＊ 夫の入院１４日 術後１２日目・・ ＊

公園にはゼニアオイやキンシバイが満開でびっくりする。　本当にいつの間に・・と言う今の季節。
入院して２週間経過、一人が入院すると、日々のみんなの生活環境が変わる。
長女が来てくれてなつめを見てくれたので、用事が出来てすごく有難かった。
夫がいない間にした模様替えやきっぱり処分品などで、寝る場所は積み上げた本や色々なものが。
これでは夫の居場所が・・早く片付けないと退院も出来ない！

夫から「市岡の１００円のシュークリーム同じ部屋の人の分もあったら適当に」とメールあり。
そんなメールでも妻には分かる、”マドレーヌ”の、シュークリームでなくシューアイスだと言う事、
そして１００円の普通サイズでなく食べ応えのある径１０センチの大きなサイズの方だと言うことが。
　
次女の仕事時間が遅かったので、セイ君に来てもらってみんなで病院へ行ったのが４時前。
昨日は大雨の後で、ひんやり爽やかな一日だったのに、今日の大阪は３０度を越し真夏日だ。
まだエアコンのきいていない病室、同室の方もひと時の涼、喜んで下さった。

シャワーの後、アキレス腱の箇所に注射をしてもらったようだ。　楽になるに違いない。
木曜日退院許可が出た。　あ・・良かった。　仕事の気になる夫が一番ほっとしていることだろう。
行ったり来たり何度も送迎が気の毒なので、　夫の夕食お付き合いはパスして又みんなで帰宅。
（まぁ、後３日間だからゆっくり一人で楽しんで）だって他の人はいつも一人なんですから。
「この髭どうしよう」　退院の翌日は会社に出ると言う夫は、伸びた髭を持て余している。

妙に疲れを感じた夜、しかしこの記事を書いているのは２７日朝４時４６分・・
ラジオ深夜便心の時代が終わり　”宗次郎”の透き通るようなオカリナが流れている。
なんだか・・入院の日からの出来事が、目の前を駆け巡り・・ 胸がいっぱいになる。

＊ 夫の入院１３日 術後１１日目・・ ＊

「バスで行くけど」　「いいよ、送ってあげるよ」　老いては子に従え・・か・・、もう素直に従おう。
娘を待つ、近所のマンションの前にやっぱり今年も咲いていた、ブラシの木。

展君のご両親が１時頃夫を見舞うそうで、一足先に次女と展君はなつめを連れて病院へ行った。
その後へ長女と見舞う。　　夫は今日、シャワーの許可がおり、４時に予約を入れていた。
「看護師さんに？」　「いいや」　同室の肩を吊ったり、頚椎コルセットの方たちは看護師さんらしい。
手術前日以来１０日ぶりのシャワー、年に一度の泡泡スペシャルサービス、（仕方ない）
前日見た腰の傷の血が綺麗に拭き取られ、傷はきれいになっていた、が背中を洗うのは少し怖い。
夫の背中を洗っているとき、何か分からぬ思いに、一瞬だけふわっと涙が込み上げた、一瞬。
若い看護師さんの方が慣れているし、良かったかも？
すっきりとしたところへＤrの回診、アキレス腱湿布の効果も今ひとつなので「明日注射してあげるわ」
おそらくステロイド、私の腱鞘炎で指と指の間にする痛い、いつも涙が出る注射であろう。
もう痛みから解放され落着くのではなかろうか。
夕食時分、息子夫婦がひろとを連れ神戸の初ＩＫＥＡの帰り寄ってくれた。　孫には一段と目尻が・・。

夫の入院２週間の間に私は、痩せよう・・と言うよりきっと痩せられるに違いないと思っていた。
娘にも入院前から「母さんの夕ご飯はいらないからね」　そう言ってあった。
病院食で物足りない夫の為に、毎日一品持参しているから夫の夕食は半分私が食べることになる、
それに夜の迎えに便乗の次女と一緒なので、帰宅後娘夫婦は夕食、最初の宣言は何処へやら、
とり皿置いてくれて、箸まで並べてくれているからつい、一口二口つまんでいる、いつの間にか。
これって一日四食！　太った・・のでは・・おなか周りが・・少ししんどい。

帰り車からカメラを向け「今日の写真が無いし」　「早く言えば梅田回ってあげたのに」　そっか、遅かりし。
夫はさっぱりしてご機嫌かな。　阪神は連勝だし、夏場所で昨日初めて日本で相撲観戦をした
父親の前で優勝を決めた、ブルガリア出身の琴欧洲の表彰式、親、親方への思い素敵な笑顔に乾杯。
今日２５日は義父の月命日、なつめ１歳１０ヶ月に。

