好きな洋楽の日本語訳(和訳)付き曲解説。
※他の日本語訳(和訳)付き曲解説記事はこちら。
今回紹介するのは、
失恋に至ってしまった「勇気」に別れを告げて
失恋という「悲しみ」を迎え入れるけど、
決して「希望」という滴は枯れることは無いと歌う、
「清々しいまでの悲哀」と「痛々しいまでの希望」に溢れた歌詞の、
青春キラキラメランコリックギターポップの、
「Los campesinos!」の「Hello Sadness」という曲です。
なお冒頭に出てくる「wishbone」は直訳すると「願いの骨」となりますが、
実際は「鳥の胸の叉骨(さこつ)」の事で、
海外では食事の際に皿に残ったこの骨を二人で引き合って、
長いほうを取ると願い事が叶うという言い伝えがあり、
そこから「wishbone」と付けられたようです。
ですので冒頭の詩は、
その言い伝えに絡めて願いを述べてると思われます。
◆Los Campesinos! - Hello Sadness
失敗を恐れてしまい行動する事が出来ず
その場しのぎの言い訳を積み重ねて
どんどん関係性が別の姿に変わっていき
僕は必要の無い存在となり、
君との愛の航路から投げ捨てられた。
それからも何度も悲しみが訪れた。
でも例えこれから何回傷付く事になっても、
僕は何も抵抗する事なく諦める事はしたくはないんだ。
どれだけ心が傷付いても、
この希望の滴が枯れることは無いんだから。
絶対に。
どこか無理してる感じや強がっている感じもあるように、
物悲しくて痛々しい感じがある、
切なくて悲しくてメランコリックでシリアスでドラマティックな雰囲気の曲で、
歌詞は例えや難しい(捻くれた)言い回しが多くて、
難解な側面もありますが、
簡単に言うなら、
失恋の経験からくる、
痛みや苦しみや絶望を描いて、
勇気を捨てて悲しみを受け入れてもいいけど、
決して希望の火を絶やさずに、
恐れや不安を抱えながら、
勇気を持って踏み出すしか無いんだよというのを伝えていて、
悲しみが訪れてどれだけ傷ついたとしても、
希望の滴は枯れる事は無いんだと繰り返して終わるのが実にエモくて良い!
最後はもう挑戦する事が無理なくらいボロボロになっているように、
ほぼ強がりというかプライドで言ってるような感じですし、
自分の全てである「希望」に縋り付いてるような感じも受けるんだよね…
この救いの無い感じの自虐的なユーモアが、
良い意味で甘酸っぱくて苦しくて切なくて実に痛々しい…
「清々しいまでの悲哀」と「痛々しいまでの希望」に溢れている!
人生の儚さや厳しさと痛さと苦しさと切なさと愛おしさを、
これでもかとばかりに自虐的なユーモアも入れて詰め込んでる感あるし、
終盤に行くにつれて盛り上がっていく感じ筆頭に、
構成やアレンジもドラマティックで悲痛な感じがあるように、
実に素敵で痛くて苦しくて尊くて美しい!良曲!
そしてこの曲はMVも、
いろんな意味でヤバイんですよね…
※只管メンバーが酷い仕打ちを受けて痛めつけられるので苦手な人は注意!
勇気を捨てるという事は抵抗しないという事だから、
全てを「無抵抗」に受け入れる事だと言わんばかりに、
これでもかと酷い仕打ちをされて痛めつけられ、
無理やり結婚式場に「連行」されていき、
「Hello Sadness=悲しみよこんにちわ」と書かれた幕の前で、
少しも幸せ感が無い表情で結婚式が行われるという、
救いが何一つないダークで痛々しい終わり方なんだよね…
勇気を捨てて悲しみを受け入れて「希望」を無くしてしまった人や、
孤独を恐れるあまり妥協して結婚してしまった人を、
ブラックユーモアと毒たっぷりに「陰湿」に描いてるっていうw
でも最後はなんか感動みたいなものがあるんだよね…
忌々しいくらいの独特の魅力があって、
深く考えさせられるものがある…!
