箕面市北部の止々呂美地区で、昔ながらの実サンショウのたる漬けが最盛期を迎えています。
同地区では、直径3~4㎜の大粒で香りの良い「朝倉種」という品種の実サンショウを栽培し、約30軒の農家が出荷しています。荷受け先のJA大阪北部の止々呂美特産物センター(下止々呂美424)によると、大阪北部(止々呂美、豊能、能勢)の各支店から集められた実サンショウの集荷量は、約3トン程度になりそうだということです。そのうち約1.5トンの実サンショウが塩漬けされます。
実サンショウは収穫時期が非常に短く、少しでも収穫が遅れると実の中の種が黒くなり味が落ちるため、出荷に適さなくなるそうです。一斉に収穫された実サンショウは、生のまま出荷されるものも含み、JA大阪北部止々呂美特産物センターの集荷場に集められます。そして、長期保存される実サンショウは、集荷場の横にある作業場(保管場所)で、直径約1.6メートル、深さ約2メートル、約2トン分の実サンショウが入る大きな木製のたるを使って塩漬けにされます。
塩漬けにすると、実サンショウの味や香りを損なうことなく1年以上保存することができます。止々呂美地区では、一つのたるに実サンショウと塩を少しずつ入れていき、2~4人で、丁寧に足で踏んで漬け込んでいくという、昔ながらの方法が行われています。1回につき75キロの実サンショウと14キロの塩をたるに入れて、3人で約40分程度踏みしめます。このたる漬けの作業は、5月22日から始まり、今週いっぱいまで行われる予定です。
毎年、実サンショウのたる漬けを行われている尾上和子さんは、「実をつぶさないように、まんべんなく足で踏んで漬けていきます。たる漬け作業は大変ですが、実サンショウは、なすのお浸しやシイタケの佃煮などに少し入れるだけで、ぴりっとした辛みと香りがよくて美味しいですよ」と話しました。
止々呂美の実サンショウは、特に実が大きく、香りの良さに定評があり、各地の佃煮屋など業者からの注文に応じて順次出荷していきます。JA大阪北部止々呂美特産物センターでは、生の実サンショウを1キログラムあたり3,240円(税込)で販売しています。なお、販売は5月29日(金曜日)までです。
お問い合わせ先
JA大阪北部止々呂美特産物センター 電話072-739-0193
不在の場合:JA大阪北部萱野支店 電話072-722-545
<作業場では、実サンショウのツンとした臭いがしていて、とっても食欲が湧いたよー!ぜひみんなも食べてみてねー!