掘り起こした石が脇に置かれたり石垣になる。


岡山の茅葺民家写真展 - 39 木地師の里 その3

2014年09月02日 | 岡山の茅葺民家写真展


撮影場所 岡山県勝田町木地山 現在は美作市

撮影したのは四月一日だったのに雪が残る。このあと右手峠を越えて鳥取県智頭町に入る。
今は木地師の里の痕跡は残っていない。明治の時代に消えたのであろう。
しかし、平成の時代までこの地で生活してきた。耕作地に恵まれず自然の厳しさと戦い生活してきた。金だけでなんでも買って生活しているサラリーマンの人には耐えられない。


15年してデジカメを持ち再び訪れたが茅葺きもほとんどなく撮るものがない。
寂れゆく集落を撮っても私には身体的にとれない。撮ったとしても時代の変化を確認だけ生きられない。
テーマはなかなかみつからないものだ。






























岡山の茅葺民家写真展 - 38 木地師の里 その2

2014年08月29日 | 岡山の茅葺民家写真展
撮影場所 岡山県勝田町木地山

木地山に小さな小屋があった。屋根は石置き屋根になっいた。川のほとりなので水車小屋に使っていたのであろうか。
この木地山に行く途中の梶並に水車を使った製材所がある。まだ現役で製材している。
大きな水車に落差を付けて大量の水を落としている。水車の回転軸を製材所に引き込みその軸にベルトを掛けて刃を回している。水力でもあの太い材木が縦割りできるものだ。
地球にやさしいCO2を発生させない省エネ製材所としてテレビにでている。

昔の写真には石置き屋根は沢山出てくるが現在はほとんど見かけない。
あったとしても観光用の小屋くらいか、五箇山に茅葺きの近くに石置きの小屋があるがあれも観光用につくられけたのであろう。雪の多いところで石置き屋根は雪降ろしが難しいだろう。

20年ぶりに木地山にいったら茅葺きは一軒だけになっていた。
しかし、茅葺き民家だったところが新しく建て替えている。
この地に住みつづるのかと思った。街中では狭い土地しか買えない。山での暮らしが好きな人もいる。山菜を採ったり魚釣りや狩猟のか好きな人は山の暮らしがよい。


岡山の茅葺民家写真展 - 37 木地師の里

2014年08月25日 | 岡山の茅葺民家写真展
撮影場所 岡山県勝田町木地山 (現在は美作市)


今回から3回、木地師の里をお送りします。
木地師の里は全国にある。木地山の地名の土地も多い。秋田の泥湯温泉の近くにも木地山はあった。
木地師の里の特徴は1.木地山の名の地名 2.小椋姓が多い。3.一番奥の集落である。

勝田町木地山はその三ツの項目すべてに当てはまる。
木地山は勝田町の一番奥に30軒程の集落がありひっそりと暮らしている。この集落がいつまで残るかと思いながら撮影した。ここに10軒ほどの茅葺き民家が残っていた。峠を越えれば鳥取県の智頭町である。

岡山県の阿波村大高下、奥津町泉源は一番奥の集落で木地師の里であったと言われている。
苗字も小椋姓が多い。、
陶器磁器の茶碗や皿が安く作られるようになり木製品は競争力を失った。
今もお盆などを作っているところがある。東北ではコケシ作りに転換した木地師がいる。



岡山の茅葺民家写真展 - 36  水のある風景 田の水

2014年08月20日 | 岡山の茅葺民家写真展
撮影場所 岡山県大佐町君山、岡山市白石

田の水張り風景や農業用水の風景をお送りします。
アジアモンスーン気候は雨季になればインド洋や東南アジアで大量の水蒸気が発生し20,000mmを超す雨を降らせる。それが遠く日本全土や北朝鮮まで運ばれる。
米も麦も同じ時期に日本に運ばれたが主食は米となった。
従来は冬に雪のないところは二毛作だった。
米が作れたのもこの雨のおかげである。
しかし、今年はインド洋や東南アジアの雨雲の発生が八月下旬になっても活発で太平洋高気圧が弱いので一度押し上げられた梅雨前線がまた日本の上に掛かりっぱなしである。
局部的に大雨を降らせて広島市の安佐南区、北区に甚大な被害をもたらした。
適度な雨ならば良いが積乱雲を伴う雨雲は集中豪雨になる。

田の周りにはり巡らされた農業用水や田に張られた水の風景は日本の田園風景で子供の頃の記憶がいつまでも残る。



岡山の茅葺民家写真展 - 35  水のある風景 川

2014年08月17日 | 岡山の茅葺民家写真展
撮影場所 岡山県新見市豊永

川の近くの茅葺き民家、春の初めミツマタの花が咲いている。
栽培しているのであろう、御札の原料として栽培されていた。
先人も生きていくために木の皮から繊維を取り衣類や紙の原料にしてきた。
現在は金さえ出せば何でも手に入る。自分で何も造れなくても生活が出来る。
野菜の作り方や米はどうして作るか魚の名前も知らない熟年では恥ずかしいとおもう。