人は未来に目を向け、
避けられない別れに絶望しながらも、
今を必死に生きるしかない訳で、
一瞬一瞬を精一杯楽しむしかない。
痛みが希望を無くすこともあれば、
痛みが希望を生む時もある。
孤独を癒すために恋愛をする事は、
限りなく恐ろしくて利己的で醜い事かもだけど、
同時に人とは弱い生き物であり、
傷を舐め合うように生きる事や、
寄り添うように生きる事が、
生物的には普通の事かもしれない。
そして勇気を捨てた方が楽な事も多いけど、
多くの悲しみを受け入れないといけなくなる。
悲しみを受け入れるという事は、
簡単なようでとても難しい事でもある。
結局、
この曲は端的言うなら、
アイデンティティの「喪失」のメタファーなのかもね…
PS
この曲見れば想像付くでしょうが、
「Los campesinos!」の歌詞はかなり捻くれてて難解で毒多めです。
個人的にこの曲に匹敵するくらい好きな、
「Avocado, Baby」は未だに正確に理解出来てないですもんww
言いたいことは分かるけど理解が出来ないw
いつか完全に理解して書けるといいな~
※一応補足説明
Jetsam
緊急時や遭難時に荷物を軽くするために船外に投げ出され、
沈没または漂着した船舶または船舶の積荷の物品。
「flotsam and jettison」とも呼ばれる。
※他の日本語訳(和訳)付き曲解説記事はこちら。
今回紹介するのは、
失恋に至ってしまった「勇気」に別れを告げて
失恋という「悲しみ」を迎え入れるけど、
決して「希望」という滴は枯れることは無いと歌う、
「清々しいまでの悲哀」と「痛々しいまでの希望」に溢れた歌詞の、
青春キラキラメランコリックギターポップの、
「Los campesinos!」の「Hello Sadness」という曲です。
なお冒頭に出てくる「wishbone」は直訳すると「願いの骨」となりますが、
実際は「鳥の胸の叉骨(さこつ)」の事で、
海外では食事の際に皿に残ったこの骨を二人で引き合って、
長いほうを取ると願い事が叶うという言い伝えがあり、
そこから「wishbone」と付けられたようです。
ですので冒頭の詩は、
その言い伝えに絡めて願いを述べてると思われます。
◆Los Campesinos! - Hello Sadness
A wishbone hangs between your breasts
(君の胸の間に鳥の叉骨がぶら下がっている)
I hope you haven't pulled it yet
(まだ引っ張らないでいて欲しいな)
And if this little finger doesn't have the strength
(もし小指に力が入らなかったら)
Then I'm scared that this bird's back bone breaks
(この鳥の背骨が折れてしまいそうで怖いんだ)
It's only hope that springs eternal
(永遠に湧き出るのは希望だけ)
And that's the reason why
(そしてそれこそが理由なんだ)
This dripping from my broken heart
(僕の傷付いた心から出ているこの滴は)
Is never running dry
(決して枯れることは無いんだ)
I wear a ring of your lipstick
(君の口紅の指輪を付けてみる)
Round the knuckle of my 4th digit, it
(僕の4番目の指の関節に,それは)
Reminds me what our bodies sowed
(自分達が蒔いた種(自業自得)だと思い起こさせる)
It will do until we are betrothed
(僕達が許嫁のままだったらそれでいいんだろう)
It's only hope that springs eternal
(永遠に湧き出るのは希望だけ)
And that's the reason why
(そしてそれこそが理由なんだ)
This dripping from my broken heart
(傷付いた心から出ているこの滴は)
Is never running dry
(決して枯れることは無い)
Never running dry
(決して枯れることは無いんだ)
The space between your navel and your waistband was the ice
(君のへそとウエストバンドの間にある空間は氷だった)
Where two fingers pirouette, but
(そこで二本の指がつま先旋回する,でも)
Now these hang nails they just slice
(今はこのささくれをただ裂くだけ)
It's only hope that springs eternal
(永遠に湧き出るのは希望だけ)
And that's the reason why
(そしてそれこそが理由なんだ)
This dripping from my broken heart
(傷付いた心から出ているこの滴は)
Is never running dry
(決して枯れることは無い)
Never running dry
(決して枯れることは無いんだ)
Your tongue the tide
(君の舌は潮)
Your lips the shore
(君の唇は海岸)
I am the jetsam overboard
(僕は船外に捨てられる積み荷(=捨てられた漂流物)
Goodbye courage
(さよなら勇気)
I christen all the ships that sailed on your little kisses' saliva trails
(君の軽いキスの唾液で出来た航路で航海した全ての船に洗礼を施す)
Goodbye courage
(さよなら勇気)
Hello sadness again
