◉ いえにれ
咲くだけの光あつめて節分草 ・・・・・ 高橋悦男 [実朝の海]
ふたり棲む節分草をふやしつゝ ・・・・・ 黒田杏子 [藍生]
峡の陽はうつろひ易し節分草 ・・・・・ 小出民子 [かびれ]
早春にいち早く咲き出し、
初夏には地上部が枯れてしまう
スプリング・エフェメラルと呼ばれる植物です。
暖かい地方では節分の頃から咲き始めますが、
普通3~4月初旬に咲きます。
白い清らかな花の 顔を上げるような姿には、
可憐な風情があります。
[ キンポウゲ科セツブンソウ属の多年草 ]
開き初む節分草に雪少し ・・・・・ みなみ
セツブンソウ (節分草)
日本の特産種。
本州の関東地方以西~中国・四国地方の
石灰岩地の草地や落葉広葉樹林の臨床などに自生します。
草丈は、5~15cm。
地下に球形の塊茎があり、
塊茎から長い柄を持つ根出葉を出します。
根出葉は3つに深く裂け、さらに掌状に裂けます。
花期は、2~3月。
塊茎から伸びた茎の上部に、
柄がなく線形に分裂して輪状に並ぶ 苞葉(ほうよう)を拡げます。
その上の花茎の先端に軟らかな花径2cmの白色の花を1個つけますが、
5花弁に見えるのは萼片です。
花弁は退化して蜜腺に変化し、
雄しべより短く黄色で雌しべの周りに並んでいます。
果期は、5月中頃。
袋果で、種子は円形・褐色で平滑です。
名は、節分の頃から3月に花をつけるので付いたそうです。
・ 絶滅危惧種 ・
2011/02/25 撮影
2019/02/21 撮影