平成27年2月23日(月曜日)、箕面市止々呂美地区で、とどろみの森学園の7年生(中学1年生)が、伝統的な炭窯(すみかま)で炭焼き体験を行いました。
止々呂美地区をはじめ猪名川流域の里山では、良質なクヌギ材を使って伝統的な炭窯で、菊炭が生産されていましたが、近年、家電製品の普及など社会情勢の変化から年々生産が減っています。
体験させていただいた中政園(農園主:中上忠彦さん)では、平成14年、おそらく30年ぶりと思われる炭窯に火を入れ、菊炭生産を復活されました。
毎年、地域の伝統を体験してもらおうと、とどろみの森学園の子どもたちに“炭焼き”の機会を提供されています。
それでは、体験です。炭焼きは直径3メートルほどの卵型ドーム。先ずは、レンガを取り除き、炭窯の入り口を開ける作業です。
レンガは、みんなでリレー方式で運びました。
石組みされた窯口から、順番に内部へ入っていきます。
炭窯内部の様子です。
最後部でも高さ1.5メートルほどで、窯の中は、炭を焼いた灰が舞っています。
いよいよ、炭出しです。菊炭をリレーで運びます。
運び出された菊炭は、太い枝・細い枝に選別します。
「運んできたよ!」「ちょっとまってね!」
「意外と重いな~」
切り口が菊の花に似ていることから菊炭とも呼ばれ、とりわけ止々呂美地区の菊炭は、質硬く、火付きよく、姿整って火持ち良く、立ち消えしないと珍重され、かつては地区内に多くの炭焼き農家がありました。時代とともに廃れ、数年前から中上さんを含め数戸だけになっています。
運び出しも終了し、今度は窯の掃除です。灰をスコップを使って掻き出します。
「掃除も終わったよ~」
炭焼きに使う木は、樹齢10年から20年のクヌギやコナラを伐採し、材料にします。クヌギは何度切っても再生される天然林です。伐採後の切り株からは、また新しいクヌギが再生し、8年ぐらいで炭に適した太さに成長し、こうした営みが繰り返されて里山が生き生きと保全されます。最後に、今日の思い出を記念撮影。みなさんお疲れ様でした。
<菊炭は、日本の伝統文化である茶道には不可欠!
みんな良い経験ができたね!