(悲しみよ再びこんちにわ)
Little kisses come to pass then
(軽いキスが訪れては過ぎ去っていく)
Goodbye courage
(さよなら勇気)
Hello sadness
(こんにちわ悲しみ)
It's only hope that springs eternal
(永遠に湧き出るのは希望だけ)
And that's the reason why
(そしてそれこそが理由なんだ)
This dripping from my broken heart
(僕の傷付いた心から出ているこの滴は)
Is never running dry
(決して枯れることは無いんだ)
It's only hope that springs eternal
(永遠に湧き出るのは希望だけ)
And that's the reason why
(そしてそれこそが理由なんだ)
This dripping from my broken heart
(僕の傷付いた心から出ているこの滴は)
Is never running dry
(決して枯れることは無いんだ)
Now that those 4 fingers gone
(今は4本の指がなくなってしまって)
You leave me only with my thumb
(親指だけになってしまった)
That constantly is pointing down
(常に一定して下を向いている)
The emperor bears teeth not frown
(その皇帝は牙を剥いたりしない)
It's only hope that springs eternal
(永遠に湧き出るのは希望だけ)
And that's the reason why
(そしてそれこそが理由なんだ)
This dripping from my broken heart
(僕の傷付いた心から出ているこの滴は)
Is never running dry
(決して枯れることは無いんだ)
Never running dry
(決して枯れることは無いんだ)
(君の胸の間に鳥の叉骨がぶら下がっている)
I hope you haven't pulled it yet
(まだ引っ張らないでいて欲しいな)
And if this little finger doesn't have the strength
(もし小指に力が入らなかったら)
Then I'm scared that this bird's back bone breaks
(この鳥の背骨が折れてしまいそうで怖いんだ)
It's only hope that springs eternal
(永遠に湧き出るのは希望だけ)
And that's the reason why
(そしてそれこそが理由なんだ)
This dripping from my broken heart
(僕の傷付いた心から出ているこの滴は)
Is never running dry
(決して枯れることは無いんだ)
I wear a ring of your lipstick
(君の口紅の指輪を付けてみる)
Round the knuckle of my 4th digit, it
(僕の4番目の指の関節に,それは)
Reminds me what our bodies sowed
(自分達が蒔いた種(自業自得)だと思い起こさせる)
It will do until we are betrothed
(僕達が許嫁のままだったらそれでいいんだろう)
It's only hope that springs eternal
(永遠に湧き出るのは希望だけ)
And that's the reason why
(そしてそれこそが理由なんだ)
This dripping from my broken heart
(傷付いた心から出ているこの滴は)
Is never running dry
(決して枯れることは無い)
Never running dry
(決して枯れることは無いんだ)
The space between your navel and your waistband was the ice
(君のへそとウエストバンドの間にある空間は氷だった)
Where two fingers pirouette, but
(そこで二本の指がつま先旋回する,でも)
Now these hang nails they just slice
(今はこのささくれをただ裂くだけ)
It's only hope that springs eternal
(永遠に湧き出るのは希望だけ)
And that's the reason why
(そしてそれこそが理由なんだ)
This dripping from my broken heart
(傷付いた心から出ているこの滴は)
Is never running dry
(決して枯れることは無い)
Never running dry
(決して枯れることは無いんだ)
Your tongue the tide
(君の舌は潮)
Your lips the shore
(君の唇は海岸)
I am the jetsam overboard
(僕は船外に捨てられる積み荷(=捨てられた漂流物)
Goodbye courage
(さよなら勇気)
I christen all the ships that sailed on your little kisses' saliva trails
(君の軽いキスの唾液で出来た航路で航海した全ての船に洗礼を施す)
Goodbye courage
(さよなら勇気)
Hello sadness again
(悲しみよ再びこんちにわ)
Little kisses come to pass then
(軽いキスが訪れては過ぎ去っていく)
Goodbye courage
(さよなら勇気)
Hello sadness