   　今日の夕食（毎日こんな献立なら、私は確実に痩せられるだろうなぁ）

＊ 夫の入院１２日 術後１０日・・ ＊

駐車場に咲いていた、薄紙を寄せたような花びらの”ゴデチア”　
調べたら昨日２３日の誕生花だった、花言葉は”変わらぬ熱愛”だそうである。

正直夫が入院している間、なんの気兼ねもなく（夜いっぱいネット出来る！）不謹慎にもそう思っていた。
”夫が痛い思いをしている時、夜私がネットを楽しむ、なんて皮肉なこと”そんな言葉も用意していた。
長女夫婦の送迎で、何も疲れる要素もなく・・と思っているのだが、家に帰り全てが終ると同時に、
今夜こそは訪問しようと志をたてるのだが、ＰＣの前へ座るより先に布団へ直行してしまう、
なんと意志薄弱な！　そのまま（多分１０秒位で落ち）爆睡、５時の目覚めまで夢さえ見ていない。
ブログの更新は殆ど翌日の朝、前日の何気ない写真１、２枚と夕食画像をＰＣに落とし書いている。
夫のアキレス腱の痛みもそうだが、夫不在のネット三昧は大きな誤算だった。　

今日、ひろとは早朝３０分の親の参観日、その後長女宅そして長女と我が家へ嬉しいお出まし。　
久しぶり、なつめは展君と寝ていたので、しばし楽しむ。　坊主頭からやっと以前のひろとヘアに戻る。
お昼は愛ちゃんの手作りお弁当が・・。　今やひろと＆なつめの一番はアンパンマン、もちろん完食！

　

次女がパートから帰り、セイ君運転でみんなで病院へ。
会社の得意先の方が次々と見えた。　もちろんホールで面会。
そうこうしていると、夫の姉夫婦、甥っ子夫婦が見舞ってくれて１５名の貸切状態。
午前は卓球仲間３名と、サンデー毎日だと言うゴルフ仲間が２度目のお見舞いに来てくれたそうだ。　
得意先の方など甲子園の方はわざわざ電車で、和歌山からも足元の悪い中を本当に申し訳ない。
しかしこれが夫の普段、これが夫そのもの。　私がもし入院しても、こうはならないなぁ。

午前雨の中買い物に出たとき、愛ちゃんお見舞いのお花がもうすぐ終わりかけかなと思い、
買おうか、どうしようかお花屋さんの前を迷いながら通ったが、雨、自転車、（今日はまいっか・・）
甥っ子のお嫁さんがちゃんと、可愛いお花のアレンジメントを。　さすが若い、思いやりのお見舞い。
夫のベッドまわりが、いっぺんに明るくなった。

一日雨・・沢山お見舞いに来ていただいて（有難いなぁ）　日に日に伸びる白髪交じり無精髭面、
夫の嬉し気なやさしい顔、心の中で合掌。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　今日の夕食
夫への差し入れは、セイ君のお父さんが釣った鮎の塩焼きと、冷しゃぶ胡麻ダレ、
それらでおなかいっぱいになり、おかずは私が半分以上食べた。　　
看護師さん「お食事、どのくらい食べられました？」　夫、指でＯＫのサイン「完食！（妻が！）」　

＊ 夫の入院１１日 術後９日目・・・ ＊

夏日が戻った　そんな暑い日。　
今日の夫の為の一品は、”ぶっかけうどん”こんな季節にはたまらない我が家のお勧めメニューだ。
より美味しく食べられるように、茹で麺、ネギや大根おろしやレモンも製氷剤で冷やして持参。
パートお休みの次女は長女夫婦と出かけたので、初めて自転車＆バスで病院へ行く。
暑いけれどやはり歩くことも必要だ。　日頃車の送迎の新たなる感謝とともに、（！こんなところにアザミ！
へぇ・・この大きな建物国際会議場だったのか、あ・・ここにこんな可愛い花が）
車では見逃してしまう事がらに、思いがけず出会える喜びがある。
しかし汗かきの私、病室に入っても中々汗がひかないわぁ。　かなりの間、扇子の風で涼を。

５時頃”ぶっかけうどん”せっかくなのでお皿も持参、「これや、これ」　食べる夫の嬉しそうな顔が好き。
冷やしうどんにトンカツのせて、大根おろしたっぷりに青ネギに、レモンを絞って、冷やしたおだしを。

夫の腰は順調、ガーゼが取れて油紙のみ、やはり２週間位らしいから来週の水、木曜かな退院は。
アキレス腱はまだ治っていないので、相変わらず痛そうでびっこ。　
「リハビリは？」「じいさんばあさんがするようなやつや、ボール足にはさんで力入れたり歩いたり」