新見はカルスト台地で浸みこんだ雨が下流でどことなく湧きだしやがて川になる。
こんなのどかな風景も少なくなった。

岡山の茅葺民家写真展 - 34  水のある風景 池

2014年08月13日 | 岡山の茅葺民家写真展
撮影場所 岡山県総社市、岡山市

瀬戸内の兵庫、岡山、広島は四国山地に遮られ降雨量がすくない。
高知はこの二つの台風で2000ミリの降雨があった。瀬戸内海は岡山で200ミリと1/10である。それにしても高知は降雨に対して強い土地である。あれだけ降っても死者がない。
普通は250ミリ降れば死者がでる。危機意識が強いのか治水対策が進んでいるのか。
災害時の備えが進んでいるのかと思う。しかし、災害時の一番の危険要因は人口密度であろう。人口密集地は思わぬ災害が起きる。

瀬戸内海沿岸は溜池が多い。河川から農業用水が必ずしも得られない地域は沢山ある。
先人が池を造り農地を増やしてきた歴史でもある。
岡山は沢山の池があるので魚釣りには事欠かない。
息子が高校生の時に友達と池の水神様の横で釣りをしていたら地元のお婆さんに叱られたと言っていた。水神さんの魚を釣るものでないと言われた。
先人の苦労と水のありがたみを感謝しているのであろう。

この池はトンボや野鳥が来るので撮影にくるカメラマンがいる。岡山の茅葺き民家の写真展の時もここにはよく撮影に行くといっていた。
この池は現在は農業用水としては使っておらず埋め立てて運動場にしようとの話がでている。
茅葺き民家の奥さんが私一人反対している。池に流れる川には蛍もいてこの景観は残したいと言っていた。






岡山の茅葺民家写真展 - 33  水のある風景 河口

2014年08月08日 | 岡山の茅葺民家写真展
撮影場所 岡山市水門町

今回から4回にわたり水のある風景をお送りします。
水のある風景はウォーターフロントともてはやされた時代がありました。
川辺、海岸や湖畔に憩いを求めて人が集まりました。
長野の諏訪湖、白樺湖、木崎湖には避暑や観光で人が集まる。
水は生活や農作業に欠かせない、しかし、洪水や津波。水の事故での災害も伴う。

今回は川の河口に広がる集落です。満潮時に行くと水に浮かぶ民家です。
軟弱な土地を埋め立てて敷地を広げ集落を造っている。
江戸城も軟弱な海に近い土地に城を築いている。
地盤強化に松などの柱を打ちこんであると書いてあります。
杭打ち機も重機も無かった時代に大変な工事であったと推測されます。
こんな海岸部の洪積地は人口の増加に伴い埋め立てが行われたどこまで地盤強化をやっているのでしょうか




岡山の茅葺民家写真展 - 32  動物のいる風景 猫

2014年08月04日 | 岡山の茅葺民家写真展
撮影場所 岡山県旭町

旭町は現在、美咲町になっている。
平地はダムが出来てほとんどが山間地である。
棚田地域につながる細い道沿いにこの民家はあった。
住んでいる人は高齢化が進んでいる。
撮影した時にすでに集落が消滅する危機が訪れていた。

めわらの棟飾りを乗せたこんな民家は姿を消した。
屋根で猫が遊んでいた。屋根を棲みかにしているのであろうか私が近づいたら屋根裏に隠れた。民家の裏山に登り猫が出てくるのを岩になってじっと待った。
20分して2匹が姿をみせた。
猫は警戒心が強く縁側で寝ている写真など難しい。
猫と民家を一緒に撮るのは大きさが違うので難しい。双方を入れると何を撮ろうとしたのかしまりのない写真になる。

先週の土曜日のNHK西日本の旅は大分県佐伯市の沖、深島だった。
住人18人猫100匹の島、車もないので安心して生活している。丁度、動物写真家の岩合光昭さんが撮影にきていた。
岩合さんの写真はいつ見ても素晴らしいと思う。動物の中に溶け込んでいる。
茅葺き民家を撮るにも住人の方とも打ち解け合い民家の良さをよく観察して撮らないといけないと思う。

岡山の茅葺民家写真展 - 31  動物のいる風景 犬

2014年07月31日 | 岡山の茅葺民家写真展
撮影場所 岡山県湯原町

茅葺民家に放された犬1匹
何匹かいたのだが怖がって隠れてしまった。
明治までは日本では犬は放し飼いだったようだ。明治以降、西洋のしきたりで犬はつないで飼う法律ができたようだ。
犬はつながれているので民家と一緒に撮るのは大きさの差もあり難しい。
最近はどんな田舎に行っても雑種が少なくなり金を出してペットショップで買った犬がむおおくなった。
小型犬を飼っているお婆さん、昼間寂しいだろうと息子が買ってくれたという。


岡山県加茂町 後ろに雪の茅葺民家