日々雑感 ~写真と思い~

今日と言う日は、二度と来ない。 
だから今日を大切に・・そんな私のデジカメ散歩 

* 思いやりに気付かず・・・ *

2013年04月23日 | 雑感

「お父さん、今日はお母さんの誕生日よ、電話をしたら?」
帰宅した夫に言った。   
男兄弟が多かったので、お誕生日に電話をしあうことがないけれど、母親なのだからと。

義兄さんの携帯に電話をした。 
「今日はおかんの誕生日やなぁ、なんぼになったんかな」 分かっているはずなのに聞いた。
「そうか93になったんか、すごいことやなぁ」 今日は月に一度のショートステイで、施設に泊っているのだと言う。  
そっか、電話したとき、義姉さんからそう言えば聞いていたなぁ、今日やったんやね。
「向こうでおめでとうとか、なんかしてもろうてるんかなぁ」 笑いながら話していた。
誰の誕生日でも、兄嫁さんはお赤飯を炊いていつも祝っている。 今夜は義母さんがいないけれど炊いたかな。
もし、入院とかあったときの為にも、月に一度ショートスティをするようになっている。
義兄夫婦の休暇のように思い、少しほっとする。 だが、兄嫁さんはいなくてもやっぱり気になると言われた。

週末、夫のお姉さんと3人で新幹線で帰ることになっていた。
が夕方2人で愛ちゃんや次女のところへ、生協さんの商品を届けに行った帰り「やっぱり、車にしようかなぁ・・」と言う。
「え? お姉さんに切符頼んでるのに。 大丈夫? 新幹線の方が早いし楽だし」
長女がいないので夫1人運転、新幹線の方がいいと思っていたが、私の実家へも行くし車がある方が世話をかけずにすむ。
お土産は先に送ろうと思っていた。 勧めはしない、夫の気持ち次第。

昨日夜、夫が・・
「あんた実家へ土曜日から泊まり」 思ってもみない言葉だった。  嬉しくも何とも思わず・・逆に・・
「何を言ってるのよ、母は充分兄夫婦にしてもらっているし元気だし、それに私は嫁なのよ、義姉さんが365日
お世話して下さって、ましてや段々と大変なのに自分の実家ばかりよう泊まらないわ」 速効言葉を返した。
「あんたのお母さんやないか」 「ううん、1泊で充分よ、私が帰省するのは義姉さんの話を聞いてあげたいからだし、
それが少しでも労いになるかなぁと思うし。  同じ嫁やのに何もしてないのに実家にばかり泊まれない」 繰り返し言った。
「あんたが実家に2泊したって、誰もそんなこと思わへんて」
「いや・・ようしないわ」

(何を言い出すのだろう、私の気持ち分かってない・・)と、初めてそんなことを言った夫が、信じられなかった。
夫はそれ以上は言わなかった。  

今朝玄関でいつものように”ハッピーバースデー トーユー”のメロディーをかけて見送った後、ふと思った。
(私、なんで夫の気持ちが汲めなかったのだろう。  自分の思いを先に出して言葉を返してしまった。
なんでまずありがとう・・けどね・・と言えなかったんだろう)
夫には、わが子やお嫁さんまでも分からなくなった母、帰るたびに細くなっていく母の姿を見るのは辛いと思う。
誰もが母であって母でないような姿には、涙が出そうになるのをこらえている。 
だからかどうか、自分からは田舎に帰ろうとは言わない。 

お母さんに会うのはもちろんだけど、お兄さん夫婦を労い感謝する意味でも帰ろうと言うのは私。 
辛い夫、初めて2泊もしと言ってくれた。 元気なうちに分かるうちに少しでもいてあげなさい・・そんな気持ちだった
のではないだろうか。
そんな夫の深い思いやりも気づかずに、嫁として・・などと偉そうに言ってしまった。   

昨夕お風呂上がりにも腰に湿布を貼ってあげるし、今朝ロキソニンを飲んで自転車で出かけた腰に違和感を覚える
夫の背に、(昨日はごめんなさい、ありがとう)と言葉をかけた。