夫は順調だが自分の中で、少し不安に思っていることがある、大きな声では言えないが。
夫を見舞う中で、「携帯家に忘れた！」カバンのあちこち探したけれど無い、帰宅するとカバンにあった。
「え～老眼鏡ない～、どこどこ～知らない？　無い、無い！」しばらく探して・・私、かけてるじゃん！　
はめているはずの腕時計が無い、私は時計をしていないと落着かないのである、二階と三階あがったり
降りたりを繰り返した、（無いわ・・どこやろ）　落語なら聞いている人には、もう落ちが分かるだろう。
気がついたら腕にはめてあるではないか。　
めがねの話は巷でも良く聞くのだが、はめてる腕時計が目に入っていないなんて！
痴呆のはじまり・・・か、冗談でなく、普段の物忘れのひどさは笑ってごまかすがこれは・・、
背筋に冷たいものが！　　毎日通る院内の”入院予約センター”次は私か？！

夜は娘たちがＤＶＤの交換もあり来てくれたので、帰りは楽々車だった。
有料の自転車置き場に置いた自転車、次女がとりに行ってくれたのだが「家の鍵やん！」
たまたま夫の自転車の鍵のキーホルダーと、私の家の鍵のキーホルダー偶然にも同じだったのだ。
あ・・・あああああああ。
　
娘が撮った、４本のチタンが埋まったまだ生々しい夫の手術痕、怖がりの方は絶対クリックしないように。

　今日の夕食（ちょうど友人が二人見舞ってくれて、半分私が。酢豚風美味しかった）

＊ 夫の入院１０日 術後８日目・・ ＊

昨日なつめを自転車に乗せて、走っているとその辺の家の花たちがすっかり様変わりしていた。
１０日ほどしか経っていないのに。　昨年と同じ場所にきちんと季節が巡って、いっせいに咲き誇っている。
あそこの花、ここの花・・（撮りたい！撮りたい！撮りたい！）三度心の中で叫んだと思う、確か。
カバンにはコンデジが・・。　けど撮っている間になつめが連れて行かれたり、怪我させたらいけないし、
それに夫は入院してベッドの上・・腰は順調なる回復、されどアキレス腱が・・医師たちは学会らしい。
夫のこんな事態である、我慢我慢、我慢しよっか。
撮り逃した季節があっても、それがまたこの年のひとつの貴重な出来事なのだから。　でもなぁ・・。

午後セイ君と長女が送ってくれた。　「歩かないと！」って娘は言う癖して、だからバスで行って
結構あるが、身体の為に歩こうと思っているのに、送って行くよ・・ＯＫを出すまで言うんだから、いつも。　　
今日は暑いしおっちょこちょいの私を気遣ってね、苦笑、なんとも複雑な感謝なのである。

今日２２日、夫のブログ『おっちゃんの道草』が三周年を迎えた。
旧ブログを含め私が、四周年近くで先輩。　当時は仕事をしていたし二人暮らし、私がネットをすると
夫は居間で一人になる、なんか忍びなく、申し訳なく、「ブログやったら？卓球の栄光とか、
ゴルフや釣りや写真だけでもいいやん」　あれこれ称えてその気にさせ、挙句の果て巻き込んで作戦成功。　
しかし老いてくるとなお更共通の趣味は値打ちがある、一緒にブログも写真も共通の話題で楽しめる。
夫は夫、私は私の趣味もあるが、そればかりではやはり寂しい。

入力さえままならなくて、ネットサーフィン専門だった夫、何度教えても「どうやんねん！」
「さっき言ったやん」　「　聞いてない」　「何回言ったら分かるのよ」　「そんなん言わんでもええやん」
「すぐ忘れるんやから、紙に書きよ」　「やめた、もうやめた」　何度そんな会話を重ねた事だろう。
思い直してやさしく言ってあげようと思っても、いつの間にかまた声を荒げている駄目な私である。
そんなとき週一には帰ってきた娘たちは、まさに救世主だった。　どこまでもやさしく教えている。　
「母さんもネット始めた時は、そうやったやん」　（うっそー！　え？　そうだっけ・・）

記念の今日、夫は病院である。　いつしか知らぬ間に更新するようになった夫が２２日の記事を
アップしたときには「ブログ三周年おめでとう」と、反省も兼ねてコメント書こうと思っていたのに。
病院で「おめでとう、今日でブログ三周年よ」　「そうか」　次女が買っていた夫の大好きな
”明太子フランスパン”を持参。　即効食べる。　　そっと「あんたも食べ」と半分くれた髭男。
そんな何気ない気持ちに、なんか知らないけれど、ジーンときてしまった。　
今日も夫の為だけに作った、好きなちりめんじゃこ、生姜入り卵焼き持参、「うまい！」

　　　　　　　　　　　　　　　本日の夕食（ん・・・ん、メインの鶏肉が・・）