(こんにちわ悲しみ)
It's only hope that springs eternal
(永遠に湧き出るのは希望だけ)
And that's the reason why
(そしてそれこそが理由なんだ)
This dripping from my broken heart
(僕の傷付いた心から出ているこの滴は)
Is never running dry
(決して枯れることは無いんだ)
It's only hope that springs eternal
(永遠に湧き出るのは希望だけ)
And that's the reason why
(そしてそれこそが理由なんだ)
This dripping from my broken heart
(僕の傷付いた心から出ているこの滴は)
Is never running dry
(決して枯れることは無いんだ)
Now that those 4 fingers gone
(今は4本の指がなくなってしまって)
You leave me only with my thumb
(親指だけになってしまった)
That constantly is pointing down
(常に一定して下を向いている)
The emperor bears teeth not frown
(その皇帝は牙を剥いたりしない)
It's only hope that springs eternal
(永遠に湧き出るのは希望だけ)
And that's the reason why
(そしてそれこそが理由なんだ)
This dripping from my broken heart
(僕の傷付いた心から出ているこの滴は)
Is never running dry
(決して枯れることは無いんだ)
Never running dry
(決して枯れることは無いんだ)
失敗を恐れてしまい行動する事が出来ず
その場しのぎの言い訳を積み重ねて
どんどん関係性が別の姿に変わっていき
僕は必要の無い存在となり、
君との愛の航路から投げ捨てられた。
それからも何度も悲しみが訪れた。
でも例えこれから何回傷付く事になっても、
僕は何も抵抗する事なく諦める事はしたくはないんだ。
どれだけ心が傷付いても、
この希望の滴が枯れることは無いんだから。
絶対に。
どこか無理してる感じや強がっている感じもあるように、
物悲しくて痛々しい感じがある、
切なくて悲しくてメランコリックでシリアスでドラマティックな雰囲気の曲で、
歌詞は例えや難しい(捻くれた)言い回しが多くて、
難解な側面もありますが、
簡単に言うなら、
失恋の経験からくる、
痛みや苦しみや絶望を描いて、
勇気を捨てて悲しみを受け入れてもいいけど、
決して希望の火を絶やさずに、
恐れや不安を抱えながら、
勇気を持って踏み出すしか無いんだよというのを伝えていて、
悲しみが訪れてどれだけ傷ついたとしても、
希望の滴は枯れる事は無いんだと繰り返して終わるのが実にエモくて良い!
最後はもう挑戦する事が無理なくらいボロボロになっているように、
ほぼ強がりというかプライドで言ってるような感じですし、
自分の全てである「希望」に縋り付いてるような感じも受けるんだよね…
この救いの無い感じの自虐的なユーモアが、
良い意味で甘酸っぱくて苦しくて切なくて実に痛々しい…
「清々しいまでの悲哀」と「痛々しいまでの希望」に溢れている!
人生の儚さや厳しさと痛さと苦しさと切なさと愛おしさを、
これでもかとばかりに自虐的なユーモアも入れて詰め込んでる感あるし、
終盤に行くにつれて盛り上がっていく感じ筆頭に、
構成やアレンジもドラマティックで悲痛な感じがあるように、
実に素敵で痛くて苦しくて尊くて美しい!良曲!
そしてこの曲はMVも、
いろんな意味でヤバイんですよね…
※只管メンバーが酷い仕打ちを受けて痛めつけられるので苦手な人は注意!
勇気を捨てるという事は抵抗しないという事だから、
全てを「無抵抗」に受け入れる事だと言わんばかりに、
これでもかと酷い仕打ちをされて痛めつけられ、
無理やり結婚式場に「連行」されていき、
「Hello Sadness=悲しみよこんにちわ」と書かれた幕の前で、
少しも幸せ感が無い表情で結婚式が行われるという、
救いが何一つないダークで痛々しい終わり方なんだよね…
勇気を捨てて悲しみを受け入れて「希望」を無くしてしまった人や、
孤独を恐れるあまり妥協して結婚してしまった人を、
ブラックユーモアと毒たっぷりに「陰湿」に描いてるっていうw
でも最後はなんか感動みたいなものがあるんだよね…
忌々しいくらいの独特の魅力があって、
深く考えさせられるものがある…!
人は未来に目を向け、
避けられない別れに絶望しながらも、
今を必死に生きるしかない訳で、
一瞬一瞬を精一杯楽しむしかない。
痛みが希望を無くすこともあれば、
痛みが希望を生む時もある。
孤独を癒すために恋愛をする事は、
限りなく恐ろしくて利己的で醜い事かもだけど、
同時に人とは弱い生き物であり、
傷を舐め合うように生きる事や、
寄り添うように生きる事が、
生物的には普通の事かもしれない。
そして勇気を捨てた方が楽な事も多いけど、
多くの悲しみを受け入れないといけなくなる。
悲しみを受け入れるという事は、
簡単なようでとても難しい事でもある。
結局、
この曲は端的言うなら、
アイデンティティの「喪失」のメタファーなのかもね…
PS
この曲見れば想像付くでしょうが、
「Los campesinos!」の歌詞はかなり捻くれてて難解で毒多めです。
個人的にこの曲に匹敵するくらい好きな、
「Avocado, Baby」は未だに正確に理解出来てないですもんww
言いたいことは分かるけど理解が出来ないw
いつか完全に理解して書けるといいな~
※一応補足説明
Jetsam
緊急時や遭難時に荷物を軽くするために船外に投げ出され、
沈没または漂着した船舶または船舶の積荷の物品。
「flotsam and jettison」とも呼ばれる。