12日の成人式の様子をＴＶで映し出されていたが、昔から成人式は１５日、と決まっていたので、
今は成人式と言っても、何かしらピンとこない。
外へ出ないので、スーツや振袖姿の新成人に会うこともなかったので、その雰囲気は味わうことも無かった。
私は自分の成人式に参加していない。
成人を迎える年、京都の病院へ住み込みで働いていた私は、お正月休暇で帰省した。
夜行列車だったろうか、京都へ戻るとき早朝５時頃目覚めたが、車内はみんな寝ていた。
通路をはさんだ向こう側の、背中合わせの席に青年、反対側に母親と娘さんが座っていた。
チラッと見たら青年が寝ている母娘のバッグをとろうとしているではない！（スリや！）と思うや否や、
もし見られたら怖いのでコートをすっぽりとかぶって、その隙間から目だけはガラス窓に映る青年の行動を
監察していた。 バッグをすっと盗ってお財布を抜いて、またバッグをもとの場所へ返していた。
（言わないと！）次は神戸駅だった。 停車するなり列車から降りて近くの係員に通報、一緒に車内に入り、
「この人がお財布を抜き取っていました」青年は否定していたが、持っていた紙袋からお財布が出てきた。
青年は駅員に取り押さえられた。 あの時の光景は覚えている。
母娘さんはお礼を言った。 列車が動き出すと私は怖くなって？ ぶるぶると体が震えてきてオーバーをかぶった。
病院へ着いて院長先生に話したら、早速駅へ電話し確認をとり私の話を信用してくれた。
で、京都会館の成人式で”青少年の勇気を称える会”より、おぼれた人を助けたと言う青年と一緒に、
新成人の前で表彰されたのだった。 表彰状と金一封をもらったと言う成人式だった。
これ位のことで表彰されていいのかと思ったが、給料2万の時だ、5千円は嬉しい臨時収入だった。
久しくて39年も前のこと、成人の日を思い出した。 大阪のおばちゃんだ、今ならどうしただろうなあ。
そんなことを思い出しながら、昨年末の夫の会社のクリスマス会の写真を出席者にお渡しするので、
Ａ４にレイアウト、作成、印刷の一日だった。